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あ
1
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/30(土) 20:23:55 ID:JCAbCDgIO
ん
10
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:28:31 ID:btMwsC/A0
ξ゚⊿゚)ξ「それ、どこまで読みましたの?」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、あの。研究所から加奈子が消えた所」
ξ*゚⊿゚)ξ「いい所ですわね」
ξ゚⊿゚)ξ「読み終わったら殻の少女もお勧めしますわよ」
ミセ*゚ー゚)リ「同じ作者の本?」
ξ゚⊿゚)ξ「いいえ」
ξ^ ⊿^)ξ「エロゲですわ!」
図書室の視線が集まるのを感じた。
11
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:29:19 ID:btMwsC/A0
第六感が告げている。
これは即刻エクソダスしなければ出禁を喰らってしまう。
私はツンさんの手を引いて廊下へ駆け出していた。
奥手な私の辞書にも緊急事態という言葉はあったようで。
ミセ;゚ー゚)リ「あの、できれば図書室では静かにお願いします」
12
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:29:56 ID:btMwsC/A0
ξ゚⊿゚)ξ「貴女、相当謎に飢えていますのね」
ミセ*゚ー゚)リ「はい?」
ξ゚⊿゚)ξ「ほとんどのミステリー小説の貸出カード」
ξ゚⊿゚)ξ「貴女の名前が入っていましたもの」
顔が熱くなるのを感じた。
私は引いていた手を放し一歩後ろに後ずさる。
13
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:30:30 ID:btMwsC/A0
ミセ;゚ー゚)リ「ツンさん、私を調べても何もありませんから」
ξ゚⊿゚)ξ「引き下がりませんわよ。今日は貴女に用あって来たんですの」
ミセ*゚ー゚)リ「私に?」
ξ゚⊿゚)ξ「貴女」
ξ゚⊿゚)ξ「ワタクシと一緒に謎解きをしませんこと?」
ミセ*゚ー゚)リ「私がツンさんと、謎解き…?」
14
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:31:23 ID:btMwsC/A0
ミセ*゚ー゚)リ「こういう本の犯人当てゲームみたいなものですか?
ξ゚⊿゚)ξ「違いますわ」
ξ゚⊿゚)ξ「現実にこの学校の謎を解くのですわ!」
ミセ;゚ー゚)リ「はひ?」
ξ゚⊿゚)ξ「この学校に散らばった有象無象の謎を、ワタクシと一緒に」
ξ゚⊿゚)ξGΣ グッ
「解き明かしてみませんこと?」
15
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:31:59 ID:btMwsC/A0
ミセ*゚ー゚)リ「一体どうして?」
ミセ*゚ー゚)リ「…、誰かを助けるために?」
ξ゚⊿゚)ξ「誰のためでもないですわ」
ξ゚⊿゚)ξ「これはワタクシ達自身のためにやることですの!」
私は目を持っている本に移す。
探偵。
こういう謎を解く人達は一体何の為に動いているのだろう。
誰か、それとも何かのため?それとも…
純粋に謎を探求するため?
