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音楽スレ(2021~ )

1korou:2021/01/01(金) 16:34:02
2020年までで938書き込み。
「名曲300選」の途中とはいえ
それは1000書き込みで完結しない見込み。
となれば、年の途中でスレが変わるのもどうかと思うので
新スレをスタート。

2korou:2021/01/03(日) 16:56:40
スメタナ「わが祖国」を試聴。

まず、クーベリック&ボストン響で聴いてみたが
イマイチぴんとこないので、有名なバイエルン放送響とのライブ盤に切り替えてみる。
一応、第4曲まで聴いてみたが、やはりそれほどぴんとこない。

一日置いて、今度はノイマン&ライプチヒ・ゲヴァントハウス管で聴いてみる。
かつて、ノイマン&チェコ・フィルの演奏を倉敷で生で聴いて
部分的に感動した記憶があるのだが
ナクソスにはチェコ・フィル盤がアップされていなくて
ゲヴァントハウス盤で聴くことになったのだが
これが録音が素晴らしく優秀でオケの生々しい音が冴えて響くのが心地よい。
演奏も、どこをどうやっているのか不明だが、実に聴き心地がよい。
さほど眠気も出ず、第1曲の途中まで、第2曲、第5曲、第6曲と聴き続けることができた。

(ベスト)ノイマン&ライプチヒ・ゲヴァントハス管

3korou:2021/01/05(火) 16:53:41
ヨハン・シュトラウス「ワルツ、ポルカ集」を比較試聴。

今さらウインナ・ワルツなんてという思いもあって
とりあえずは「美しく青きドナウ」の比較試聴だけして終わるつもりだったのだが・・・
まず、定番クレメンス・クラウスから。
音がモヤモヤとしていて、どうもその良さがしっかりと伝わってこない。
VPOの音は確かに古色蒼然としていて趣きがあるのだが。
ウイーンの伝統となればクリップスということで、次に聴いてみる。
意外とシンフォニックでメリハリが効きすぎというべきか。
晩年の演奏ならもっとしなやかだったろうに、1950年代中盤のせいか音が硬すぎる。
その次となれば、これはボスコフスキーしかないわけで
これがこの三者のなかでは一番しっくりときた。
ここでC・クライバーとかムーティなどが名演と知ったので
それを聴こうかとも思ったが
その前に巨匠ワルターの演奏も参考までに、と思って聴いた途端・・・
「何じゃあ、こりゃあ!!」と叫ぶしかない物凄い演奏。
もはやムーティどころじゃないぜ、これは。
凄すぎる。「美しく青きドナウ」がずしっと心に沁みるなんて・・・あり得ん。
感動して涙が出た。「ドナウ」で泣いてしまうとは、予想もせんかった。
ワルターという人は、どんなに偉大な指揮者なんだろう。
遥かアメリカの地でアメリカのオケを相手に、
ここまで懐かしく力強い本当の西欧文化の音楽を再現してくれるとは!!
それにしても、どこをどうやったらこんな感動的な音楽が出来るのか?
全然分からんし、他の指揮者とどう違うのかも分からん。魔法のような話だ。
録音もモノながら最高級。

(ベスト)ワルター&コロンビア響('56)

4korou:2021/01/05(火) 17:30:50
ヨハン・シュトラウス「喜歌劇 こうもり」をyoutubeでチェック。

カルロス・クライバー&バイエルン国立管他による1986年のミュンヘン公演の映像のみ
全曲で日本語字幕付きだったので、それを少しだけ鑑賞。
クライバーの指揮は、相変わらず鋭いが、それだけの話。
「こうもり」は話は面白いが、喜歌劇として上演された場合
圧倒的なヒロインなどが存在しないので
視覚的にはいまいち魅力に乏しい感じを受けた。
まあ、今後見ることはないような気がする。

(とりあえず)C・クライバー&バイエルン国立管他

5korou:2021/01/05(火) 18:25:25
R・シュトラウス「アルプス交響曲」を試聴。

全然知らない曲なので
レコ芸推薦のカラヤン&BPOだけで単独試聴。
まさに情景描写音楽そのもので
どうもこの種の音楽には今さら食指が動かないのだが
カラヤンの語り上手な指揮のおかげで、何とか一気に聴くことができそうだ(今「見えるもの」を視聴中)。
ところどころ情感が高まる箇所もあり、決して駄作ではないことも分かったが
やはり50分近い大曲なので
なかなか聴き辛い曲ではある。

(ベスト)カラヤン&BPO

6korou:2021/01/06(水) 16:41:53
R・シュトラウス「交響詩”英雄の生涯”」を試聴。

ユンク君にカラヤン&BPOの'59盤の音源があったので
まず、それを試聴。
第1曲が終わったところで、ナクソスの年代不明の同じカラヤン&BPOの音源で
第2曲を試聴。
弦楽器のまろやかさが一層増しているように感じられ
その後はずっと年代不明のその演奏で最後まで聴く。
曲そのものが、内容、構成ともに外面的効果で成り立っているので
カラヤンの演奏でないと、とてもまともに聴けない。
実演だと(カラヤンなら)結構面白いはずだが
さすがにCDで何度も聴き直すような曲ではないだろう。
こういうのは名曲300選からは外してほしいと思うのだが。

(ベスト)カラヤン&BPO(ナクソスでアップ分のうち1950年代でないもの)

