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トマホーク伝説

1ココ・セコム:2006/03/18(土) 18:49:30
ある惑星。ここは地球とほぼおなじような環境の惑星である。
人々はたがいに協力し合い、人間達は百年、千年と経つたび人口が
増えていった。だが、西暦2300年その頃は四つの国に分かれていた。
5つの大陸をそれぞれ一箇所ずつ分け合おうとし、残りの一つの大陸
を巡って世界的に戦争が起きた。その戦争は多くの命と自然を破壊した。
だが、およそ50年後ある若者達が戦争終結に導かせた。
彼らはその大陸の破壊された自然をもとにもどした。するとある山のほこらから
「気」といいう物質が湧き出した。これはあらゆる事に使えた。
しかし、それは石油のように限られているので大量に湧き出ないように若者たちは
封印をした。そしてトマホークという武器をその封印を解くための鍵として五つ作った。
若者達はその大陸をアムダと名づけた。アムダは中立地域となり、貿易の中心地となった。
世界はまた平和になり、人々は協力し合うようになった。
ーー二十年後、世界は国と国とが友好になり、繁栄している。
しかし、最近パペットという謎の人形の兵が各地で出没し始めたーーー。

2ココ・セコム:2006/03/23(木) 00:28:22
カーン!カーン!カーン!

レンガ造りの大きな煙突がある小屋から金づちを叩く音が周囲に聞こえる。
ここはフィリス大陸フィリス国東側にあるリーク村ここは製鉄業のさかんな
町である。
老人「ほら、フランツ!急いで叩け!!!」
60歳くらいのサミートという老人が金づちを叩いてる若者に叫ぶ。
フランツ「わかってるって。叩き加減を調整してるんですよ。」
フランツという黒髪の若者が慣れた手つきで叩き続ける。
彼らは二人で包丁などの鉄製品などを造っている。
サミ「これで頼まれた数の製品ができたのう。じゃあ、いつもどおり
アムダの方に運んできてくれ。」
フラ「はいよ。」


サミ「ああ、たのむ。」

3ココ・セコム:2006/03/23(木) 00:30:51
省略されたとこはミスなので気にしないでください。

4ココ・セコム:2006/03/23(木) 23:38:31
フランツは鉄製品を売りさばきに行くので、荷物の準備をするために
家に向かっていた。
フランツ家ーーーーー
ディオ「あ!兄さんおかえり。」
フラ「あれ?今日学校はどうした?」ディオ「今日は午前中だけだったから
早く帰れたんだよ。」
彼はフランツの弟のディオ。ディオは首都の方の学校に通っている15歳の
中学高校くらいの学生である。フランツも2年前までは通っていた。
しかし、この国のほとんどの若者は必ずここに通うものである。
フランツは必要なものを小さめのかばんに詰めた。
フラ「じゃ、いってくるよ。」ディオ「いってらっしゃい。おみやげ頼むよー。」
フランツは玄関に立てかけてあった1.5Mほどの長さの槍を持って家に出た。

5ココ・セコム:2006/03/28(火) 23:00:28
フランツは村の出口に向かって歩いていた。
歩いている最中、長い槍の真ん中の所を数回ひねって槍を半分に分解した。この槍は分解式のようだ。
本来3年前までは刃物や殺傷能力のある物は許可がおりないと使ってはいけなかったが
最近パペットという人形が村の外や街道に現れ人に襲い掛かってくるので
15歳以上の人はだれでも使用可能になった。
村の出口に着いた。そこにサミートじいさんがいた。
サミ「じゃ、これを頼むぞ。あと・・・・パペットには気をつけるんだぞ。」
フラ「大丈夫だって。おれには槍があるし。別にたいしたことはないよ。
ガキの頃からじいさんに教わってきただろ。」
話が一段落着いてじいさんは持っていた大きな木箱が入ったバッグをフランツ
に渡して家に戻っていった。
フランツはわきに挟んでいた特徴的なデザインのジャケットを着て、ズボンの
ベルトの部分に分解した槍を通して(刃にはカバーがついている)、大きなバッグ
を背負って村を出た。

6grfvcdsx:2006/04/01(土) 01:38:14
rtyuiop

7ココ・セコム:2006/04/07(金) 19:36:47
三十分後、森を抜けて街道に着いて、街道に沿って南西の港に向かっていた。
フラ(それにしても・・・・人をあまり見かけないな・・・・。やっぱりパペット
のせいなのか。うーん・・・・。たしかパペットにおそわれて死んだ人は全大陸で100人以上
らしいし。そもそもなぜパペットを製造している奴が見つからないのか。
倒しても倒してもいなくならないし・・・。たしか最先端の「気」をつかう技術で
造られたと聞いたけど。この先どうなるんだろうか?)
しばらくしてフランツは港にたどり着いた。