16
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:32:35 ID:btMwsC/A0
ミセ*゚ー゚)リ「あの、ツンさん。私…」
キーンコーンカーン…
昼の授業の予鈴が廊下に鳴り響き、図書室から生徒が数人出てくる。
人に流されるように私とツンさんも歩き始める。
17
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:33:14 ID:btMwsC/A0
ξ゚⊿゚)ξ「返事はすぐにとは言いませんわ」
ξ゚⊿゚)ξ「放課後、屋上前の階段で待ってますから。気持ちが向いたら来てくださいまし」
ξ*゚⊿゚)ξ「それでは失礼しますわね」
ミセ;゚ー゚)リ「ちょっ…」
18
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:33:58 ID:btMwsC/A0
ツンさんは少しずつ駆け足になり私を追い抜いていった。
その足取りは、見えなくなる頃にはスキップを刻んでいるように見えた。
ーーー
午後の授業中、私は考えていた。
謎解きに関してでは無く、イメージ像とかけ離れたツンさんについて考えを巡らしていた。
19
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:34:55 ID:btMwsC/A0
窓の方を眺める。
窓際の席のツンさんは清楚なお嬢様といったような佇まいで、昼休みの言動とはかけ離れているように思われた。
ツンさんが私の方を向く。
しまった。視線を感づかれた。
ツンさんは縦ロールを揺らしてあどけなく笑った。
つられて私も笑ってしまった。
20
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:35:36 ID:btMwsC/A0
ツンさんは親指をグッと立てると教壇に向き直った。
どうやら昼間の件は夢では無かったようだ。
ーーー
ホームルームが終わった。
私は階段に一歩足をかけた格好のまま迷っていた。
21
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:36:27 ID:btMwsC/A0
昼休み言いかけた言葉。
ツンさん、私、遠慮しておきます。
私が興味を持っているのは飽くまでも架空の謎。
現実に刺激を求めている訳ではない、
はず…。
ツンさんの嬉しそうな顔を思い出す。
胸がチクリと痛む。
断る決心がつかぬまま、よたよたと階段を上り始める。
22
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:37:35 ID:btMwsC/A0
ーーー
手すりに手を掛け、白い息を吐く。
屋上へ続く扉の窓から夕日が差し込んでいる。
しかし、そこにはツンさんの姿は無く。
ミセ*゚ー゚)リ「…」
やっぱり夢だったのだろうか。
念のため、屋上も調べよう。
階段を登りきり扉に手をかけた瞬間、
23
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:38:04 ID:btMwsC/A0
ミセ*>ー<リ「ひゃ!」
頬にぶつかる冷たい衝撃に私は飛び上がった。
ξ゚⊿゚)ξ「ふふ、驚きましたわね。大成功ですわ」
ミセ;゚ー゚)リ「ツンさん?!」
どうやら階段の縁の陰に潜んでいたようだ。
その両手にはジュース缶を持っている。
ξ゚⊿゚)ξ「おひとついかが?別に餌付けじゃないですわよ」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、ありがとう」
24
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:38:41 ID:btMwsC/A0
ツンさんから貰ったお揃いの炭酸飲料を二人で飲んだ。
ツンさんは企みをたたえた笑いを浮かべた。
ξ゚⊿゚)ξ「それで、御返事はどうかしら」
ミセ*゚ー゚)リ「あの…」
ミセ*-ー-)リ
25
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:39:10 ID:btMwsC/A0
ミセ*゚ー゚)リ「とりあえず話を、聞かせてくれませんか?」
悪い癖だ。他人の機嫌を損ねるような事をしたくないばかりに自分の本意と違うことをしてしまう。
ξ*゚⊿゚)ξ「こ、交渉成立でよろしいんですわね?!」
ξ*>⊿<)ξ「ぅぅやったですわ!」
26
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2014/12/30(火) 14:39:48 ID:btMwsC/A0
ピョンピョンと縦ロールを揺らして喜ぶツンさん。
それはもう子供さながらのはしゃぎ様で。
まあ、ツンさんがこれだけ喜んでくれるならいいのかな。
夕陽を受けて黄金色に輝くツンさんの髪に見とれながら
私は、そんな事を思ったりしたのでした。
続く
27
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/02/20(金) 05:58:16 ID:gQHqNKGY0
まだー?チンチン
28
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:03:18 ID:2gukBN1k0
ζ*゚⊿゚)ζ「今昇ってきたその階段、何段でしたの?」
ミセ*゚-゚)リ「数えてないです」
ζ*゚⊿゚)ζ「今数えてきたら12でしたわ」
12というキーワードに私は反応した。
ああ、悲しきかなミステリー脳。
29
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:04:02 ID:2gukBN1k0
ミセ*゚-゚)リ「まさか、13階段ですか」
ζ*゚⊿゚)ζ「ご明察、そうですわっ」
ツンさんの瞳が怪しく光った。
クラシックもクラシック。
ベタベタのあれである。
30
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:04:43 ID:2gukBN1k0
ζ*゚⊿゚)ζ「日没後、つまりは夜に歩くと
13階段あったという話が実際に挙がっていますのよ」
待った!
