イアン事件に関する復興暦16年3月13日声明

1：リルバーン帝国：2010/07/23(金) 18:00:05: 我が国は夙にディルタニア大陸永遠の平和を冀念し、エステルプラッテ共和国との親善提携に力を効せる事久しきに及べり。然るにエレオノーラ・カザン政府は排帝国抗帝国を以て国論昂揚と政権強化の具に供し、自地域の力の過信と我が国の実力軽視の風潮と相俟ち、更に外国勢力と苟合して反帝国侮帝国愈々甚だしく以て我が国に敵対せんとするの気運を醸成せり。近年幾度か惹起せる不逞事件何れも之に因由せざるなし。今次事変の発端も亦斯くの如き氣勢が其の爆発点を偶々イアン郊外に選びたるに過ぎず、神人共に許さざる残虐事件の因由亦茲に発す。更に境界線付近に於てはエステルプラッテ共和国側の挑戦的行動に起因し、帝国臣民の生命財産既に危殆に瀕し、我が住民は多年営々として建設昔る安住の地を涙を呑んで遂に一時撤退するの巳むなきに至れり。
顧みれば事変発生以来屡々声明したる如く、我が国は隠忍に隠忍を重ね、エステルプラッテ共和国の自治の拡大を方針とし、努めて平和的に処理せん事を企画し、エステルプラッテ共和国軍数次の挑戦及び不法行為に対しても、我が軍は真に已むを得ざる自衛行動に出でたるに過ぎず、而も帝国政府は夙にエレオノーラ・カザン政府に対して挑戦的言動の即時停止と現地解決を妨害せざるよう注意を喚起したるにも拘わらず、エレオノーラ・カザン政府は我が勧告を聴かざるのみならず、却て盆々我方に対し戦備を整え、軍部隊を侵攻せしめて我が軍を脅威し、ドールズガーデンに於ては遂に我に向かって、砲火を開き、帝国軍機に対して銃撃を加うるに至れり。
此の如くエステルプラッテ共和国側が我が国を軽侮し、不法暴虐至らざるなく他の地域に亙る住民の生命財産危殆に陥るに及んでは、我が国としては最早隠忍其の限度に達し、エステルプラッテ共和国軍の暴戻を膺懲し、以てエレオノーラ・カザン政府の反省を促す爲め、今や断乎たる措置をとるの巳むなきに至れり。
此の如きはディルタニア大陸平和を念願し、エステルプラッテ共和国との共存共栄を翹望する我が国として衷心より遺憾とする所なり。然れども我が国の庶幾する所はエステルプラッテ共和国との提携に在り。之がためエステルプラッテ共和国に於ける排外抗帝国運勤を根絶し、今次事変の如き不祥事発生の根因を芟除すると共にディルタニア大陸諸国間の融和提携の実を挙げんとするの外他意なく、固よリ毫末も侵略的意図を有するものにあらず。又エステルプラッテ共和国人民をして抗帝国に踊らしめつつあるエレオノーラ・カザン政府及び共産党の覚醒を促さんとするも、無辜の一般大衆に対しては何等敵意を有するものにあらず。

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