米は二つの対日政策で揺れてきた。ストロング・ジャパン政策とウィーク・ジャパン政策である。日露戦争では前者で膨張する露に対抗。日中戦争では後者だ。当時反日親中へ誘導したのがYMCA系シンクタンクIPR(Institute of Pacific Relations)のハーバート・ノーマン。共産党秘密党員の彼は主張した。専制的軍国主義の日本がすべて悪い。戦争に勝つだけでなく、容赦なく国家体制を解体し人民を解放すべし。この理論をGHQが採用。だがほどなく日本は危険な敵国ではなく反共の同盟国となった。これを逆コースと呼ぶ。