ナルホドさん張りの怒号と共に私は両腕を掲げました。
台バンする場所が無いので、仕方なく自分のお腹を叩きます。
ミセ;゚ロ゚)リ「ぐえっ」
31
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:06:54 ID:2gukBN1k0
ミセ*゚ロ゚)リ「その話、そもそもがオカシイです」
ミセ*゚ー゚)リ「人はいちいち段数を数えなyがら階段を歩くのでしょうか」
ミセ*゚ー゚)リ「普通は段数なんて気にしないはずです
私が覚えていなかったように、、
日常動作は無意識に行われているはずです」
ζ*゚⊿゚)ζ「そんな愚かな答えは期待してませんわ。ミセリさん
もっとロジカルな答弁をして下さいまし」
どうやらツンさんは私に、刑事ではなく探偵になれと仰っているようです。
32
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:07:48 ID:2gukBN1k0
ミセ*゚ー゚)リ「それでは、こういうのはどうでしょう」
ミセ*---)リ
ミセ*---)リ「氷の階段」
ζ*゚⊿゚)ζΣ「!」
ζ*゚⊿゚)ζ「詳しく、話を聞かせてもらいますわ。ミセリくん」
ツンさんの怪しく光る目に更に熱が宿りました。
これはもう、ワトソン君を見る目です。
目には目を、クラシックにはクラシックです。
33
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:08:36 ID:2gukBN1k0
ミセ*゚ー゚)リ「夕方、誰かが、例えば部活終わりのマネージャーが
氷をここにもってくるんです」
⊂ミセ*゚ロ゚)リつ「10リットルボトルに入れる
それはそれは大きい氷です!」
ミセ*---)リ「屋上に捨てようとしたのでしょう
ですが、鍵が閉まっていました
さて、この重い氷を持ち帰るのも忍びない」
ミセ*゚ー゚)リ「マネージャーは氷を置いて帰宅しました」
--翌朝には蒸発(キエ)て無くなる。氷の階段トリックです。
34
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:09:13 ID:2gukBN1k0
ミセ*---)リ「……」
力説しておいてなんですが、恥ずかしくなって来ました。
こんなチープなトリックでは一次選考にも通らないです。
ミセ*>ロ<)リ「わーっ!忘れてくださいくださぁい!」
ζ*゚⊿゚)ζ「ですが、面白いですわ」
35
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:09:56 ID:2gukBN1k0
ミセ*>ロ<)リ「でも知ってるんです。屋上まで氷を捨てに来るなら
普通はそこらへんで処分すればいいんです。
それにそんな重い氷を持ってこれるマネージャーなんて
もっと然るべき部活に入っているべきなんです」
ζ*-⊿゚)ζ「確かにご都合主義な推理ではありましたけど
一応筋は通っていた気はしますわ」
ミセ*---)リ「ミセリン。完敗です」
タンタンタンッ
36
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:11:09 ID:2gukBN1k0
从*゚∀゚从「お、ミセリにツン。珍しい組み合わせだな
どした。掃除手伝ってくれるのか?」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、ハインちゃん」
ハインちゃんは慣れた動きでロッカーから箒と塵取りを出しました。
ζ*゚⊿゚)ζ「あ」
ミセ*゚-゚)リ「あ」
そしてハインちゃんは掃除を始めました。
...
ロッカーから出した踏み台に乗って高い所の塵を落としています。
37
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:11:57 ID:2gukBN1k0
从#゚∀゚从「んだよ!あんまり見んなよ
背低くて悪かったなばーかっ!」
从*゚∀゚从「オラオラ、埃被る前に屋上でも出てろ二人とも!
ペッペッ」
唖然とした私たちをハインちゃんは屋上へ押しやります。
38
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:12:31 ID:2gukBN1k0
穏やかな風。
もう、黄金色の夕日は沈んでいました。
ツンさんはバツの悪そうな笑顔を見せました。
まあ、そういう日もありますわ����
そんな顔でした。きっと私もそんな顔でした。
从*゚∀゚从「おーぅい。掃除終わったから入っていいぞー」
39
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:13:21 ID:2gukBN1k0
从*゚∀゚从「どうだこの掃除精度。美しいだろ」
ミセ*゚ー゚)リ「ハインちゃん几帳面」
从*-∀从「もっと褒めていいぞ」
頭を撫でるとハインちゃんは子犬のようにきゅんきゅん嬉しがりました。
从#゚∀゚从「だから子供じゃねぇって!」
40
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:14:02 ID:2gukBN1k0
从*゚∀゚从「よし二人とも、じゃんけんで階段すごろくやろうぜ」
ミセ*゚ー゚)リ「最初の踊り場がゴールで」
ζ*゚⊿゚)ζ「丁度踊り場で止まらないと折り返し
こんな感じのルールかしら」
从*゚∀゚从「ノリいいじゃねえか。それじゃじゃんけーん」
ぽぉい!