7korou:2021/01/07(木) 18:04:54
R・シュトラウスの交響詩「死と変容」を試聴。

まず、フルトヴェングラー&VPOで試聴。
すべての音が意味深く、少々の重たさなどものともせず
そのままの重厚さで全体を押し切って
他の指揮者が成し得ないタイプの名演を残したと言えよう。
その点、カラヤン&BPOの演奏は
全く正反対の地点からこの曲にアプローチしていて
冒頭のティンパニなども全く心臓の鼓動のようには聴こえず
単に外面的効果だけを狙っている音響として響く。
そして、展開が変わる際のティンパニの強打も
まさに普通のティンパニの強打であり
全く交響詩としての意味を為さない。
それでいて、この演奏が
フルトヴェングラーより優れているように思えるのは
同じ緊張と集中とはいえ
この作曲家の曲想の特徴、構成を再現するのに最もふさわしい形で
それが実現しているからだろう。
フルトヴェングラーの演奏だと
この曲はより巨大な哲学的深みを持った名曲に聴こえるが
それは、ある程度聴く側がこの大指揮者に歩み寄って
彼の創りあげた音楽として聴くからであって
作曲家本来のそれではないのである。
カラヤンも、彼なりの美学を徹底している点で一見同じに思えるかもしれないが
それは美学であって、本質的なところでの解釈ではない。
聴く側としては普通に楽しめる演奏なので
やはり現代の音楽鑑賞としては、こちらのほうが優位に立つことは間違いないのである。

(比較できるほど幅広く聴いていないので、ベターということで)カラヤン&BPO

8korou:2021/01/08(金) 15:34:23
R・シュトラウスの交響詩を試聴。

☆「ツァラトゥストラはかく語りき」
カラヤン&BPO('83)で試聴。
聴きどころは精緻なオーケストレーションで
その意味でカラヤンはほぼ完ぺきにこの音楽を再現している。
メータ、プレヴィンあたりも聴いてみたいが、また後日。

(ベター)カラヤン&BPO

☆ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
カラヤン&BPO('86)で試聴。
この曲は情景描写の妙が聴きどころなので
必ずしもカラヤンでなくても良かったのだが
カラヤンの演奏も決して悪くない。
古い時代の巨匠の演奏でいくつか聴いてみたいところ。

(ベター)カラヤン&BPO

☆ドン・ファン
カラヤン&BPO('83)で試聴。
これは他の交響詩の出来を上回るメロディの美しさ、冴えを感じさせ
そのあたりを魅惑的にというか、蠱惑的ともいえる官能美で聴かせるカラヤンのタクトは
実に素晴らしい。

(単独試聴だがベスト)カラヤン&BPO

9korou:2021/01/09(土) 18:25:44
R・シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」「サロメ」を参考までに視聴。

youtubeで検索。
「ばらの騎士」は、C・クライバーの1994年日本公演の模様が
日本語字幕付きでアップされていたので、それを鑑賞。
筋立てのしっかりした軽薄そのものなドラマで
好きな人はハマってしまうような愛欲劇になっている。
クライバーの指揮がどうなのか?歌手の出来はどうなのか?初見では
サッパリ分からない。劇の内容だけは把握できたが。

(わからないけどベター)C・クライバー&VPO他

「サロメ」は、映像有で日本語字幕付きのものがなかったので
カール・ベーム&VPOのもので(内容が分からないまま)見た。
ベームが紡ぎ出す音は重厚な響きのように思え
R・シュトラウスには不向きなような気がするが
古典劇なので、その相性の悪さなどは
それほど出ていないようにも思われた。
とはいえ「ばらの騎士」同様、どんなレベルなのか
サッパリ分からない。まあ、悪くないはずなのだが。」

(わからないけどベター)カール・ベーム&VPO他

とにかく、R・シュトラウスの代表的なオペラは
結構、刺激的で皮相的な内容のものであることを知った。
その範囲では実によく出来た筋書き、興味を惹くシーンの多さで秀逸なように思えたが。

10korou:2021/01/10(日) 12:26:20
R・シュトラウス「4つの最後の歌」を試聴。

最初にユンク君のサイトで解説を読み
その内容の深さに興味を覚え
それでもこの作曲家の最大の理解者であるカラヤンで聴いたらどうなるかと思い
ナクソスでヤノヴィッツの独唱盤を聴いてみたのだが
ヤノヴィッツの声が鋭すぎて心地良くはなかった(カラヤンの棒は陶酔した音色だったが)。
そこで、定番のセル&クリーヴランド管によるシュワルツコップ独唱で聴いてみたら
これが全然うるさくなくて耳に心地よいのである。
そうなると、ソプラノ独唱を聴く困難は消え去り
セルの指揮も十分に内省的だし、この名曲を心から堪能できることになった。
二度の大戦でその芸術の背後にある世界をほぼすべて失ってしまった19世紀以来の西洋古典音楽について
これほど切実に率直に”感想を述べた”作品は他にないだろう。
R・シュトラウスにとって死に等しい痛切な出来事であっても
こうして芸術の果実として結晶させたことで
我々はその悲しみ、痛み、切実さ、哀しさ、無常観などを想像することができる。
これもクラシック音楽の深さが為せる奇跡だろう。

(ベスト)シュワルツコップ(S)、セル&クリーヴランド管

11korou:2021/01/10(日) 12:31:46
↑ 訂正
「セル&クリーヴランド管」ではなく「セル&ベルリン放送響」

12korou:2021/01/11(月) 17:50:29
ストラヴィンスキー「春の祭典」を比較試聴。

まず決定盤らしいブーレーズ&クリーヴランド管から。
冷静すぎて曲想が伝わってこない演奏。それ以上の感想はなかった。
次にメータ&オーストラリア・ワールド・オーケストラという組み合わせを聴くと
これは正反対に曲想が個々のフレーズごとにちゃんと伝わってきて見事。
同じメータで、かつての名盤ロス・フィルとの演奏も聴いたが
同じような解釈でありながら、薄味な印象も受けた。
かつて感動したコーリン・デイヴィス&AC管も聴いてみたが
ブーレーズと同じく感情が伝わらない演奏。
カラヤン&BPOは、カラヤン独特の音響美が
1977年の演奏なので、この曲の場合、効果が盛り上がらない。
マルケヴィッチ&フィルハーモニア管の演奏も有名だったが
今聴くと、オケの技量がこのオケにしては物足りなく
指揮もオーソドックスな感じで、
かつては何を聴いていたのだろうと不思議な気がする。
(以上、全部、最初の5分程度の聴き比べ。メータの新盤だけ前半全部を聴いた)
元に戻って、メータとオーストラリアのオケの演奏で後半を聴いてみたが
やはり佳演であることを確認。

