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「今の教え」と「本流復活」を考える・挨拶板
1031
:
八咫烏
:2012/04/02(月) 00:05:27 ID:XUCnAhzY
初心者様
1027を今読みましたが、よく意味がわかりません。
ネットで、少しソシュールを調べてみましたが、なんかイメージが少し違うような気がします。
あなたはひとつの単語では意味がなく、単語が組み合わさって始めて意味を生じると言われました。
それがどういう意味なのかと思っていたのですが、たとえば、「はな」といった時に、花なのか鼻なのか
どちらなのかわからないが、はながさくと言えば花のことだとわかり、はながたかいと言えば鼻のことである。
また、単語は、その音と意味の組み合わせでできているが、その音あるいは文字をたとえば、「いぬ」とし、意味するものを動物の犬に当てはめて、
「いぬ」といったら、犬のことを指すようにする、これは各民族の言語(ラング)によって異なる組み合わせとなり、
それはまったく恣意的なものであり、必然性はない。だから、「いぬ」という音声(または文字)自体には本来は何の意味もない。
音声または文字による単語と、それが指し示す意味(概念、あるいは観念)の組み合わせは恣意的であるから、
社会文化的な共通理解や取り決めによって結びつきが決定されているに過ぎない。
この恣意的な言語(ラング)は、物質世界と一対一で自然法則的に対応していないから、
国家・民族・地域・時代・文化圏によって言語は異なるし、
歴史時間の進行によって言語は適応的に変化することが出来るのである。
多種多様な言語の成立と分化の原因は、言語が何を指し示し、何を意味するのかという事については一般法則がなく、
恣意的な社会的合意によって音声あるいは文字と概念が結び付けられるからである。
このソシュールの考え方は、言語を対象とする哲学の伝統的な世界観である
『実在論(世界の事物・秩序に対して名前がつけられるとする世界観)』を否定して、
『言語は恣意的な差異の体系(言語の差異の体系によって世界の事物が分節され共通の世界観が作られるとする世界観)』
であるとする構造主義的な考え方を持ち込むことにつながっていく。
ざっと上記のような説明がありました。
これによると、各民族などの文化圏により、恣意的に組み合わされた、音声または文字の単語(記号)と意味との組み合わせ
がその文化圏の世界観を創り上げてゆくということらしいです。
言語の差異や対立を人々が共通認識することによって、
世界が分節化され秩序が形成されるという『関係論への発想の転換』がソシュールの言語学にはあったそうです。
また、音または文字と、意味の組み合わせは各言語によって決められ固定したものであるから、各単語(ソシュールはこれを記号といった)は
言語(ラング、各民族の言語のこと)あっての存在であり、言語(ラング)に基づく発言がなければ、言語能力(ランガージュ)は開花しない。
それ故、ソシュールは言語学は言語能力(ランガージュ)ではなく、言語(ラング)の学問であるとした。
言語は、社会とは別個の体系を持つものとして、言語学は、自然科学の一環となり、
多くの言語学者が、科学としての言語学を志すようになったそうです。
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