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4阿修羅:2016/02/16(火) 12:54:39
身分と下緒の色

下緒は刀装品として登場してよりは個人の趣味によって様々な色や紋様のものが用いられていた。室町幕府や豊臣政権により過剰に華美なものには禁止令が出されることもあったが、厳格に守られていたものではなかったことが、当時の風俗を描いた絵図等により見ることができる。
江戸時代に入り、武士階級に所々の厳格な決まり事が定められるようになると、個人の好みで選んだ色の下緒を身につけることは儘ならなくなっていった。一例を挙げると、江戸期には緋色の下緒を付けられるのは武士として最も高い身分の将軍・大名のみである。
下緒の色には諸藩で様々に異なった規定があり、明文化されていない慣習による決まり事もあった。現代においても、居合道においては「白色の下緒は師範のみが許される」「黒一色以外の下緒は有段者のみ許される」といった決まり事を厳格に求める流派や道場は多い。

羽織紐の色の一例
奥州会津藩を例にとると、「紐の制度」というのがあり、身分により羽織の紐の色が下のように定められていた。
紫色:別格の色。家老(千石高)、若年寄八百石高)。
御納戸色(おなんどいろ):家老、若年寄、三奉行(三百石高)、城代(五百石高)、大目付(三百石高)、軍事奉行(三百石高)、学校奉行(三百石高)など。<高士>
黒色:一般の武士(上士)。<一の寄合以上>
紺色:猪苗代城在勤の猪苗代十騎。
花色(縹色(はなだいろ):厩別当、勘定頭、納戸、御側医師、駒奉行、武芸指南役。<二ノ寄合>
茶色:(中士)<三ノ寄合>
萌黄色:(中士)<年割>
浅葱色:(中士)<月割>
下緒の色もこれに準じたものになっており、自分よりも身分の高いものが使う色を下緒に使うことは禁じられていた。


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