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49メビウス@管理者:2012/09/29(土) 15:47:11
ちょっと板違いな気もしますが、関連する部分だけお答えします。

哲学では心(心理現象)というものについては大きく分けて二つの立場が存在します。
これは唯物論と観念論という分け方ではなく、人格の同一性問題における
デレク・パーフィットの考えで、還元主義と非還元主義になります。

非還元主義とは素朴心理学的な立場で、自我や魂という主体があって、
その主体が認識や思惟作用を行っているとし、その作用の過程を心理現象とみなしています。
これはデカルト主義とも呼ばれています。

一方、還元主義では自我や魂のような主体の存在を認めず、心理現象とは個別的に
生起する知覚(クオリア)にすぎないとみなします。デイヴィッド・ヒュームが
その代表です。無主体論ともいいます。

還元主義の立場では昨日の私と今日の私は同一の存在者とはみなせません。
単に類似の存在者であるといえるだけです。この考えを延長すると今の私と
今の他者とは絶対的に異なる存在者ともいえなくなるので、必然的に
功利主義的な道徳観に至ります。(パーフィットなど)

一方、非還元主義の場合は私と他者とはそれぞれ別の自我・魂であるゆえ、
絶対的に異なる存在者とみなしますので、利己主義に陥りやすいのが事実です。
大半の人は素朴心理学を前提に生きているのでこの立場です。
それゆえ、その利己主義を制御するための社会科学理論が必要でしょう。
ホッブスが見たように、放置すると弱肉強食の世界と化しますから。
社会主義や、社会民主主義、中道左派などがその難点を克服しようとする試みでしょうね。


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