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日本語の方言の音韻・発音

3029:2011/03/10(木) 01:01:01
その横にある説明文を引用。『講座方言学1 方言概説』の「音韻概説」

東北地方の北部や日本海側では、老年層では、/i/を[ï]、/e/を[e][e˔]で区別していたが、
弘前方言など/i/に属する語例が少なく、イにあたる多くの語が/e/に移行している。
この傾向が進んで、ついに中年層では/i/に属する語を見つけることができなくなっている。

一方、イとエの区別がないと言われる地方でも岩手・宮城で老人層は、「胃」という語についてだけは
中舌母音の[ï]つまり/i/であって、「柄」「石」「いい」などの[e˔][je˔]つまり/e/と違う音を持っており、
また、福島では、エにあたる「枝」「衿」などいくつかの語、それに「いい」の一語にだけ、摩擦音の[je][ʐe]を持つ。
これらの現象は語例対応上もはやイとエの区別とは言い難いようであるが、
拍体系としては/i/と/e/を認めざるを得ないことになろうか。
もっとも、福島のものは、/e/と/je/の対立と解釈することもできよう。
新潟、栃木、茨城では、前記の諸現象がなく、問題なくイとエの区別がない、つまり/i/の欠如として構わないようである。


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