(ベスト)メータ&オーストラリア・ワールド・オーケストラ

13korou:2021/01/12(火) 11:11:22
ストラヴィンスキー「火の鳥」を比較試聴。

定番のアンセルメがアップされていなくて
期待のもてるメータ、カラヤンもアップされていない。
モントゥーも聴いてみたが、あまりにも迫力がないので却下(パリ音楽院のオケのせいでもある)。
アバド、マゼールあたりがナクソスの上位にあるので
それぞれ聴いてみたものの、何か物足りない。
新進のエストラーダがフランクフルト放送響を振った演奏が
情感があふれていて、やっと(かつて好んで聴いた)「火の鳥」らしい演奏に出会う。
ただし、オケの合奏力がこの曲に関していえば弱すぎるようで、盛り上がる部分に若干の不満が残る。
ドラティの演奏も、思ったほど盛り上がらない。
1910年原典版というのも問題で、そんなに長くても、この曲の場合はむしろインパクトが弱くなるのでは?
1919年版組曲で再検索すると、バーンスタイン&イスラエル・フィル盤が出てきた。
演奏時間37分というのには驚いたが、これはナクソスの記載ミスで
2曲目の15秒を15分15秒と誤記したため合計でもミスが出ているだけである。
演奏は、弱音部も強音部も文句なしの出来栄えで
さすがはバーンスタイン。
これをベストとする。

(ベスト)バーンスタイン&イスラエル・フィル

14korou:2021/01/13(水) 15:49:03
ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」を比較試聴。

今回は比較試聴といっても2つだけ。
まず、ラトル&バーミンガム市響で聴いた。
ラトルらしい精彩感あふれる表現で
少しも退屈せずに聴けた。
初めて通して聴いたのだから
この躍動感、飽きさせない新鮮さは秀逸だ。
もう、これで十分かと思ったが
Wikiでストラヴィンスキーの伝記を熟読する間(その後シューマンの伝記も読んだ)
ブーレーズ&クリーヴランド管の演奏も聴いてみた。
ながら聴きなのだが、ラトルとはまた違った美点があり
さすがの重厚感、安定感で、ブーレーズが巨匠として尊敬されるのも
この演奏などを聴けば一目(一聴?)瞭然だ。
軽快で爽快、新鮮を選べばラトル、
安定していて何ともいえぬ充足感を得たいときはブーレーズということになるか。
他にも名演はあるだろうけど、とりあえずはこの2つの演奏に等しく満足。
とりあえず
音源が細切れになっていないブーレーズをベストとする。

(ベスト)ブーレーズ&クリーヴランド管

15korou:2021/01/15(金) 17:25:25
チャイコフスキー「交響曲第4番」を比較試聴。

クラシック音楽の聴き始めの頃からずっと聴いてきた曲だけに
思い入れは強い。強すぎて、比較試聴には失敗してしまった。
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルで決まりのはずなのに
ナクソスにアップされている演奏が(冒頭はともかく、途中からなぜか)痩せた音に聴こえたので
ついついいろいろと聴いてしまった。
ロジェストヴェンスキー、ゲルギエフ、カラヤン、ザンデルリンク、ペトレンコ、アシュケナージ等々。
ユンク君のサイトでムラヴィンスキーを聴けばよかった。
そのことに気付いたのは、フルトヴェングラーやメンゲルベルクの古い録音でこの曲を聴いたとき
意外なほど音質が良いので
マスターテープからデジタルカッティングした場合は
かつて聴いた演奏とは段違いの高音質になることを思い出したからだ。
ユンク君サイトで聴くムラヴィンスキーの「第4」は
各奏者の出す本気100%の凄まじい音色が脳裏に響きまくり
もはや、この指揮者の遊び心の無さなど
不満に思う余地など全くなくなる。
痩せた音の印象など、どこかへ消えてしまった。
これぞ決定盤だ。

(ベスト)<ユンク君サイト限定>ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル

16korou:2021/01/17(日) 16:06:09
チャイコフスキー「交響曲第5番」を比較試聴。

第4番に続いて大苦戦。
結論から言えば、比較試聴という形でこの曲を聴く限り
名盤などは絶対に存在しないということになる。
聴けば聴くほど、あまりに美し過ぎる旋律が却って疎ましく感じられ
もはやその疎ましさを払拭する演奏などあり得ない・・・ということだ。

比較試聴という限定された愉しみ方のなかでは
意外なことにクレンペラー&フィルハーモニア管が一番聴き易い。
ここでのクレンペラーは、
楽譜の音を忠実に再現することしか念頭にないかのようだ。
トスカニーニの音源で鮮明なものが存在しない以上
こういう類の演奏をやってのけてしまうのは
クレンペラーより他に存在しない。
こんなメロディの氾濫のような(悪く言えば空虚のかたまりのような)大曲に
解釈の余地などあろうものかとでも言わんばかりの淡々とした指揮ぶり。
それでいて、音楽の急所は外さない大家ぶり。
面白くもなんともない演奏なのだが、聴いていて飽きない。
面白いかどうかということと、飽きるかどうかということが
これほど矛盾して成立することもあるのだ。
不思議。

(ベスト)ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル、クレンペラー&フィルハーモニア管

(比較試聴でなければ、ムラヴィンスキーがNo.1であることは不変)

17korou:2021/01/20(水) 14:40:52
☆チャイコフスキー
・「弦楽セレナード」を試聴。

カラヤン&BPOで試聴。
分厚いベルリン・フィルの弦の音に圧倒されつつ
心地よい響きながら曲調はシンプルそのものなので
ついつい眠気に誘われてしまうことになる。
良い演奏なのかどうかすらも分からない。
どうせそんなに聴くことはないだろうし。

