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生長の家政治連合と「今の教え」を考える/2

1681平成元年6月4日、天安門事件:2014/06/04(水) 12:07:26 ID:thS0iaa2

【産経抄】
歴史を直視すべき国 6月4日
2014.6.4 03:07


 25年前の6月4日早朝、訪中作家団の団長として、北京に滞在していた水上勉さんは、戦車がたてる地響きで目を覚ました。天安門から300メートルほど離れたホテルの部屋から外をのぞくと、激しい銃撃が始まっている。

 ▼「くもの子のように散っては集まる若い男女。見物する町衆。発砲と命中者の死と負傷。血みどろの男を抱く血みどろの女。この世のものでない地獄風景だった」(『骨壺の話』)。

 ▼そのときに受けた衝撃も原因の一つだろう。3日後に帰国できたものの、自宅に戻ってすぐ心筋梗塞を起こし、9カ月の入院生活を送っている。前日、学生たちが現場に持ち込んだ白いシーツで作った旗は、帰ってきたときには、血に染まった赤旗となっていた。これは北京に滞在していた別の日本人の証言である。

 ▼もっとも中国のテレビと新聞は、反革命分子が鎮圧された、としか報じなかった。大多数の国民は、人民解放軍が人民に向かって無差別発砲するなどとは夢にも思わない。事件についての、報道管制は今なお続いている。死者の数が数百人規模にとどまるのか、数万人に及ぶのかさえいまだ不明という。前にも書いたが、学校で教わらないから、事件そのものを知らない若者も多い。

 ▼それでも当局は、25年目の記念日が近づくにつれて、神経をとがらせていった。天安門事件の研究会に参加した知識人たちを拘束しただけでは安心できなかったようだ。公安当局が、事件について取材している海外メディアに圧力をかけていたことが、外国人記者クラブが出した抗議声明で明らかになった。

 ▼「歴史を直視せよ」。中国が日本批判に使う常套(じょうとう)句の一つである。「血の弾圧」を歴史の闇に葬ろうとする国こそ、その言葉にふさわしい。


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