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おはようございます!
396
:
萌えて全板駆け抜けろ
:2004/07/07(水) 06:54
「―――ぐ…さん……」
もう一度、彼が俺の名前を呼ぶ。
どうやら彼の夢に俺が出演してるのは間違いないようで。
「どんな夢見てるんだか」
そう呟きながら、彼の額をつついた時だった。
「……さん……すき……」
本当に幸せそうに笑って。
本当に本当に嬉しそうに、彼が言った。
ぐうぐう寝てるくせに。
これも寝言なくせに。
つうか、なんの夢見てるのさと。
いきなり寝言で爆弾発言しないでもらえませんかね。
彼が思ったことをストレートに口にする人だというのは良く分かってるし
今までもそれっぽいようなことを言われたりしたけれど。
ここまではっきり言われたのは初めてのような気がする。
しかも寝言だし。
どうせ起きたら何も覚えてないだろうに。
あー。そうだ。
彼が起きたら教えてあげよう。
自分が寝言でなんて言ったのか。
そしたら彼はどんな反応をするだろう。
多分最初は驚いて、「えっ……?!」なんて絶句して。
そのあと「ウソだ!絶対言ってない!」って向きになって否定して。
それでも俺が「言ってたよ」って答えたら
「ホ、ホントに言ってた……?」って上目づかいで不安げに聞いてきたりして。
そこで「本当に言ってた」なんて答えたら、きっと真っ赤になりながら
「ち、違うんだって!それは別にそういう意味で言ったんじゃなくて!」って
大慌てで言い訳してくるに違いない。寝言なのに。
もうその様子がありありと浮かぶものだから。
自分で想像して、あまりの可笑しさに今度こそ吹き出してしまった。
「早く起きなよ」
笑いながら彼の顔をつついてみたけれど
彼はまだ夢の続きを見てる最中らしくて
相変わらず幸せそうな顔で、すやすやと眠り続けているのだった。
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