从*゚∀゚从「やりっ!俺の勝ち」
从*゚∀゚从「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」
41
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:14:55 ID:2gukBN1k0
ζ*゚⊿゚)ζ「一等賞には皆からおやつの進呈がありますわ」
从*゚∀゚从「マジかっ!俄然やる気出てきたぜ!
続いてじゃんけーん」
ぽん!
从*゚∀゚从「悪いなぁ!悪いなー!」
パ・ウ・ン・ド・ケ・エ・キ!
丁度ゴーーール!」
42
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/05(火) 22:16:19 ID:2gukBN1k0
帰りのコンビニで私とツンさんはチョコレートケーキを買いました。
ハインちゃんはとびきり笑顔で帰っていきました。
三叉路でツンさんと別れ、少し寂しくなった財布の中身を見ます。
ミセ*゚ー゚)リ「チョコ買って帰ろうかな」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ;゚ー゚)リ
チ・ヨ・コ・レ・イ・ト・パ・ウ・ン・ド・ケ・エ・キ?
ミセ;゚ー゚)リ
ミセiii゚ロ゚)リ
一幕、終ワリ
43
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/15(金) 00:59:54 ID:HpkvGO9M0
从*゚∀゚从「ポケットー叩くとビスケットが?」
ミセ*゚ー゚)リ「ふ・た・つ」
从*゚∀゚从「キモッ、ノってくんじゃねー。でもあったらいいのになー♪」
ζ*゚⊿゚)ζ「あら、ふしぎなポケットなんて目でない位、とびきりのお茶会に招待しますわよ?」
お嬢様は謎恋しいようです
次回、二之幕 "トリッキィ・ティータイム"
44
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 21:09:36 ID:ZckH.NHM0
ミセ*゚ー゚)リ
中間テストの時期がやってきました。
雨に降られた暗鬱な天気も合わさって、まさにアンニュイといった所です。
ミセ*゚ ロ゚)リ「あ゙ー数学、なぜ存在するのー」
从*゚∀゚从「おっ、ため息なんてどした?」
ミセ;゚ ロ゚)リ「ハインちゃん。どうやったら頭良くなるの」
从*゚∀゚从「ししゃもの頭齧るとか」
ミセ;゚ ロ゚)リ「わかった」
从;゚∀゚从「真面目な顔して頷くんじゃねぇよっ!
夜食にししゃも貪りながら机に向かう姿が容易に想像できるわっ!」
45
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 21:10:21 ID:ZckH.NHM0
从;゚∀-从「んー」
从*゚∀゚从「なんてーか、深く考えすぎなんじゃね」
从*゚∀゚从「ちょっと、頭ほぐしてみようぜ」
ハインちゃんは自分の机に戻って鞄を取ってきました。
鞄には小さい手帳が付いたストラップが括り付けてあります。
从*゚∀゚从「これ、"なぞなぞ100問解けるかな"」
从*-∀-从「電車で暇になったら読んでるけど、すっげーおもれーし」
46
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 21:11:05 ID:ZckH.NHM0
そういえば、小学生の頃、ランドセルにそんな物を付けている人も居ました。
ハインちゃんがランドセルを背負っている姿を想像しました。
別に違和感はありませんでした。
ミセ*゚ー゚)リ「なでなで」
从*-∀-从「へっへ〜〜」
从#゚∀゚从「って子供扱いすんなぁって!」
パラパラッ
从#゚∀゚从「第一問!」
47
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 21:11:39 ID:ZckH.NHM0
从#゚∀゚从「1+2+3+4+5+6+7+8+9+10は?」
