[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
| |
【佐渡・越中】北陸方言総合スレッド【能登・加賀・越前】
1
:
名無しさん
:2010/08/28(土) 20:26:00
新潟県佐渡島、富山県(越中)、石川県(能登・加賀)、福井県北部(越前)で話されている
北陸方言について語るスレッドです。
2
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 00:14:08
2chの福井弁スレが酷いのでまじめな議論はここでします。
3
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 10:32:56
2chの福井弁スレは本当に酷いな…
なんとかここでは真面目な議論をしたい。
北陸方言はアクセントが非常に多様なことで知られている。
東から見ていくと、佐渡島のアクセントは広義の垂井式に属するが、佐渡島独自のやや特殊な垂井式。
島の内部の差異が大きく、例えば二拍名詞の型が3つある方言と2つある方言がある。主流は2つ。
富山県は県内ほとんど均一で、二拍名詞が1・4・5/2・3の形の垂井式が母音の広狭による分裂を起こしたもの。
アクセント境界と県境がほとんど一致する唯一の例だが、新潟県旧青海町も同種のアクセントで、ここは北陸方言に入る。
石川県はまず北部の能登地方と南部の加賀地方に分かれ、能登地方は京阪式の地域が多い。
ただし主流の京阪式とはある程度の変異がある。また、能登島には内輪東京式や準東京式の地域があり、
能登半島北西部には無アクセントや曖昧な京阪式の地域もある。
加賀地方は白峰式と加賀式に分かれ、加賀式は白峰式が母音の広狭と子音の無声・有声により変化したもの。
白峰式は1が尾高型、2・3が頭高型、4・5が平板型という珍しい所属。
福井県北部の嶺北地方は、福井市とその周囲に無アクセント地域が広がり、
さらにその周囲には三国式と呼ばれる曖昧な二型アクセントがあるが無アクセント化が進行しているようだ。
東部の大野などには1・4・5/2・3の垂井式があり、さらに岐阜県との県境付近には内輪東京式もある。
今庄には1・2・3が頭高型で4・5が平板型という今庄式がある。白峰式から変化したようだ。
敦賀は大野と同種の垂井式アクセント。
4
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 14:39:13
奥越や富山の垂井式は1・4/2・3・5では?
5
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 19:29:03
ごめん書き間違いだ。1・4/2・3・5に訂正。岐阜県垂井町と同じアクセントだね。1・4・5/2・3だと関ヶ原式だ。
この1・4/2・3・5というアクセントは垂井式の中では北陸方言のものがほとんど。
一方近畿方言周縁部、四国方言中央部にある垂井式は1・4/2・3/5のものがほとんどで、
1・4/2・3・5は福知山付近のもののみ。
6
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 20:14:04
北陸方言は福井平野だけが特殊。
あそこだけ無アクセントで、一拍語が長音化せず、「〜しとる」を使う。
裏日本的な発音が共通している分北陸方言と言えるけど。
7
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 21:05:18
>>6
「〜してる」を使うの間違いでは?福井平野はなぜか人間・動物の存在動詞も「おる」じゃなくて「いる」だ。
京都府南部と大阪府、滋賀県、福井県北部にかけて、なぜか「いる」地帯が飛び地状に広がってる
日本言語地図第53図 「いる」 地図
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/laj_map/LAJ_053.pdf
日本言語地図第53図 「いる」 凡例
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/laj_map/LAJ_053_e.pdf
方言文法全国地図第198図 「散っている(進行態)」 地図
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_198_m.pdf
方言文法全国地図第198図 「散っている(進行態)」 凡例
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_198_e.pdf
方言文法全国地図第199図 「散っている(結果態)」 地図
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_199_m.pdf
方言文法全国地図第199図 「散っている(結果態)」 凡例
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_199_e.pdf
日本言語地図第110図 「目」 地図
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/laj_map/LAJ_110.pdf
日本言語地図第110図 「目」 凡例
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/laj_map/LAJ_110_e.pdf
8
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 21:11:11
今度はこっちが間違えてしまった。
嶺北の「いる」「てる」は近畿と連続しているといえるのだろうか。
嶺南は「おる」「とる」のようだ。
9
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 21:20:57
そもそもなぜ「ゐる」が主に東日本に分布し、
「をり」が西日本だけの言葉になったのか分からない。
10
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 21:27:43
>>8
日本言語地図や方言文法全国地図を見る限りでは滋賀県湖北地方にも「いる」「てる」があるから
一応連続してるようにも見えるけどなんか微妙な感じだね。
「いる」の地図では滋賀県北端に「おる」が1地点あるし。もっと高密度の調査はないのかな?