(とりあえず)カラヤン&BPO

・「くるみ割り人形(組曲)」を比較試聴。

かつて気に入ったフィストゥラーリを再聴してみたが
確かに雰囲気はあるものの、もっと良い演奏があるような気もして比較試聴にしてみた。
とはいえ、ユンク君にアップされているカラヤンもドラティもバーンスタインも
どれもフィストゥラーリに及ばない。
レコ芸推薦のプレヴィンは、ナクソスにはロイヤル・フィルのものはなかったものの
組曲のロンドン響はアップされていたので、聴いてみたところ
これはなかなか良い。
特に変わったことはしていないのだが
聴いた感じは幻想味も十分で、ロンドン響の各奏者の出す音色が魅惑的だ。
大差はないのだが、他をわずかにリードということろ。

(ベター)プレヴィン&ロンドン響

18korou:2021/01/21(木) 16:24:30
☆チャイコフスキー
・「白鳥の湖」を試聴。
フィストゥラーリが良いという宇野氏の言葉を信じて単独試聴。
予想通りの颯爽としたカッコいい指揮ぶりで
この曲に多くの人が求める魅力をすべて引き出している。
ただし、組曲の最後のほうは緊張感の少ない曲調で
場合によってはダレてしまうのはやむを得ないところ。

(べスト)フィストゥラーリ&AC管

・「眠りの森の美女」を比較試聴
これもフィストゥラーリでいいかなと思ったが
実際に聴いてみて、軽妙洒脱な指揮ぶりが
この曲の曲調と微妙に合わない感じを受けた。
そこで、アンセルメで聴き直してみると
確かにユンク君の言うとおり、語り上手な落語家の噺を聴いているようで
これはこれで心地よい。
ただし、ユンク君には全曲盤しかないので
ついでにカラヤンも聴いてみることにしたが
たしかにVPOの音は綺麗なものの
アンセルメの全てを知り尽くしたかのような至芸には及ばない。
ナクソスに、同じアンセルメの組曲盤がアップされていたので
それで通して聴いてみたが、やはり面白い。
ついにアンセルメの魅力の一端を再発見したという感じだ。

(ベスト)アンセルメ&スイス・ロマンド管

19korou:2021/01/22(金) 14:58:11
チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」を比較試聴。

比較試聴といっても
この曲に関する演奏の決定盤のような2つの演奏の比較。
まず、アルゲリッチのピアノ、コンドラシン&バイエルン放送響の演奏から聴いた。
これは間違いなくこの曲に関するベストの演奏だろう。
ライブならではの凄まじい集中力でアルゲリッチ様は弾きまくっている。
どのパッセージにも緊張力の緩みはなく
しかもそのメリハリは音楽的にも全く正しい。
正統派の演奏でこれ以上のものは望めないだろう。
その次に、今までに何回か聴いてベストだと思っている
リヒテル&カラヤン&ウィーン響で聴いてみた。
これも凄い。だが、これはチャイコフスキーの音楽の真髄を極めた結果の凄さではなくて
カラヤンの圧倒的な指揮の力と、リヒテルのピアノ奏者としての巨大な個性が
それぞれに曖昧な妥協など全くせずに、そのままぶつかり合って
それでいて全体としてはまとまった、よりハイレベルな形で止揚した稀有の名演なのである。
カラヤンはあくまでもレガートにまとめようとしているのだが
リヒテルは独自のアタック、アクセントで弾きまくり、どこにもレガートさなどかけらもない
ダイナミックな弾きっぷりで、それでいてカラヤンのレガートと調和するという芸術の不思議そのものの演奏。
どっちがベストなどというのは野暮な話。
一応、正統派の演奏をベストとするが、時としてリヒテルのほうを好むこともあるかもしれない。

(ベスト)アルゲリッチ(p)、コンドラシン&バイエルン放送響

20korou:2021/01/24(日) 15:36:23
チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」を比較試聴。

定番のハイフエッツを聴くと、やはりこの曲のスラブ臭を全部抜き去ったかのような演奏で
現時点ではその点だけでもはや好みではない。
オイストラフは、オーマンディよりもコンドラシンのサポートのほうが良いように思えたので
その組み合わせで全部聴いたが、なぜか深い睡魔に襲われた。
おかしいなと思い、カラヤン&ムターで聴いてみると
これが録音、カラヤンのテンポ設定ともに素晴らしい。
ムターの ヴァイオリンの音色がやたらキンキン響いて不快に思えたので
すぐにフェラスとの組み合わせで聴き直す。
VPOからBPOへの変更は何も問題なく、BPOの深い音色も心地よい。
フェラスの音色はごくオーソドックスで、かつ表現も妥当で素晴らしい。
ハイフエッツ、オイストラフといった名前に惑わされたようだ。
もっと、いろいろ聴いてみたら得るものがあったかもしれないが
それはまたの機会としよう。

(ベター)フェラス(Vn)、カラヤン&BPO

21korou:2021/01/25(月) 16:44:06
ヴェルディのオペラをyoutubeで鑑賞。

☆「アイーダ」
パヴァロッティのラダメスだけが明示してある映像が
字幕付きで全編鑑賞可能である。
おそらく、マゼール&ミラノ・スカラ座管、キアーラのアイーダという組み合わせの
演奏と思われる。
特に感想はなし。一応、最初の10分、凱旋行進曲、最後のあたり5分ほどを鑑賞。

(ベター)マゼール&ミラノ・スカラ座管、パヴァロッティ他

☆「オテロ」
これは、カラヤン&BPOによる見事な編集による映像がアップされている。
十分鑑賞に耐え得る感じ。

(ベスト)カラヤン&BPO、フレーニ、ヴィッカース他

☆「椿姫」
ヴェルディ没後百周年記念公演でパルマ王立歌劇場で行われたものが
字幕付きで全編アップされている。
指揮者はカルロ・リッツィという人のようだが、オケがどこかは不明。
面白い映像で、これも観るに堪えるもののようだ。