ミセ*゚ー゚)リ「1,3,6,…10,15,21,…28,36,45,55!」
从*゚∀゚从「正解、今のが初級レベルだ」
从*゚∀゚从「メインディッシュ行くぞ。ちゃんと聞けよ」
ミセ*゚ー゚)リ「はい」
48
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 21:12:29 ID:ZckH.NHM0
从*゚∀゚从「旅行客が3人で宿に泊まりました。
宿代は3000円で一人1000円払いました。
しかし清算後にオーナーが宿代を500円サービスしました。
ボーイは500円を渡されましたが、500円を3で割れないことに気付きました。
結局ボーイは3人に100円ずつ返し、200円はネコババしました」
从*゚∀゚从「最終的に旅行客は一人当たり900円払いました。3人で2700円です。
ボーイがくすねた金額200円を合わせると2900円になります」
从*゚∀゚从「さて、最初にあったはずの3000円より100円少なくなってしまいました。
その100円はどこへ消えたのでしょう」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ;゚ー゚)リ
ミセ;゚ー゚)リ「こ、これは消失トリックじゃないかな」
从#゚∀゚从「なぞなぞだっつぅの」
49
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 21:13:00 ID:ZckH.NHM0
-お嬢様は謎恋しいようです
--二之幕:トリッキィ・ティータイム
50
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:04:24 ID:ZckH.NHM0
ζ*゚⊿゚)ζ「面白そうな事やってますのね」
ミセ;゚ ロ゚)リ「ツンさんいつの間に!?」
ζ*゚⊿゚)ζ「謎がワタクシを呼んでいますわ」
从;゚∀゚从「だからなぞなぞだっつーの」
ミセ*゚ー゚)リ「でもその問題、確かに謎…」
ζ*゚⊿゚)ζ「ミセリさん。これは消失トリックでは無いですわ」
ζ#゚⊿゚)ζG「ズバリ、これはワタクシが一番嫌いなタイプのトリック
"信頼できない語り手"タイプの叙述トリックの類ですわ」
51
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:05:02 ID:ZckH.NHM0
ζ*゚⊿゚)ζ「ミセリさん、ハインさん。今からワタクシの家でお茶会を開きますわ。
一緒に来ませんこと?」
ミセ;゚ー゚)リ「突然どうしたんですか」
ζ*゚⊿-)ζ
ζ*゚⊿゚)ζ「そのトリック、実演してみますの」
52
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:05:46 ID:ZckH.NHM0
お嬢様然としたツンさんのプライベートはやっぱりお嬢様でした。
立派なお屋敷の門を目の前にした時、私とハインちゃんは戦慄しました。
从;゚∀゚从「え、これって博物館じゃなかったのかよ…」
ミセ;゚ー゚)リ「私みたいな一般ピーポーが入る場所では…」
通された客室は真っ白に彩られた洋風の小部屋でした。
中央の椅子には丸テーブルと三人分の椅子、そしてテーブルには鉄蓋が被さったお皿が一つ。
ζ*゚⊿゚)ζ「どうぞ楽になさって。
今すぐお茶を入れますわ」
手早い手つきでお茶が淹れられていきます。
部屋が、未だかつて経験の無いような良い香りに満ちていきます。
ζ*゚⊿゚)ζ「さ、始めますわよ」
从;゚∀゚从「おいミセリ…、何が始まるんだ」
ミセ;゚ー゚)リ「第三次世界大戦とかじゃないですかね…」
53
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:06:27 ID:ZckH.NHM0
ζ*゚⊿゚)ζ「何言ってますの。ほら」
テーブルの鉄蓋が開けられました。
中には、ビスケットが積み重なっていました。
ζ*゚⊿゚)ζ「30枚有りますわ。何を言いたいか、分かりますわね?」
ミセ;゚ー゚)リ !
