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生長の家政治連合と「今の教え」を考える/2

1291アクエリアン:2014/01/26(日) 12:41:26 ID:c9C6QREU

ジェフリーレコード著「アメリカはいかにして日本を追い詰めたか」草思社
アマゾン書評

■日米開戦の責任の半分は、ルー ズベルトにある

By 閑居人- 2013/12/2

本書は、アメリカ陸軍大学の付属機関である「米 国陸軍戦略研究所」が出したレポートであり、著 者、ジェフリー・レコード博士は米国空軍大学教 官でもある。また、このレポートは、アメリカの 軍事エリートの教科書として採用されているもの である。 本書に於いて、著者は、「太平洋戦争のルーツ は、日本の東アジアにおける軍事的侵攻だと考え るが、1941年の日米開戦の原因を作ったのはア メリカであり、同時に日本がアメリカの意志を正 確に把握できなかったことが開戦の原因である。 日本は、アメリカによって引き起こされた経済戦 争の結果、国家としての誇りのために戦ったので ある」と結論づける。 著者によれば、日米双方に、政策的な読み違いが 存在した。ルーズベルト、ハルらは、経済制裁を 強めれば、日本は無謀な戦争などしないだろうと 考えた。しかし、日本は、日にちが経つほどに戦 況は不利になると考え、「国家としての誇り」の ために勝ち目のない戦いに突入した。また、背景 には、人種偏見が双方に存在した、という。

巻末には、訳者である渡辺惣樹氏による詳細な解 説がついている。 渡辺氏によれば、「日米開戦」の真実について は、アメリカの「正統派」歴史叙述は、「開戦を 避けようとするアメリカ政府の和平努力にもかか わらず」、相互不信と誤解の積み重ねから、勝ち 目のない戦いに日本が挑戦したというものであ る。 これに対して少数派である「修正派(レビジョ二 スト)」の見解が、「ルーズベルトの悪意と共産 主義への無警戒が日米開戦とヤルタの悪夢を招い た」とするものである。 この修正派の見解は、あくまで少数派に過ぎず、 また将来のアメリカ軍の幹部養成学校の教科書と して採用することはできない。そこで、レコード 博士はあくまでルーズベルト政権の政策を誠実な 試みとした上で、アメリカが実施したような厳し い「経済制裁」は実質的に「戦争」を意味するも のであり、アメリカの政策選択には大きな問題が あったというような書き方をしていく。渡辺氏に よれば、「正統派」の叙述方法で、「修正派」と 同じ結論に導いていくところに面白さがあるとい う。

本書は、沢山の読みどころに溢れた魅力的な書物 である。 「アメリカが、もし日本と同じようなことをやら れたら、同じように開戦しただろう」「戦後、フ ランスがベトナムやアルジェリアで植民地戦争に 拘ったのは、誇りのためであり、植民地がなけれ ば大国とは認められないことを恐れたからであ る」。そういった分析や、近年の「イラク戦争」 の評価など、示唆に富んだ指摘に満ちている。こ れはリアリスティックな捉え方ができなければ、 国際関係を正常に保つことも軍幹部として適切な 判断もできないと考えているからだろう。 また、田母神空幕僚長の例をあげて「日本は今で も本当には反省してない」と書いているが、これ は日本を非難しているというより、「日本側にも 正当な言い分があり、反省ばかりしていたらそも そもおかしいだろう」という認識が底にあるもの と見なすこともできるのである。


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