(ベター)カルロ・リッツィ指揮

22korou:2021/01/25(月) 17:23:08
引き続き、ヴェルディのオペラをyoutubeで鑑賞。

☆「イル・トロヴァトーレ」
2013年にバレンボイムがベルリン・シュターツカペレを指揮した映像が
アップされている。
歌手はプラシド・ドミンゴなど、但し、字幕がないので鑑賞は難しい。

(ベター)バレンボイム&ベルリン・シュターツカペレ、ドミンゴ他

☆「リゴレット」
モリナーリ・プラデッリ指揮のドレスデン・シュターツカペレ、パネライ、リナルディ他の演奏が
アップされている。
日本語字幕付きだが、キャスト・スタッフの紹介の日本語がないので
上記キャスト等を調べるのに手間がかかった。
クオリティの高い演奏で、鑑賞のしがいはありそう。

(ベスト)プラデッリ&ドレスデン・シュターツカペレ、パネライ、リナルディ他

23korou:2021/01/26(火) 15:34:33
・ヴェルディ「レクイエム」
トスカニーニは音が古すぎて見通しがよくない。
特に合唱部分はステレオのクリアな録音で聴きたい。
あまりたくさん聴き比べをする余裕もないが
ジュリーニの演奏が一番しっくりくる・

(ベター)ジュリーニ&フィルハーモニア管、シュワルツコップ他

・ヴィヴァルディ「四季」
アーノンクールを聴いて、これは古楽器で聴く音楽ではないと直感。
やはりイ・ムジチで聴くべき音楽だろう。
82年録音のカルミレッリ独奏盤は
愉しい雰囲気と引き締まった表情のバランスが絶妙。
59年録音のアーヨ独奏盤は
リラックス度100%の安心して聴ける演奏で
こうした名曲はどうせ新鮮に聴けないものだから
こういうのが一番良い。
音楽的には甲乙つけ難いが
ふと聴きたくなるときにはやはりアーヨ盤かな。

(ベスト)アーヨ(Vn)、イ・ムジチ合奏団

24korou:2021/01/27(水) 12:20:02
ヴィヴァルディ「フルート協奏曲集」を試聴。

作品10の6曲ということになるが
あまり重要な曲集とも思われないので
代表的なものとして、作品10の3「ごしきひわ」、作品10の2「夜」だけ試聴。

「ごしきひわ」はニコレ(fl)、イ・ムジチで試聴。
BGM以上の印象はなし。古楽器で聴いたところで同じだろうという感じ。

「夜」は少しだけ古楽器の演奏も聴いてみたが
どれもピンと来なかった。
これもニコレ&イ・ムジチの演奏がしっくりくる。
「ごしきひわ」よりも簡潔でよくまとまっている曲のように思えた。

(ベター)ニコレ(fl)、イ・ムジチ合奏団

25korou:2021/01/28(木) 14:30:59
ワーグナー「管弦楽曲集」で比較試聴。

まずクレンペラーから。
フィルハーモニア管の唯一の弱点である透明な響きが
クレンペラーが生む巨大な音楽の生成を阻んでいることは否定できない。
しかし、この透明な響きの中から、なおかつ、それでもワーグナーでしかない
固有の響きを創造していくこの巨人指揮者の歩みには頭が下がる思いがする。
ただし、時として比較など考えられない絶対的な瞬間を生む音楽ではあるのだが
やはり、もっと「うねって」「濁って」「生々しい」音楽を創り出す巨匠が存在する以上
無条件にベストとは言い難いのも事実だ。
クナッパーツブッシュの演奏は、ミュンヘン・フィルとの演奏のほうが録音がクリアなのだが
演奏自体は気の抜けたビールのような冴えないものになっているのが惜しい。
やはり、ナクソスにあるウィーン・フィルとの演奏のほうがいきいきとしている。
しかし、音のヌケは悪く、クナの巨大さ(ブルックナーのシンフォニーの中でわずかに味わえるあの巨大さ)を
全く捉えきっていない録音を思うと、これもベストには推せない。
そうなると、必然的にフルトヴェングラーの演奏がベストに浮かび上がってくる。
なぜかユンク君のサイトにはアップされていないのでナクソスで聴くしかないが(音質の面でこれは惜しい)
やはり、この「うねり」「濁り」「生々しさ」がワーグナーの本質だろう。
ただ、昔聴いたほどには感銘は受けない。それはフルトヴェングラーの演奏全般に言えることだが。

最後に、参考までに、レコ芸推薦のシノーポリの指揮で
「ニュルンベルグのマイスタージンガー」「さまよえるオランダ人」などを聴いてみた。
音質は最高だが、出だしはごく普通で、それが各動機が絡み合う展開部になるにつれて
音楽が充実していくのが実感できる(その割には最後の盛り上がりに乏しいのが残念だが)
他の音質抜群の指揮者も含めて、もう少し聴き込んでみたいとも思った。

(ベスト)フルトヴェングラー&VPO

26korou:2021/01/28(木) 17:12:18
ワーグナーの楽劇をyoutubeで鑑賞。

☆「トリスタンとイゾルデ」
日本語字幕付き舞台映像完全版は存在しない。
原語検索で字幕なしなら、舞台映像完全版(バレンボイムなど)は存在するが、鑑賞不可能。
(映像完全版に字幕だけの動画を組み合わせて鑑賞できればいいのだが
 同じ速度での演奏ではないので、なかなか難しい)

☆「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
これは、スウィトナーがベルリン・シュターツカペレ等を率いた
1987年の来日公演について、実際の舞台の様子に
日本語字幕がついた動画が存在する(第1幕以外の動画を見るためには、検索に工夫が要る)

(とりあえず)スウィトナー&ベルリン・シュターツカペレ他

☆「ニーベルングの指輪」
これも日本語字幕付き舞台映像完全版は存在しない。
原語検索で、「ラインの黄金」はブーレーズ&バイロイト祝祭管<英語字幕>、
「ワルキューレ」はバレンボイム&バイロイト祝祭管(1993年)<字幕なし>他多数、
「ジークフリート」「神々の黄昏」もそれぞれ字幕なしなら舞台映像完全版は検索で出てくる。
長い楽劇なので鑑賞は不可能に近いと判断。

