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334名無しさん:2015/07/23(木) 12:09:37
 近く参院での審議が始まる安全保障関連法案は、そもそも憲法違反であるとの指摘や、何をもって危機を認定するかなど多くの課題を残している。これらをどう考えれば良いのか。憲法学者で、衆院特別委員会の中央公聴会で野党推薦の公述人も務めた木村草太・首都大学東京准教授の問いに、河野洋平・元衆院議長が答えた。

 木村草太・首都大学東京准教授 安全保障関連法案が衆院を通過しました。この議論の出発点は、安倍晋三首相が昨年7月、集団的自衛権を容認する憲法解釈の変更に踏み切ったことにあります。一連の動きをどう見ますか。

 河野洋平・元衆院議長 安全保障法制がグラグラ揺れている印象です。国民にもまだはっきりと見えてこない。その原因は相変わらず、合憲か違憲かがあいまいなところにある。憲法違反かどうかも分からない土台の上に家を建てようとしても、なかなか立派な家は建ちません。

 法律の違憲審査は、最高裁判所のみが有するものだと私たちは教わってきました。ただ、最高裁は成立した法律については憲法判断しますが、「法案」段階では何も示しません。代わりにその役割を果たしてきたのが内閣法制局でした。

 木村氏 安倍政権による安保法制の進め方で私が危ういと感じているのは、ブレーンや官僚の起用手法です。専門職は政治から独立しているからこそ機能するものですが、一昨年、内閣法制局長官に小松一郎さん(故人)を登用しました。これは不文律を破った典型的な人事でした。

 河野氏 内閣法制局長官が国会に出てきて、「これは合憲です」と言えば野党も納得することが多かった。ただ、それは内閣法制局長官の人事が恣意(しい)的には動かせない、つまり特別な存在であることが前提でした。ところが、安倍首相は自分のやりたい集団的自衛権の行使容認を実現させるため、考え方をよく知る小松さんを外務省から持ってきた。秩序が崩れた法制局は、おそらく混乱したことでしょう。

 小松さんはお気の毒に亡くなられてしまい、横畠裕介次長が内部昇格したが、もはや質的に変化した後でした。政治的信用を失い、政権のお手伝い役に成り下がったようにも感じます。

 木村氏 合憲・違憲を判断するために日本が持っていたシステムが壊れ、支えがなくなったということでしょう。安保関連法案は現在でも憲法違反の疑いが強いうえに、意味や定義が分からない文言が多すぎます。万が一の事態で違法性の判断すらできない可能性もある。そんな法律で自衛隊を運用することこそ、最も恐ろしいことだと思うのですが。

 河野氏 どこから弾が飛んでくるかも分からない状況で自衛隊が活動すれば、確信が持てず不安な場面も出てくるでしょう。そんな時、書き方一つで自由に解釈できる、いわゆる「霞が関文学」の法律では現場の判断を鈍らせてかえって危険を招くこともあり得る。法解釈が都合良く縮んだり膨らんだりするのは、よくよく注意しなければなりません。

 木村氏 なぜ、あえて不安定な法的基盤のままに集団的自衛権の行使や自衛隊の海外派遣に突き進みたがるのか。仮に、自衛隊の活動を拡大したいという政権側に立てば、それを成し遂げるためにも法の安定性をとことん確保すべきです。審議を見ても良心が全く感じられませんし、法律を実際に使うつもりがないのかとすら思えてくる。

 河野氏 私の現役時代、怖い先輩が多くいました。大平正芳、宮沢喜一、伊東正義、後藤田正晴――。彼らは、戦争でギリギリの場面を見たり体験したりした世代です。彼らには譲れぬ一線がありました。例えば、後藤田さんは「いかなる場合でも自衛隊が海外で鉄砲を担ぐのはだめだ」と。仲間が撃たれそうでもだめ、自分の身が危なくても小火器だけだと。

 宮沢さんは「実力組織が他国へ行くのはまかりならん」という人でしたが、悩んだ末にカンボジアへのPKO派遣を決めました。文民警察官に犠牲者が出た時、宮沢さんがどれほどショックを受けたか分かりません。私は官房長官として、人が死ぬかもしれない決断を下すリーダーの覚悟の重さを実感しました。当時と比べると、現在の議論はいかにも軽く感じます。

 木村氏 同じことが起きても淡々と流れてしまいかねない危惧があります。

 河野氏 国会審議などでも、「殉職者の補償をもっと積め」とか「階級を上げろ」とか、訳知り顔で語る人がいました。問題の本質はそんなことではないのです。(構成・冨名腰隆)




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