コピペ用すれ2 - 1527464055 - したらば掲示板

988：12/n：2024/02/16(金) 19:11:11 ID:hZeFTbas0: 　【中位技術世界】：辺境主要諸国の中枢世界や中心領域の大多数が技術洗練度BとCに属する。これらの世界のテクノロジーは21世紀
初期の地球を凌いでおり、先進世界と同等の生活水準を享受する潜在的な可能性がある。個人用コンピューターや自動車、飛行機など
は先進世界のものより単純に嵩張る上に機能が落ちる。

　『潜在的な可能性』という表記は重要である。人類が初めてこの技術レベルに到達した当時（戦争の時代）、これらのテクノロジー
を維持するために必要な産業と専門技能者はどこにでもありふれていた。継承権戦争中とその後は、条件はまったく別物に変わった。
今やこれらの惑星上に存在しているテクノロジーは先進的ではなくなりつつあるだけでなく、入手性も低下している。ある技術的基盤
（たとえば星間連盟グレードのコンピューターチップ）を構築するだけの能力がない惑星は、これらのテクノロジーを基盤とする製品
を十分な数量で生産するのが困難になるだろう。例として、高度なマイクロエレクトロニクスに依存する最先端スキャナーや医療機器
を備えた医療センターはごく僅かである（そしてあらゆる高度な機器類は輸入品になる）。地元で生産される娯楽用機器は洗練されて
おらず、産業ロボットの能力は低いものとなる、等々。また、自動車サイズの核融合発電機を製造する能力がないことも一般的であり、
このため内燃機関もしくは燃料電池車の利用による経済的不便が発生する（特にその世界の天然石油化学物質が枯渇した場合に）。

　多くの世界では、産業基盤よりもむしろ労働力の方が不足している。恒星連邦とカペラ大連邦国、ドラコ連合の惑星では、教育シス
テムが貧弱なために最先端の工場や医療センター、教育機関などで要求される訓練を受けた専門家が足りていないことが多い。

　田園世界以外では生活[に必要な費用]もまた高価である。技術力が低下したため、食物を汚染から保護したり真水を獲得するための
高度な技術はより高く付くものになった。

　同様に通信も先進世界ほど洗練されていない。基本的な電話サービスは無線で提供されるものの、大概の場合コンピューターネット
ワークには特定の場所からしかアクセスできない。これらの世界では双方向メディアチャンネルの無限の大海のかわりにせいぜい数千
程度の一方向番組チャンネルと独立したコンピューターネットワークが提供されている。

　医療ケアは充実している（受けられる場合）。最先端の医療知識（だけでなく実際の医薬品や医療機器など）を活用できる専門家は、
先進世界と比較してはっきり希少な存在である。通常の場合、平均寿命は90～100歳余と非常に長いものの、これは現地の医療ケアの
効果というよりも、人類宇宙の医師達が数世紀にわたって使い続けてきた遺伝子ワクチンによる成果である。ジェームズ・マッケナが
「ホモ・ステラリス」という言葉を作る前と比べて、現代の人類は単純に健康的になった。