☆「パルジファル」
これも日本語字幕付き舞台映像完全版は存在しない。
原語検索で字幕なしなら、舞台映像完全版は存在するが、鑑賞不可能。

意外にも2021年のこの進んだ世界にあっても
無料でワーグナーの楽劇を堪能することは不可能であることが分かった。

27korou:2021/01/28(木) 18:11:14
うーむ、ウェーバー「魔弾の射手」も
日本語字幕付き舞台映像完全版が存在しない。
字幕なし舞台映像完全版は、ルオポルド・ルートヴィヒ&ハンブルク州立管のものが出てくるが
これも鑑賞不可能。

いよいよバッハを除けば名曲300選の最後の曲である
ヴォルフ「歌曲集」。
とはいえヴォルフ自体知らないし、歌曲集といったって何が有名なのか分からない。
おまけにユンク君の解説もないので
Wikiに項目のある曲だけ、ナクソスで聴くことにした。
まずメーリケの詩集から。
「散歩」をヘルマン・プライで聴く。
さっと終わってしまった。苦痛でもないが積極的に聴くことはないかも。
「ヴァイラの歌」を最初F=ディスカウで聴いたが
違和感があったので、白井光子で聴き直してみた。
これはしっくりとくる。
「隠棲」をアメリンクで聴く。やはり女声のほうがヴォルフの場合しっくりくるようだ。
次に、ゲーテの詩から「ねずみ取りの男」。
クリストファー・モルトマンという人の独唱で聴いたが、
確かにメーリケのときと印象ががらっと変わり、けたたましい(これは男声がベターかも)。
イタリア歌曲集からは「あたし、ペンナに住んでる恋人がいるの」を
レジーヌ・クレスパンという人の独唱で聴いたが、1分弱の短い曲で印象も何もなし。
最後に遺作?「ミケランジェロの詩による3つの歌」をF=ディスカウ(&ムーア)で聴く。
これはR・シュトラウスの「4つの歌」に似ていて、実にシリアスでディスカウの独唱がしっくりくる。
これをベターとしておこう。他は積極的に聴くことはなさそうだから。

(ヴォルフの歌曲「ミケランジェロの詩による3つの歌」のベター)F=ディスカウ(伴奏:ムーア)

28korou:2021/01/29(金) 17:31:48
バッハの「管弦楽組曲」「ブランデンブルク協奏曲」を比較試聴。

組曲が4曲、協奏曲が6曲で、1曲が平均して15分程度なので
全部聴いていると2時間半にもなり、比較試聴などしていたら
優に数日はかかってしまう。
というわけで、工夫の要る試聴となった。
まず絶対定番のリヒターを聴くが
これは聴く前から分かっていたことではあるが
あまりに厳し過ぎて、今の自分には合わない。
かといって、いろいろと古楽器の演奏者を聴いてみても
ピノック、クイケンあたりはどうも性に合わない。
元に戻って近代楽器のマリナー、カラヤンあたりも物色するが
イマイチピンと来ない。
やっとのことで
コープマンの演奏が、古楽器とはいえ、演奏そのものは生気に溢れ
あたかもモーツァルトの時代の音楽のような愉しさが感じられることを発見。
バッハの管弦楽は、コープマンに限る。

(ベスト)コープマン&アムステルダム・バロック管

30korou:2021/01/30(土) 16:44:00
J.S.バッハ
〇「ヴァイオリン協奏曲第1、2番」「2つのヴァイオリンのための協奏曲」
いずれもシェリング(Vn)、マリナー&アカデミー室内管で決まり。
シェリング以上の音を出せる人はそうそう居ないだろうということと
コープマンによる演奏が、思ったほどこれらの曲の個性に合っていないことによる。
曲そのものは、第1番は特に感想なし、第2番はかつてギター・アンサンブルで聴いたことのある
第1楽章があるので親しみやすかったが、第2楽章は感想なし(第3楽章は聴いていない)
”2つのヴァイオリン”については、聴き馴染みはないものの
以上2曲に比べて、制作年代も後のせいか、作曲技法に進化が感じられる。
だが、それが曲の魅力に直結しているかといえば、そこまでの個性は感じられない。
対位法という手法は、こういうなめらかな旋律を奏でるヴァイオリンという楽器との
相性が良くないのではないかという疑問を抱く。

(ベター)シェリング(Vn)、マリナー&アカデミー室内管

〇「音楽の捧げもの」
初めてその全貌を知った曲。
いろいろな種別の曲が順序もなく集められていて
演奏者によって曲順が違ったり、楽器が違ったりで
統一したイメージが湧きにくいのだが
少なくともコープマンよりはリヒターのほうが聴き良いように思われた。
一番聴き易いのは、マルケヴィッチによるオーケストラ編曲版で
これはバッハ本来の曲とはかけ離れているのだが
現代人にはこのほうが音の重なり具合、フーガとしての妙味が伝わりやすいのも確かである。
ヴァイオリン自体、フーガという形式に違和感は感じられず
さらに独奏よりも合奏のほうが聴き易いので
変則的ではあるが、これをベターとしたい。

(ベター)マルケヴィッチ&フランス国立放送管

31korou:2021/02/01(月) 17:46:15
JSバッハの比較試聴。
〇無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ・パルティータ

まずシゲティを聴くが、特に感想はなし(後述のカザルスと同じで、最新録音の弦の音を知ってしまった以上
昔のように無条件にベストにできなくなっている。同じ条件なら多分シゲティで決まりだろうけど)。
パールマンはさすがに音が綺麗で温かみがあるのだが、一応ベターという扱い。
クレーメルを聴くと、どこがどう違うのか分からないが
何かが違っていかにもバッハらしい雰囲気が醸し出される。
しかし、パルティータ2番の「シャコンヌ」を聴いているうちに
いくらか眠気も出てしまったことも事実だ。
少し時間を置いて、シェリングとクレーメルを聴き比べてみた。
シェリングは美音だが抑揚はあまり使っていないのに対し、クレーメルはP、mPくらいの音を多用して
抑揚が効いている。ヴァイオリンの独奏曲は苦手なので、クレーメルのこの抑揚は有難い。