ただ、この程度の密度の調査でも、東日本の「いる」「てる」とは連続していないことは確かだ。
一拍名詞が長音化しないことについては岐阜県と連続しているようだ。
ここの県境で互いの方言の接触・交流があるのか怪しいけど。
11
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 21:47:50
日本言語地図「田」
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/laj_map/LAJ_186.pdf
「たんぼ」に混じって奥越に「たー」がある。
長音化の有無はアクセントに付随するものと考えたほうがいいかもしれない。
12
:
名無しさん
:2010/09/08(水) 22:06:26
というか、一拍名詞の長音化の有無とアクセントについては深い関係があることが昔から指摘されてるはず。
一拍名詞が長音化する地域と、アクセントが京阪式・垂井式・擬京阪式である地域はかなりよく対応する。
例えば福井県北部の無アクセントまたは曖昧アクセント地域、
奈良県南部、京都府北部、兵庫県北部や四国南西部の内輪東京式地域は長音化しない。
恐らく母音優位の傾向が強いか子音優位の傾向が強いかによるのだろう。
母音優位の方言はアクセントが保守的で、子音優位の方言は大きく変化している傾向が強い。
13
:
名無しさん
:2010/09/09(木) 10:39:56
>>9
歴史を遡ると、元々存在動詞だったのは「をり」のほうで、「あり」と対になっていたと考えられる。
「をり」がラ変で、「ゐる」は上一段なのは一見すると不思議だが、「ゐる」は元々存在動詞ではなかった。
動詞の終止形がラ変以外全てウ段で終わるのは、歴史時代以前、連用形に「居(う)」が融合したという説がある。
このとき、存在動詞であり意味上「居(う)」と重複する「あり」「をり」には「居」がつかなかったため、
終止形と連用形が同じになったとしてラ変を説明できる。
「ゐる」は、古い時代には「座る」という意味だった。これが存在動詞の意味に転じた。
「座る」のほうは、他動詞「据う」(据ゑる)の自動詞形「据わる」から現在の意味に転じた。
琉球方言の大半(宮古方言を除く)では、一般の動詞は「書きをり」に由来すると思われる形が終止形だが、
存在動詞は「あり」「をり」に由来すると思われる形。例えば首里方言で「カチュン」「ッアン」「ヲゥン」など。
「ゐる」に対応する形は「座る」の意味で現れ古い状態を保っている。例えば首里方言で「イユン」。
中央語での用法の歴史がどうだったのか正確に把握していないし、中央語以外の過去の歴史も分からないが、
西日本方言での「をり」地帯の場合、そもそも存在動詞として「ゐる」が使われたことがないのかもしれない。
単に「ゐる」が「据わる」に用法を追い出されただけで、「をり」の用法を奪うことができず廃れたのではないだろうか。
一方東日本方言では、「据わる」に追い出された「ゐる」が今度は「をり」の用法を奪い、「をり」のほうが廃れたのだろう。
京阪地方や福井北部では、東日本方言と同じ変化が独立に起こった可能性も、
東日本方言の影響を受けながら同じ変化を起こした可能性も考えられる。
14
:
名無しさん
:2010/09/09(木) 21:39:54
琉球方言はあやしいぞ。一度大規模に西日本方言に同化した時代があって、
そのときに、すでに存在動詞になっていた「おる」が輸入されて、
もともとそれほど使われていなかった在来のおるが駆逐されて、
一方でいるのほうはそのまま残ったというだけで、
琉球方言では古くはをりが存在動詞として用いられたことはなかったかもよ。
15
:
名無しさん
:2010/09/09(木) 21:53:58
京阪と福井北部の「いる」の出現は相当新しいと考えられる。
分布が非常に狭いのがその証拠だ。
存在動詞は用いられる頻度が高く、他の動詞につける補助動詞の用法もある。
たとえば「さかい(さけ)」が近畿をこえて北陸まで広がっているのに、
使用頻度ではそれにつぐと考えられる「いる」が京都とそのそばだけというのはおかしい。
「いる」が古くからあるのなら、もっと広範囲にいる化しているのが自然だろう。
16
:
名無しさん
:2010/09/09(木) 22:06:00
京都については文献記録があるし「いる」と「おる」なんてよく研究されてるはずだから
上代・中古・中世・近世・近代の「いる」と「おる」の用法の変遷は既に分かってるはず
誰か詳しい人がいたら教えてほしい
17
:
名無しさん
:2010/09/11(土) 03:10:12
>>10
自分は嶺北(旧金津)の者だが、「いる、おる」は併用、一拍名詞の長音化はあるぞ。
その資料はイマイチしっくり来ない。
てか福井は一円で長音化があるものだと思ってた。
18
:
名無しさん
:2010/09/11(土) 09:03:06
金津なら端っこだから例外では?
