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ご意見、ご連絡スレ

23名無しさん:2011/12/15(木) 16:52:05
>>17
>その永井の「認識論的独我論」と「他者」の使い方がダブルスタンダードなんです。
>「もの自体」は認識できないというのはカント以来の哲学者の共通了解です。
>自分の肉体に〈私〉があるという見方は物自体をそのまま認識しているという素朴実在論的な
>見方でなければできないのです。これは認識論的独我論と相反する考え方です。
>認識論的独我論においては確実に認識できるのは自分の意識だけです。

その、まさに「認識論的独我論と相反する」という箇所が、
永井均の独我論に対する解釈をほとんど理解していない証拠だと思う。
確実に認識できるのは自分の意識だけ、というふうに言ったときの「自分」を、
皆にとっての自分自身、つまり「私」に置き換えて、受け取る形でしか、
認識論的独我論は伝達できない。逆に言えば、普遍的な認識論的独我論、
というものがありうる。でも、それは独我論的状況とは言いがたいものに
(永井均の言葉を借りれば)『変質』してしまった有様だ。だから、
「この世界というのは、自分の眼に見えたままに存在している」とする、
素朴実在論的状況と、何ら相反するものではない、といえる。

多分、「独我論」に対する解釈が様々にあるから、
永井均にとっての意味で捉えるほうがよい文脈と、
永井均にとっての意味で捉えてはいけない文脈とで分類しながら、
うまく読み取っていくしかないような気がする。
この意味で、永井はダブルスタンダードにならざるをえなかった、
と言うこともできる。


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