(ベター)クレーメル(Vn)

〇無伴奏チェロ組曲

まずカザルスを聴く。一昔前ならこれで決まりだが・・・
ユンク君の説明する演奏スタイルの実際の音を知りたくて、ナクソスへ。
その代表格のヨー・ヨー・マがないので、仕方なくyoutubeで探すと、第1番のプレリュードが新規にアップ済みだった。
聴いてみると・・・これこれ、理想のバッハがここにある、バッハはこうでなくては。音の最後に神が宿った気がした。
これを上回る演奏など考えられないが、念のため、ナクソスの上位の演奏を確認。悪くはないが、マには及ばない。
ロストロポーヴィチ、トルトゥリエ、フルニエなども聴いてみたが、トルトゥリエがカザルス風でありながら
神の降臨に近い演奏になっていたのを除けば、意外なほど平凡だった(藤原真理などのほうが性に合う)。
そして、今、ヨー・ヨー・マで全曲演奏のライブをyoutubeで聴いているが、新規アップ分の演奏よりは迫力に欠けるものの
味わい深い演奏だ。これがベスト。youtubeでこのライブが抹消されれば、ナクソスのトルトゥリエがベスト。

(ベスト)ヨー・ヨー・マ(Vc)(注:youtubeから)

32korou:2021/02/02(火) 15:19:14
バッハの「オルガン作品集」を試聴。

もはや、これについては演奏者の良し悪しなど分かるはずもないので
ヴァルヒャのみで試聴することにして
作品については、ユンク君のサイトに詳しい概評があったので
それを参考にした。

☆「トッカータとフーガ 二短調 BWV565」
超有名な曲。解説のとおり、たしかにフーガ部分での深みが今一つ。
☆「幻想曲(前奏曲)とフーガ ト短調 BWV542」
いわゆる”大フーガ”で、たしかに構想雄大で、最後のあたりになると神々しささえ感じる。
☆「バッハ:前奏曲とフーガ ハ長調 BWV531」「前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532」
バッハ青年の血潮が感じられる曲らしいので試聴。実際にこの2曲を聴くと、わずかな間にも著しい成長、成熟が窺われる。
☆「トッカータ(前奏曲)とフーガ ヘ長調 BWV 540」
オルガン作品のなかでも代表作ということだが、違う感じの曲が詰め込まれた感じを受けた。
☆「前奏曲とフーガ ロ短調 BWV 544」
ライプチヒ時代の代表作ということだが、曲調に霊感が足りないような印象を受ける。
☆「前奏曲とフーガ ホ短調 BWV 548」
オルガンの可能性を広げた名曲として知られる。イギリスでは「楔」と呼ばれているらしい。
たしかに、これは創造性あふれる曲で、聴き込むほどのに感銘が増すのではないかと思われた。

以上初聴分としては、「幻想曲とフーガ 542」「前奏曲とフーガ 532」「前奏曲とフーガ 548」が
優れた曲という印象。

(ベスト)ヴァルヒャ(Org)

33korou:2021/02/02(火) 15:36:35
バッハ「インヴェンションとシンフォニア」をチェック。

これはグールドによって鑑賞曲としても扱われるようになったようだが
元々はピアノ学習者にとっての課題曲のようなものであり
ある意味、鑑賞用300選に含めるにはふさわしくないと思われる。
一応、流して聴き始めてはいるが、全部は聴かないし
今後も聴くことはないだろう。

(とりあえず)シフ(p)

34korou:2021/02/03(水) 16:26:35
バッハ「平均律クラヴィーア曲集第1巻」を比較試聴。

最初はリヒテル、次にグールドを聴き、どちらも今一つピンと来ず。
その他にも聴いたが、結局、シフの演奏が
まさに”グールド以来のバッハ解釈者”という名にふさわしい
納得の出来栄えであることを確認。
グールドがしっくりこない以上、この選択がベストだろう。
綺麗な音色に、しっかりとしたタッチで、
バッハらしい整然とした感触が得られるのが美点。

(ベスト)アンドラーシュ・シフ(p)

35korou:2021/02/04(木) 12:10:30
バッハ
〇平均律クラヴィーア曲集第2巻
やはりシフが一番しっくりくる。
バレンボイムを聴いてみたが、曲の構造を深くえぐるような独特の演奏で
これはこれで個性的な名演だと思った。
ただし、普通に聴くにはシフがベスト。
また、日によっては全くこの種の音楽を受け付けない感じでもあったので
やはりバッハは実際に音を聴くまでは、その日大丈夫かどうか不明な音楽だと思われた。
一応「もう聴かない音楽」には含めないことにしたが、しょっちゅうチェックするのは難しい。

(ベスト)シフ(p)

〇ゴルトベルク変奏曲
グールドも悪くないのだが(平均律ほど違和感は感じられない)
やはりシフの演奏のクリアな録音音質を聴くと
どうしてもシフのほうに心が動く。
バッハの音楽とは縁遠い自分なので、ピアノ曲は全部シフになりそう。
(これも第2集と同じく全部聴かず。第1集にしてもBGM風に流して聴き、最後の2曲ほどは聴かなかった)

(ベスト)シフ(p)

36korou:2021/02/04(木) 16:39:29
バッハ試聴

〇フーガの技法
長大な曲なのに、これといってピンとくる演奏がない。
多分、ヴァルヒャが優れているのだろう。
一番胸にずしっと響いてくる。
でも、(バッハ初心者の)自分には、
グールドがわずか最初のほうの3曲だけを録音で残したライブ盤に
最も惹かれた。
音も最新でないし、3曲しかないものをベストとするのもアレだが
仕方ない。
いつか、心に余裕のあるときにヴァルヒャで全部聴けたらと思っている。
グールドは実に自由に弾いている。まさにバッハ作、グールド補作&演奏といった感じだ。

