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資料集 Part2

289アルゴラブ ◆gNfxxWHnBY:2014/06/08(日) 14:59:42
>>288

さて、上記のように、病態水準の見極めには、その前提として「防衛機制(自我の再適応機序)」についての理解が必要です。


精神分析における「防衛機制」(defense mechanism)とは、受け入れがたい不快な体験、感情に直面し、不安、不満が生じて社会適応が困難な状態に陥った際に、それらの影響を弱め、或いは避けるなど、本能的衝動をコントロールし、心理的安定を保って自我を守ろうとする作用を言い、精神科医のフロイトが最初に定義し、後にアンナ・フロイト、メラニー・クラインら児童精神分析家の研究の過程で整理された概念です。


防衛機制自体は決して異常なものではなく、もともと人間に備わる心理的作用として、防御機制における上位の適応水準は正常人の範囲内と言えますが、このような防衛機制でも、それが長期的、常習的に用いられる環境に置かれると、それが病的な社会不適応症状となって表れてくることがあり、不安障害や精神病の発症メカニズムは、防御機制の過剰反応、または自我防衛の失敗の結果とも考えられています。


この防衛機制については、「DSM」においても、その機能水準によって主に7つに分類されて扱われています。



① 高度な適応水準 〜 ストレス因子に最も適応的に対処する。

② 精神的抑止(代償)水準 〜 脅威を与える可能性のある観念、感情、記憶などを意識の外に保つ。

③ 軽度の心像歪曲水準 〜 自己または他者のイメージを歪曲することによって自尊心を調整する。

④ 否定の水準 〜 不快で受け入れがたいストレス因子や感情を意識の外に置く。

⑤ 高度の心像歪曲水準 〜 自己または他者のイメージを極端に歪曲する。

⑥ 行為的水準 〜 外的ストレス因子に対し行為や引きこもりによって対処する。

⑦ 防衛制御不能水準 〜 防衛機制が破綻し客観的現実を認識できなくなる。


以降は、これに準拠しつつ、その種類と機能水準を整理していきます。


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