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「今の教え」と「本流復活」を考える・信仰/体験板/2

2397トキ:2014/09/01(月) 19:11:12 ID:vK1CuS12
「歴史と視点」ー私の雑記帖-(司馬遼太郎著、新潮文庫、236p)の引用です。
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 くどいようだが、本願寺が残り湯を飲む式の呪術的なことをいかにきらったかにつ
いて、あとのことがあるためにもうすこし触れておく。門跡が自裁したという事件が
あったらしい。

 門跡の名は失念した。西本願寺の正史では病死ということになっていて、この事件は
本山で口碑としてつたえられている。この門跡は江戸中期の人で、若くてよほど美男だ
ったらしいことは宮中の女官たちがまるで歌舞伎役者に熱をあげるように大さわぎした
ということでもわかる。門跡というのは宮中に大きな儀式があるときには参内しなけれ
ばならない。そのつど女官たちがさわぎ、ついには中宮までがこの門跡を慕うようにな
った。

 ところが、あるときその若い門跡が病気になった。病が重く、参内すべき日に参内でき
なかった。

 女官たちがいよいよ騒ぎ、中宮はついに天台・真言の祈祷僧を宮中によび、門跡の平癒の
ために加持祈祷をさせた。親鸞以来本願寺が排しぬいてきた呪術を、門跡がたのんだわけで
もないにせよ、門跡のために他人がやったのである。門跡にとって不幸な事は、かれの病気
が平癒したことであった。すでに噂は京都中にひろがっていた。

 「ご門跡さまの病気がお加持で癒られた」という評判は、本願寺が打ち消そうにも打ち消せ
るものではなかった。門跡の養育係の老僧がいて、かれは宗門の教義の正統をまもる「勧学」
という職にあった。この養育係が、これを空前の法難とみた。

(つづく)


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