19
:
名無しさん
:2010/09/11(土) 18:33:04
>>18
例外というか、加賀弁との均衡地帯だから、両方の特徴が見られる。
以前大聖寺の語彙を調べたら、金津の語彙とほぼ同じだった。
ちなみに金津のアクセントは三国式アクセント。
浜坂、吉崎等は加賀式アクセントになっている。
以上、地元民でした。
20
:
名無しさん
:2010/09/11(土) 18:51:54
北陸方言地域において県境はどのぐらい方言の境界になっているの?
一般のアクセント地図を見ると、石川・福井県境は加賀式と三国式、白峰式と垂井式の境界になっていて、
石川・富山県境は京阪式・加賀式と垂井式の境界になっているようだけど。
>>19
によると加賀式はわずかに福井県にもはみ出しているということ?それは自己調査?
語彙や語法の面では県境を境に変わるものってある?
21
:
名無しさん
:2010/09/16(木) 00:11:06
>>3
自分と違った意見を受け入れられない池沼が一人いるからな。
おそらく福井市とその周辺に住む無アクセント話者だろう。
何故か複数にかけてレスをし、様々な地域の人間な成り済ます(過去に敦賀、武生、鯖江、今庄、三国、金津、大野の住民に成り済ました例あり)
この基地害を何とか排除したいものだ。
このバカのせいでマトモな議論が全くできない。
22
:
名無しさん
:2010/09/16(木) 01:00:21
むしろその変な人が他の人に「なりすまし」「知ったかぶり」と噛み付いてるものだと思ってたが…
まあともかくこのスレではまともな議論をしたいものだな。
いわゆる「三国式」がどこまで残ってるのか知りたいんだけど、なぜかあっちじゃ三国式の存在自体否定されるし。
北陸方言の地域は本当にアクセントが多様で、余所者から見ても興味深い地域なんだけどな。
23
:
名無しさん
:2010/09/16(木) 03:52:41
>>20
金津在住の地元民です。
吉崎に知り合いがいるが、確かに加賀式。あの地域は越前だが繋がりでは加賀の方が強い。
中学校からは加賀の中学校に通うしね。
金津自体、石川県との繋がりが深いけど、吉崎地区はさらに深いね。
まだ言語学をかじったぐらいで詳しいことは書けないけど、金津は三国式ではあるものの、主流の三国式とは少し違う感じがする。
これは加賀の影響を受けたのかはわからないが。
ちなみに三国式の俺が加賀式の地域で会話をしても特に違和感を感じられることはないらしい。そこまでアクセントに差がないんだろうね。
地元の人達の会話はこんな感じかな。
カタカナの部分は高く発音する。
〜はゆすりイントネーション。
「キョーは〜、イいおテンきでごザンすネー。」
「ホやネェ。おテントサん、カンカンでてハるわネェ。」
「ネェさん、どコイキナハんの?」
「わチわア〜、いまカらア〜、ハダけっぺん、みてコようて〜オモうてノ。」
「ほーカあ、アツいサけぇ、カラだには、キィツケてノぅ。」
「ホンならノぅ。」
24
:
名無しさん
:2010/09/17(金) 09:55:57
そういえば北陸方言といえばゆすりイントネーションなるものが特徴らしいな。
どういうものなのか、実際にネット上で聞ける動画か何かないか?