ミセ*゚ー゚)リ「あの問題を実演するってことですね」
ζ*゚⊿゚)ζ「ミセリンくん。その通りですわ
さっそく3等分しますわよ」
皆でビスケットを小皿に同じ分、移し変えます。
ζ*゚⊿゚)ζ「真ん中の大皿が宿と考えますわ。
まず、私たちは10枚を一旦全て大皿に返しますの」
傍から見ればおかしな儀式のようです。
私たちは元あった大皿にビスケットを戻します。
54
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:06:53 ID:ZckH.NHM0
ζ*゚⊿゚)ζ「いいですこと?お皿を見てはいけませんわ。
皆、互いの目を見ながら行動をしてくださいまし」
ツンさんは下を見ずにビスケットを何枚か、少しだけ移動させました。
5回。これはサービスされた宿代です。
ζ*゚⊿゚)ζ「今大皿に25枚と5枚で分けましたわ。
この5枚の中から1枚ずつ3人に返しますわ」
さらにツンさんの手が動きます。ハインちゃんのお皿に、
そして、私の皿に。
ミセ*゚ー゚)リ「ひゃ!」
ζ*゚⊿゚)ζ「間違って触ってしまいましたわ。ごめんあそばせ
ζ*゚⊿゚)ζ「でもこれで、条件が整いましたわ
皆、下を見てくださいまし」
55
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:07:27 ID:ZckH.NHM0
ミセ*゚ー゚)リ「……、小皿の中にはそれぞれ1枚のビスケットが」
从*゚∀゚从「大皿には25枚と、2枚のビスケットがあって」
ζ*゚⊿゚)ζ「計30枚ですわ」
ミセ*゚ー゚)リ「……消えてはいないですね」
ζ*゚⊿゚)ζ「問題文を検証しますわ
27枚というのは、小皿に『無い』27枚」
ζ*゚⊿゚)ζ「そして、ボーイの2枚は大皿に『ある』2枚」
56
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:07:56 ID:ZckH.NHM0
ζ*゚⊿゚)ζ「そもそも計算として逆なんですの。『無い』と『ある』は
『-』『+』で表現されるべきで、正確な計算としては27-2=25なんですの」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ、それにサービスされた500円を足すのが正しい計算っていうことですか?」
ζ*-⊿゚)ζ「そういうことですわ。全く、ですからこういう類のトリックは嫌いなんですの
夢もロマンもあったものでは無いですわ」
ζ*゚⊿゚)ζ「さて、スッキリした所で、お茶会としましょう」
从*゚∀゚从「いぇ〜〜い!まってたまってた〜」
ハインちゃんは大皿のビスケットをピラミッド状に積み立て始めました。
丁度の数で完成されたビスケ・ピラミッドをうっとり眺めるハインちゃんは
なんというか、もう餌を前に待てをかけられた子犬のようで
ミセ*゚ー゚)リ「おすわり」
从*゚∀゚从「え、おかわり自由?」
甘い物のことしか考えていないようでした。
57
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:09:03 ID:ZckH.NHM0
***
ミセ*- (7-)リ「あー、なんとか乗り切ったー」
从*゚∀゚从「手ごたえはどうだった?」
ミセ*゚ー゚)リ「なんとか赤点は免れそうな感じ」
从*゚∀゚从「おーっ!なんてーかマジで俺様のなぞなぞが効いたんじゃね?」
ミセ*^ー゚)リ「あるかも」
ミセ*゚ー゚)リ「そういえば、ハインちゃん。あのなぞなぞの本を持ってたって事は
最初から答え知ってたんだよね?」
从*゚∀゚从「まーな」
ミセ*゚ー゚)リ「どうしてあんな大事になるのを放っておいたの?
あの時答えを言ってれば、そこで全部終わってたのに」
从*-∀゚从
58
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:09:44 ID:ZckH.NHM0
从*゚∀゚从「タダでおやつが食えると思ったからな」
ミセ*^ー゚)リ「なにそれ」
从*゚∀゚从「女子の頭の2/3は甘いモンでできてんだよ、わかってねーな
さてー、今日はテストだけだから早上がりー」
私はハインちゃんと電車に乗って帰りました。
今度は、私がなぞなぞの本を借りて出題することにします。
初級レベルの問題のページを開きます。
『1+2+3+4+5+6+7+8+9+10は?』
昨日の問題だ。
これは飛ばして次のページにしよう。
59
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2015/05/29(金) 23:10:25 ID:ZckH.NHM0
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ ?
ハインちゃんが立てたビスケットピラミッド…。
綺麗な三角形だった。
何かが引っかかる。
1+2+3+4+5+6+7……、
28だったかな。
私達の小皿には1枚ずつビスケットがあって…、
ピラミッドは28枚あって…、
ミセ*゚ー゚)リ あ れ 、1 枚 増 え て る ?
*二之幕終ワリ
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