(ベター)グールド(p)<1957年 ロシアでのライブ)

〇「カンタータ第147番『心と口と行いと命もて』」
教会カンタータなど今まで聴いたこともなかったので
判断のしようもないが
ナクソスにほとんどアップがなくて
ユンク君にリヒターの名盤がアップされていたので
ある意味選択の余地なく、この定番に落ち着くことになる。
思ったよりも聴き易く
鍵盤楽器の大曲ばかり聴き続けた耳には優しく響く。

(ベスト)リヒター指揮アンスバッハ・バッハ週間管他、ブッケル(S)、テッパー(A)

37korou:2021/02/05(金) 14:39:34
バッハ「ミサ曲 ロ短調 BWV232」を試聴。

大変な大曲だ。聴き通すと2時間ほどかかる。
前回の教会カンタータですら前半しか聴いていないのだが
今回も「キリエ」「グロリア」の前半だけ試聴。
リヒター盤がやはり定番なのだが
ユンク君サイトで聴くリヒターはピッチが高いのか、やや聴き辛い。
ナクソスで探すと、ヨッフム盤があったので
半信半疑で聴き始めてみると、意外と聴き易い。
もう、これで十分。

(ベスト)ヨッフム&バイエルン放送合唱団&交響楽団、ドナート(S)、ファスベンダー(mS)他

38korou:2021/02/06(土) 17:08:00
バッハ試聴

〇マタイ受難曲
これはリヒターで入門して、然るべきときにメンゲルベルクを堪能するというコース以外
あり得ないだろう。
対訳の付いたyoutubeの動画でリヒター他の演奏を鑑賞する。
冒頭のコーラスの響き、児童合唱との重なり合う言葉の重みに
さすがに圧倒される思いだった。
いつか全部聴くとして(これは「フィガロ」と並ぶ宿題になった)
今回はリヒターをベストとして推すことに迷いはない。

(ベスト)リヒター&ミュンヘン・バッハ管&合唱団、ヘフリガー(T)ほか

〇ヨハネ受難曲
マタイ受難曲が、ソロ部分が多く、個人の信仰について焦点を当て
キリスト受難の物語を体験することにより、
より生々しく聴く者の信仰を深めていく要素が高いのに対し
ヨハネ受難曲は、ソロ部分は少なく、合唱と福音史家の部分により
キリスト教の教義を概説する要素が高いという違いがあるとされる。
youtubeには
鈴木雅明氏他による古楽器演奏の映像が字幕付きで鑑賞可能で
これ以外に内容を確かめる方法は現時点では皆無である。

(唯一)鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン他

39korou:2021/02/07(日) 14:36:01
名曲300選の最後はバッハ「クリスマス・オラトリオ」

youtubeには対訳動画がなく
こればかりはユンク君サイトでリヒターの演奏を聴きながら
曲目解説にある各曲の歌詞の要点をかみしめるしかない。
となれば、リヒター以外の選択肢はない。
慣れればガーディナーあたりもチェックしてみたい気もするが。
曲自体は、教会カンタータと受難曲とセットで集中して鑑賞したいところだ。
(1回聴いただけでは何が何やら・・・)
受難曲の劇的な作りと対照的なリラックスした曲調が印象的。

(唯一)リヒター&ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団、フリッツ・ヴンダーリヒ他

40korou:2021/02/07(日) 16:41:25
300選でベスト演奏を「?」のままにしていた4曲について最終結論を記述。

〇バルトーク「弦楽四重奏曲(全6曲)」
ベートーヴェン以降最も注目すべき弦楽四重奏曲集という位置づけのようだが
自分には合わなかった。
少なくともジュリアードQの冷徹で鋭利な演奏だと受け付けず
ハンガリーQのように民族色をできる限り出している演奏だと
辛うじて聴き続けることができるのだが
バルトーク自体を全否定しているわけではないので
これは今後とも聴かない音楽として分類しておく。

(ベター)ハンガリーQ

〇ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲」
セル、フルトヴェングラーを聴いたが、いずれも今一つピンとこない。
モントゥーを聴いて納得、無技巧の技巧ともいうべきか、何もしていないように見えて実に聴き易い。
カラヤン&BPOもソリストの巧さは驚異的だが、ここはモントゥーをベストにしておこう。

(ベスト)モントゥー&ロンドン響

〇ブラームス「クラリネット五重奏曲」
これはウラッハで決まり。この音色に勝るものはないし、曲想から言って最近の奏者ではこのウラッハに対抗できない。

(ベスト)ウラッハ(Cl)、ウィーン・コンツエルトハウスQ

〇ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」
youtubeに英訳動画があるが、よく分からない(演奏もイマイチ)。
日本語対訳はサザーランド盤がアップされているが、映像もないので、今後鑑賞する可能性ほぼナシ。

(とりあえず)ジョン・プリッチャード指揮ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団&合唱団、サザーランドほか

41korou:2021/02/07(日) 16:46:52
↑最後のドニゼッティは
ワーグナーの楽劇同様「映像なし」とするのが正解で
もし鑑賞するなら、まずこれで内容を知って、それから映像を見るということになる。

さらに、完成したExcelの表を詳しく見ていくと
ブルックナー「第5」「第8」「第9」を”保留”としていたことに気付いた。
明日から数日、この3曲のベストを暫定的に決めることにする。

42korou:2021/02/10(水) 16:51:44
ブルックナー「第5」再調査。

ティントナー、クレンペラーなど聴いても
あまりにも曲の大規模さに比べて馴染みが薄すぎて
どうしても退屈してしまう。
困った時のカラヤン、ということで
カラヤン&BPOの演奏で
やっと全体の構成が明確に見えて
味わって聴くことができた。
思ったよりも大曲なので
もう少し慣れが必要だろう。
それまではカラヤンで堪能するしかない。

(ベター)カラヤン&BPO


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