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生長の家政治連合と「今の教え」を考える/2

5172求道者:2016/09/23(金) 19:24:23 ID:bchJCGGs
【承前引用】

三、有害物質規制と代替品開発の推進

  二十一世紀に必要な常識の第一は、「有限で、劣化する地球」をすべての出発点にしなければならないことである。二十世紀の常識は「無限で、劣化しない地球」を前提としていたが、これは大きな誤算であつた。

 ゴミ処理や産業廃棄物から発生するダイオキシンなどの有害物質への規制が急務であるが、同時に生産物に含有される有害物質の代替品の開発努力が図られねばならない。また、農業における化学肥料は、田畑山林の沃土を失はせしめ、生態系をも死枯させる元凶となつてゐる。長年にわたる化学肥料による多肥栽培は、「土が死ぬ」現象を発生させてきた。即ち、土壌中に有機物が少なくなり、生息する微生物の種類も単純化し、根の活性が低下する。農薬もまた農業生態系の単純化・貧困化を促進した。

 昨今の傾向として、有機肥料・自然農法・無農薬・減農薬などの試みが農民と消費者の共有意識の下になされてゐる。全農産物に占める比率は未だ微々たるものであるが、化学肥料多用、農薬多用の農業からの脱出の試みとしてきはめて貴重な経験が蓄積されてゐる。これらの経験を更に効果あらしめるためには、周辺科学が農学へ参加することが求められてゐる。有機農業は、環境学・生態学が獲得した成果を基盤とした先端科学であるとともに、環境政策・環境法の一環として位置づけられる必要がある。

四、地球温暖化対策の推進

  対処療法的な対策として注目されてゐるのが、排出された炭酸ガスを?@回収?A貯蔵?B再利用、する技術である。

 炭酸ガス貯蔵技術では、炭酸ガスを炭酸イオンにしてイオン交換体に吸着する方法がある。炭酸ガス再利用技術では、炭酸ガスを水素と反応させ、メタン・エタン・アルコール類を合成する「接触水素化技術」や人工「光合成」がある。また、炭酸ガス分解技術が研究されてをり、大気中の炭酸ガスを回収して炭素だけを取り除き酸素を再生する空気浄化法があり、開発が進められてゐる。

  しかしながら、主因となる炭酸ガスの排出については、化石燃料に依存したエネルギー体制を改めない限り、根本的な解決は期待できない。第一次石油ショックの際、或る政治評論家は「石油を捨てよ」と主張したが、今振り返ると正に至言であると言へよう。

五、地域開発計画と環境保全

 わが国の水田は芸術作品のやうに人間の手が隅々まで及んでゐる。農民の手に触れられてゐない土がないと思はれるほどである。東南アジアの水田地帯のやうに広大な氾濫原に作られた水田とは違つて、傾斜が急な土地さへも水が溜まり土が流亡しない水田に作り上げてきた。縄文・弥生時代からの人々の努力が長年にわたる稲作を可能にしたのである。近年、減反政策により水田を激減させ、農業を軽視する傾向が見られるが、それは自然と国土を荒廃させ、日本民族の稲作を通して形成されてきた伝統精神を破壊することにつながりかねない。

 環境保全の第一は、日本民族の根幹たる稲作を中心とした農業を復権させ、農業こそ新時代の開拓産業であることを世に示すべきである。そのためには、過疎問題に取り組み、中堅都市づくり、田園都市づくりを計画的に推し進め、県境にも新しい産業を興して人口を分散していく政策を実施しなければならない。

六、省エネルギー政策

 わが国が、省エネに真剣に取り組まなければならないのは、二つの理由による。第一は地球上の資源は有限であり、人類としてその限られた資源を有効に活用しなければならないこと。特に、わが国は経済大国ではあるが、少資源国である。第二は、今日人類がその多くを依存している化石燃料は、その消費が長い目で見ると地球環境の破壊に結びつくと言ふことである。

  わが国は、生産活動においても省エネ化が世界の中で最も進んでをり、エネルギー効率は優れてゐるが、一層の努力が必要である。

【続く】


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