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生長の家政治連合と「今の教え」を考える/2
2139
:
ぼるぼ
:2014/07/13(日) 10:09:10 ID:b891vvKc
(続き)
再生可能エネルギーへの転換は現状では非現実的
原子力は人類にとって不可欠なエネルギーであることは、いうまでもなく、エネルギー効率が最大であること、CO2排出量も火力に比べほぼ皆無であり、ウラン資源がリサイクルされることなどを鑑みれば、原発の継続利用は希望であり、必至であると断じざるをえません。
確かに再生可能エネルギーへの転換は、一見、夢のある事業に見えますが、太陽光であれ風力であれ、地熱であれ、エネルギーの転換効率が極めて低少である欠点がある上、開発や発電に膨大なコストがかかり、世界でこれを本格的に導入している国はほとんどなく、ドイツのように失敗を認めた国が増えています。
原発を発電方式の一つとみて、他の方式で簡単に代替可能であるという発想に大きな欠落があります。太陽光や風力には24時間、365日を通じで、産業や家庭が必要とするベースロード(基本的な一定量の安定供給責務)をまかなう基幹電源たる資格がないことは世界の常識で、安定供給の最善ともいえる方式が原発なのです。だからこそ、世界31カ国で430基を数える原発が存在し、先進国では約25%、世界全体でも12%の電力を担っています。
しかも、環境問題対応でもベスト電源とされ(IPCCも推奨)、今後新興国の経済産業発展と消費の拡大につれて、電力不足をまかなうには、原発しかないと期待されております。実際、次々と原発建設工事や計画が発表され(すでに81基が建設中で、百数十基が計画に上っている)、最先端の技術ノウハウを有する日本への熱い視線が続々届いているのです。地球人口の膨張を支えるエネルギーとしても、熱量密度が高く、ベースロードを任せられ、地球環境対策にも万全となると、答えは原発にしか行き着きません。
化石燃料よりも環境にやさしい
脱原発論者たちの放射能廃棄物に対する過敏な考え方、特に「危険性や処理が難題である」というのは錯覚であり、まったく論拠がありません。実際は、使用済み燃料の処理は意外と容易で、まず高レベル放射性廃棄物の発生量は火力発電に比べてはるかに少なく、細く、貯蔵、管理が可能であることが知られております。しかも再処理・再利用することで量的に減少し保管期間も大幅に短縮可能で、技術的には数百年程度に短縮可能との見込みが立っているそうです。
小泉元首相の“直感的”な物言い、すなわち「廃棄物は無害になるのに10万年かかる」とか、「トイレなきマンション」とかの説明には無理があるようです。原発1基あたりの廃棄物、つまりガラスの固化体が年間30本しか発生せず、貯蔵スペースはわずかタタミ4枚ほどで、熱も出ない、臨界にも達しないので、それぐらいなら、通常の産廃ゴミと変わらないというのが真相だそうです。
あの大地震にも耐えた
一方、化石燃料による大気汚染は年間推定で100万人以上を死に追いやっているとされますが、汚染ガスの捕捉、貯蔵、管理はほぼ不可能ですから、原発により汚染を減ずることこそが、環境問題に寄与するといえましょう。原発事故の後でも世界は、あの地震に耐え(一部のみが津波被害に見舞われましたが)、死者も出さなかった日本の原発の安全耐久性を評価し、日本の先進的技術、再処理能力を保有する原発の完全平和利用に期待する諸国も多く、津波対策さえかなえば、原発再稼動を望んでいるそうです。
環境汚染防止という人類永遠の課題は、国益を超えて地球規模の大儀であるといえます。既述したように、国益のみならず世界の期待に応えるためにも、原発の実力と有用性を評価するとともに、そのリスクを排除し、人類の発展に寄与してくれるエネルギー確保に全力を注がなければならないと信じます。
次世代型原発に期待
国家・社会や文明は、エネルギーを失うと衰退してきたし、逆に新エネルギーを活用して産業と文明を大きく進化させてきたのは、歴史の証明するところでしょう。薪・炭・石炭・石油・LNG・原子力と人類科学の進歩は、エネルギー源を求めて、時代の要請に対応してきました。
もちろん、再生エネルギー源のより効率的な再利用という夢の実現もいずれ可能となるかもしれませんが、原子力に関しても、福島第一の沸騰水型よりも加圧水型(関電・九電・北電などが多用)の方が、同じ軽水炉でも安全性が高いことはすでに実証済みです。脱プルトニウムではトリウム溶融塩炉や、さらに進化した核融合炉とか、負荷追記型原子炉などが、科学誌などのページを占めるようになっております。ビルゲイツが膨大な資産を投じて次世代原発の開発を支援していることも報じられています。わが国の明るい未来に期待しつつ、この稿を閉じたいと思います。
(上田和男)
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