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近畿方言・関西弁総合スレッド
42
:
名無しさん
:2010/10/01(金) 09:54:05
江戸「へげたれでも良(い)いのさ。江戸っ子のありがたさには、生まれ落ちから死ぬまで、生まれた土地を
一寸(いっすん)も離れねえよ、あい。おめえがたのように京で生まれて大阪に住(す)まったり、
様々にまごつき回っても、あげくの果てはありがたいお江戸だから、今日まで暮らしているじゃあねえかな。
それだから、おめえがたの事を上方ぜえろくと云うわな。
上方「ぜえろくとは何のこっちゃえ。」
江戸「さいろくと。」
上方「さいろくとは何のこっちゃえ。」
江戸「知れずはいいわな。」
上方「へへ、関東(くゎんと)べいが。さいろくをぜえろくとけたいな言葉つきじゃなあ。
お慮外(りょぐゎい)も、おりょげえ。観音(くゎんおん)さまも、かんのんさま。
なんのこっちゃろな。そうだからこうだからと。あのまあ、からとはなんじゃえ。」
江戸「『から』だから『から』さ。故(ゆえ)と云うことよ。そしてまた上方の『さかい』とはなんだえ。
上方「『さかい』とはな、物の境目じゃ。は。物の限る所が境じゃによって、そうじゃさかいに、こうしたさかいと云うのじゃわいな。
江戸「そんなら云おうかえ。江戸言葉の『から』を笑いなはるが、百人一首(ひゃくにんし)の歌に何とあるえ。」
上方「それそれ。もう百人一首(ひゃくにんし)じゃ。あれは首(し)じゃない百人一(ひゃくにん)、首(しゅ)じゃわいな。
まだまあ『しゃくにんし』と云わいで頼もしいな。」
江戸「そりゃあ、わたしが言い損(ぞこ)ねえにもしろさ。」
上方「ぞこねえ、じゃない。言い損(そこ)ないじゃ。えろう聞きづらいな。芝居など見るに、今が最後(せえご)だ、
観念(かんねん)何たら云うたり、大願成就(でえがんじょうじゅ)忝(かたじけ)ねえ何のかの云うて、
万歳(まんぜえ)の、才蔵(せえぞう)のと、ぎっぱな男が云うてじゃが、ひかり人(て)のないさかい、
よう済んである。」
江戸「そりゃそりゃ。上方も悪い悪い。ひかり人(て)っさ。ひかるとは稲妻かえ。おつだねえ。江戸では叱(しか)ると云うのさ。
あい、そんな片言は申しません。」
上方「ぎっぱひかる。なるほど。こりゃ私が誤った。そしたらその、百人一首(ひゃくにんしゅ)は何のこっちゃえ。」
江戸「からという言葉のわけさ。よくお聞きよ。百人一首(ひゃくにんしゅ)の歌に、文屋康秀(ふんやのやすひで)、
吹くからに、秋の草木の萎(しを)るればとあるよ。それ吹くからに、ね、よしかえ、吹くゆえにと云うことを、吹くからにさ。
なんぼ上方でさかいさかいといっても、吹くさかい秋の草木の萎(しを)るればとは詠みはいたしやせん。」
上方「なるほどそう聞きゃお前のがほんまに尤(もっと)もらしいが、はて云や何(なんぼ)でも云われるわいな。」
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