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( ゚∋゚)鳥谷敬の避難所23(゚∈゚ )

151大阪日刊:2005/03/28(月) 15:41:21
リハーサル18試合、チームでたった一人だけ全試合フルイニング出場した。最後の打席、不本意な投ゴロに鳥谷は顔をしかめながらベンチに戻ってきた。

打撃コーチの正田はそんな姿を見て、こう叫ぶ。
「あいつの頭を割って中をのぞいてみたいわ。まじめな細胞ばかりがつまっとるやろうな」
2年目の成長がまだ見えぬ鳥谷に対する評価を正田はこんな言葉で表現した。

真面目なことは批判されることではない。ただし野球の中でこの尊い真面目さがマイナスに作用することがある。
「いつもいいスイングで打つことばかり考えて、対応力がまだないから」
理想を追求するより今は「遊び」を覚えることが鳥谷に要求されるところ、と正田は言い切った。

例えば打席でのボールの読み。ストレートを待っているのに真面目な細胞がシグナルを送る。
「スライダーかフォークが来るかもしれない」
ここで鳥谷は迷う。だから正田は鳥谷に言い放つ。
「ストレートを待つならそれに絞らんかい。1打席の中に必ず直球を投げてくるんやから」

こんなことの繰り返しでオープン戦は終わった。もう1人の打撃コーチ和田は、鳥谷と約束したことがあった。
「守備に就くとき、ベンチに戻ってくるとき、思い切り走って行き帰りしようや」
気がついているファンもいるだろう。鳥谷は18試合、これをやりとおした。
「気休めかもしれないが、9イニングで18本のダッシュが出来る。足を鍛え、思い切り走ることで気分を切り替えることだって出来る。これはシーズンに入っても続けていこうと言っている」
正田と和田が正面から、そして側面から鳥谷をバックアップする。打撃コーチとしては成長してもらわないとならない素材だから、二人とも躍起になる。

いい形で終わったオープン戦。開幕からのレギュラーシーズンを考えれば、やはり7番鳥谷が最も心配される部分だが、それをわかりながら正田は「育てる」と宣言した。
「だってね。すばらしい素質を持っているんですから。実戦で鍛えて、育てて、ひょっとしたら結果を出してくれるかもしれませんで」
と正田は僕を見てにやりとした。
鳥谷敬、23歳の春。もがき苦しみ、その中から羽ばたけ。僕はその過程をしっかりと見届けることにする。


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