あと北陸方言の範囲とゆすりイントネーションがある地域って一致するのか?
きっちり佐渡から敦賀あたりまであるのか?それとも多少ずれるのか?
25
:
名無しさん
:2010/09/18(土) 13:59:36
>>24
ゆすり音調の範囲は佐渡、富山から福井の若狭、北陸以外では飛騨、丹後にもみられるらしい。
ゆすり音調は富山が弱くて福井が強いらしい。
26
:
名無しさん
:2010/09/24(金) 02:29:24
>>23
金津のあたりにもハル敬語があるのか。
27
:
名無しさん
:2010/09/28(火) 02:07:58
金沢の駅から少し歩いたところにある小さな飲食店に入ったとき、
店の80歳ぐらいのおばあさんが、「全部出いてみまっし」と言うのを聞いて感動した。
「出いて」というサ行イ音便を聞いたのも初めてだったし、「〜してみまっし」という金沢弁を本当に聞けたのも良かった。
「だいて」が「出いて」という意味だと理解するのには少し時間がかかったけど。サ行イ音便を事前に知らなかったら分からなかっただろう。
あと、駅前で「車」を高低低というアクセントで発音してる人がいて奇異に感じたけど、
これもあとで調べたら正統な金沢アクセントだと分かった。
28
:
名無しさん
:2010/12/29(水) 23:24:58
ゆすり音調って日本では富山〜丹後だけに分布する特徴?
そもそもゆすり音調の定義って何?
29
:
名無しさん
:2010/12/29(水) 23:38:10
俺も良く解らんのだが、どうも聞いていると、愛知県豊橋あたりでもあるんだよなあ。
だが豊橋のあれを「ゆすり音調」という人は聞いたことがない。
それでねええ(HLH)、だからさああ(HLH)、豊橋でもねええ(LHL)、
語尾はねええ(HLH)、えっとねええ(HLH)、伸びるらしいもんでさああ(LHL)
「あそこには変な民謡でもあるのか(笑)」と言った人もいた。
北陸固有の要素としてやたら取り上げられているが、おそらくそういうものではないのではないか?
30
:
名無しさん
:2011/01/02(日) 20:33:37
北陸の場合もっとのびてもっと上下するんじゃない?
「けどおーー(HLHLH)」みたいに。
31
:
名無しさん
:2011/01/02(日) 20:35:18
http://ci.nii.ac.jp/naid/110000976301/
32
:
名無しさん
:2011/02/05(土) 09:35:35
三国式は、高起と平板の二種類しか無いから、無アクセントとの区別が難しい。
2拍ならHL、LH
3拍ならHHL、LHH
だが、型の区別は曖昧化していて、それを三国式、曖昧アク又は無アクとするかは識者によって見解が別れる。
若者では型の区別はあまりなく崩壊しているが、高齢者では型の区別がある人が見られる。
33
:
名無しさん
:2011/02/05(土) 10:47:37
高起と平板じゃなくて起伏(有核)と平板(無核)だな。
34
:
名無しさん
:2011/03/01(火) 20:21:55
その三国式の成立過程は解明されているんだろうか。
今庄に加賀式があるから、もともと福井平野に加賀式が分布していた可能性は高いが。
35
:
名無しさん
:2011/03/02(水) 23:48:19
金田一春彦「隠岐アクセントの系譜」より引用
>そもそも近畿アクセントには、次のような性格がある。
>(1) 1拍名詞。「歯」の類が「葉」の類と同型で、「手」の類とは違う型に属する。
>(2) 2拍名詞。「空」の類と「雨」の類とが違う型に属する。
>(3) 3拍名詞。「兜」の類が「兎」「烏」の類とは違う型に属する。
>(4) 2拍動詞。「出る」「見る」の類の終止形・連体形のデルと、完了形のデタ、接続形のデテとは違う型に属する。
