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日本語の方言の音韻・発音
12
:
名無しさん
:2010/12/14(火) 22:35:08
「日本語話者(というか
>>4
)から聞いてアイヌ語のiとe、uとoが近く聞こえるというのと、
アイヌ語でiとe、uとoが実際に近く、混同されることがあるというのは区別されなければならない。
アイヌ語でiとe、uとoが混同されたり交代したりする事例があるのか?
それと、「東北や沖縄でエとオ、イとエの区別がない」と書いているが、前のほうをウとオの誤字としてもこれは事実に反する。
まず、東北では、確かに母音単独のイとエは区別が失われている地域が多いが、それ以外の場合は区別されている。
エは確かに共通語(半狭母音と半広母音の中間)から狭くなって半狭母音程度の広さになっており、共通語のイには近付いているが、
一方でイが前舌から中舌に近づいており、母音としての距離自体は意外と保たれている。
方言によってはヒとヘなどさらに一部の例で混同を起こしている例もあるが徹底的ではないし地域も狭い。
また、イとエの区別自体も完全ではなく、「胃」「胆」などイ単独で語を作る場合のみ/'i/という音節が残っている例や、
タ行の前のみイとエの区別を残す例などがある。
母音単独のイとエの混同がある地域はかなり広く、東北方言から東関東方言に連続し、さらに北陸方言の一部、そして出雲にある。
三宅島坪田方言では、エ段が全てイ段に変化しており、母音音素/e/がない。
琉球方言では、エ段の狭母音化が広く起こっているが、イ段と母音が同じになっているのは国頭・沖縄・与那国方言のみ。
奄美方言ではエ段が中舌になり、宮古・八重山方言ではイ段が中舌(舌先)母音になっていて母音の区別を保っている。
また、イ段では子音変化や母音脱落が多く起こり、それによりイ段とエ段の音節が区別されていることも多い。
ウとオは一般に混同されることが少ない。東北方言でも、個別的な交代が少数ある程度で体系的な混同はない。
出雲では母音単独のイとエの混同と並行的に母音単独のウとオも混同されているし、鼻音に続くイ段とエ段、ウ段とオ段も混同されている。
琉球方言ではウ段とオ段の母音が全域で/u/に統合しているが、奄美方言では特定の条件で/o/のまま残ったものが多くある。
また、イ段と同様にウ段でも子音変化や母音脱落が多く、ウ段とオ段の音節の区別は残っている例が多い。
琉球方言でも、/e/や/o/の音素がなくなったわけではなく、アイやアウなどの連母音融合により新しく出現したり、
あるいは特殊拍が後続する場合に残存したりしている。/e/や/o/自体が消滅しているのは与那国方言だけだ。
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