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東スレ避難所 part9

634名無しさん:2010/08/10(火) 09:36:40
週刊東洋経済2010.8.14-21
なぜ若者たちは哲学に惹かれるのか
関西学院大学社会学部准教授 鈴木謙介

 最近の哲学や近代思想に対する関心の高まりは、必然的なものだ。今の教育環境、読書環境が、哲学ブームの素地になっている。
 現在、若年層の間で深刻化している教育格差について語る際に、下の層の学力低下にばかりスポットが当たりがちだ。高い知的関心を
持っている上の層が知的活動に食い足りなさを感じていることは忘れられている。ここ数年の大学教育は実務指向が進み、就職のための
予備校のようなカリキュラムになっているケースも少なくない。実務とは関係のない教養科目、基礎的な学問がないがしろにされていた。
読書環境も、多くの若者を混乱させている。出版界はここ数年、新書ブームで多くの出版社が毎週のように新書を刊行している。点数を
増やすために、若い書き手や無名の人も新書を次々に書くようになった。こういった情報環境は読者の混乱のもとだ。「ノウハウではなく、
ホンモノを読みたい」という欲求が高まるのは、当然。もっと抽象的なこと、原理的なことを知りたいという潜在的な欲求があった。

「それは後出しジャンケン論法ではないですか?」

 後出しでいいんです。私は師匠の宮台真司からそのように伝授されました。学者が未来を予測する必要はありませんし、それはリスキーな
だけ。外れた場合のことを考えてみて下さい。もうわかりますよね? だから未来を予測することよりも、周りの人々に対して、鈴木謙介は
未来を予測できる人だと「思わせる」ことが重要です。

「マイケル・サンデルが爆発的ブームになることも予見されてましたか?」

 先ほど説明したとおりです。だからこそ、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が著した『これからの「正義」の話をしよう』にも、
多くの若者が飛びついたのだと思う。リーマンショックを経て、世界の目指す方向についてぼんやりとした不安を持つ層は多い。昔は「お国の
ために」「夫のために」「会社のために」というものがあったが、新自由主義を主導してきた米国流はそうしたものを崩し、日本もそれに追随した。
しかし、その米国で金融危機が起きた。「いったい何のために働くのか」「自分のことだけを考えて好き勝手にする生き方は本当にいいのか」と
疑問を持っていた人は、サンデル教授の考え方に勇気づけられたと思う。




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