>(5) 2拍動詞。「居る」は「置く」「買う」の類とは違う型に属する。
>(6) 3拍動詞。「歩く」「入る」の類が「動く」「泳ぐ」の類と違う型に属する。
>(7) 2拍形容詞。「よい」「ない」の終止形・連体形が連用形とは違う型に属する。
>(8) 1拍助詞。「も」「へ」は一般の助詞「が」「は」「に」「を」などと違う型に属する。
>(9) 2拍助詞。「まで」「でも」「から」はそれぞれ違う型に属する。
>そうして一般に甲種方言、あるいは甲種系統と呼ばれている方言は、これらの性質を近畿と共有する。
>服部博士以来「垂井式方言」と呼ばれて、近畿周辺部に分かれて分布している方言、
>四国の香川県を中心として広がっている「讃岐式方言」など、いずれも(1)-(9)のすべての性質を持つ。
>佐渡島の方言など、日本で最も東北部に位置する甲種系方言と言われるのは、(1)-(9)の大部分の
>性質を持っているからで、ある人たちが甲種系方言とすることに反対している能登の諸方言も、
>上の(1)-(9)のすべての点で近畿方言と軸を一にしている。北陸諸方言のうちには、福井県三国方言のように
>大分変わり果てていて、近畿方言よりは関東方言に近いように見えるものもあるが、それでも(1)-(9)の性質を
>幾つか共有することによって、近畿方言から由来したものであることを表している。
36
:
名無しさん
:2011/03/02(水) 23:49:39
>例として、福井県三国町方言のアクセントは次のようである。(引用者注:原文は●や○などで表記しているがここでは高低で表記する)
>2拍語には高低型と低高型とがあり、次のような語彙が所属する。
>高低型 「秋」「雨」…「海」「空」…「牛」「風」…「木が」「手が」…「蚊が」「血が」…「書く」「切る」…「行く」「置く」…「よい」「ない」。
>他の語がつけば、これらはアキガ(高高低)・アメガ(高高低)…のようになる。
>低高型 「足」「山」…「紙」「川」…「葉が」「日が」…。他の語がつけば、これらはアシガ(低高高)、ヤマガ(低高高)のようになる。
>3拍語には高高低型と低高高型とがあり、次のような語彙が所属する。
>高高低型 「兜」「野原」…「兎」「雀」…「頭」「女」…「桜」「魚」…「上る」「当たる」「…「明ける」「負ける」…「赤い」「堅い」…。
>他の語がつけば、これらはカブトガ(高高低低)型になる。
>低高高型 「命」「涙」…「余る」「動く」…「晴れる」「掛ける」…「白い」「高い」…。
>他の語がつけば、これらはイノチガ(低高高高)型になる。
>こんなふうで、およそ近畿色が乏しく、むしろ関東色が濃いくらいであるが、「歯が」はハガ(低高)で「葉が」「日が」と同型であり、
>「居る」は他の動詞から孤立してオル(低高)型、「歩く」「隠す」「這入る」は「余る」「動く」から離れたアルク(高高低)型であり、
>近畿アクセントから派生した形跡がはっきりしている。思うに近畿アクセントから
>高高型↘
>低高型=低高型→低低型→高低型
>低降型↗
>高低型→低高'型→低高型
>などのように変化してできたものであろう。
>これに対して、山梨県南巨摩郡奈良田方言、埼玉県北埼玉郡加須方言、
>静岡県浜名郡舞阪方言などは、幾つかの語彙群のアクセントが近畿のものとそっくりであるが、
>上の九つの基準に照らす時、すべての点で近畿と一致せず、乙種アクセントから変化したものであることを
>物語っている。問題の隠岐方言も、この点では奈良田方言と同様で、上の(1)-(9)の基準で、
>すべての点で近畿と一致せず、中国と一致する。これは、隠岐の方言が近畿系ではなく、
>変わり果ててこそいるが、中国方言から変化してできたものと疑わせるのに十分である。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板