8koyo:2006/07/06(木) 14:33:50
bnmjmj

9MP5K:2007/06/24(日) 23:47:33
アムダ行きの船を探して海沿いを歩いていると、フランツはある異常に気が付いた。
まるで人が見当たらないのだ。それも港中の人間が。
「何で…誰もいないんだ?」
怖くなって、がむしゃらに走り出した。孤独に耐えかねてしまって。
走り、走り、誰かがすすり泣くような音を耳にした。
「人が…あの家か?」
判断し、木製の軽いドアをゆっくりと開ける。
「――貴方は…誰?」
少女だ。恐らく15歳くらいだろう。少女は涙を溜めた瞳でこちらを見ている。
「君は?この港には何で人がいないんだ?」
「私はメイ。メイレン・コメット。実は…さっきパペットの大群がこの町を…」
フランツは絶句した。パペットだと?しかも大群で町を?
「じゃ、この町の人たちは全員――」
殺されてしまったのか?そう聞こうとして、メイレンに遮られた。
「いいえ。アムダへ連れて行かれました」

10MP5K:2007/06/25(月) 19:25:57
アムダへ。それは何故。その動機は。その意味は。
考えている暇は無かった。
閉めていたドアに亀裂が走る。縦一直線に光が漏れる。
脆くなったドアを何者かが吹き飛ばした。
「まダ…人間がイた…捕獲…もシくは…削除」
微妙な抑揚で『それ』は語る。一振りの剣を手に提げ、表情の無い顔でこちらを見据える『それ』は――。
「パペット…!」
一瞬で槍を構成する。剣を持って相手に無手では分が悪すぎる。
一秒もたたずに間合いを詰められ、パペットはフランツの真上から剣を振り下ろす。
フランツもそれをいなし、敵の腹部に向けて刺突。弾かれ、フランツの体に蹴りが入る。
体が宙に舞う。体勢が整わない。パペットが飛翔し、フランツに必殺の斬撃を放とうとして――。

11MP5K:2007/06/25(月) 21:36:35
「――戦槍にして我が良き友よ【My Spear, My Friend】
      その力を以て我を守護せよ【Protect me by your power】――」
瞬間。フランツの槍が紅い燐光を纏って爆ぜる。
光はそのままフランツとパペットの間に薄い膜を形成した。
敵の剣はそこで静止している。何の破壊力もフランツには届いていなかった。
そして静かに着地、反動を推進力に換え一気にパペットの体を抉った。
乾いた音を立ててパペットは床に崩れ落ちる。全体の三分の一を飛ばされて立っていられる方がおかしいのだが。
とりあえず危害を加えてこなさそうなパペットから視線を外し、部屋の隅に避難していたメイリンを見る。
「怪我は無かった?」
その問いかけにメイリンは無言で頷く。
良かった――安堵し、不意に眩暈が襲ってきた。

12MP5K:2007/06/25(月) 21:53:22
視界が歪む。歪に。歪んで。

戦場。…戦場?
荒野だ。地面には矢や剣が深く刺さっている。おそらく戦争の跡。
どこか靄がかかったように判然としない視界だが、向こうの方に見えるのは人間だろうか?
――――ようやく――で――完成―――――!
うまく聞き取れない。うまく視覚が働かない。何だこれは。何だこの映像は…?

「大丈夫ですか?」
メイリンの声に意識が引き戻される。自分の意識はどうやら飛んでいたらしいと自覚する。
フランツにはたまにこういうことが起きる。意識が一瞬幻の中に飛ぶ。
理由は分からないが、数年でただ一つ分かったことがあった。
それはこれが『過去視』であるということ。いつも何かの過去、誰かの過去が見える。
とくに不便だとおもったことも無いけれども。

13MP5K:2007/06/26(火) 21:46:55
「パペットαが一体、破壊されたようです」
そう広くはない部屋に男の低声が響く。
「Ω【オメガ】か…どうせいつものことだろう?」
椅子に腰掛けた人物がそれに答える。性別や年齢が判断しにくい特徴的な声で。
「これを見てください…破壊される直前の映像です」
まるでモニターでも存在するかのように、空中に映像が浮かび上がる。
『――戦槍にして我が良き友よ【My Spear, My Friend】
      その力を以て我を守護せよ【Protect me by your power】――』
「これは…!」
「お気に召しましたか?」
Ωと呼ばれた男は愉快そうな笑みを浮かべて座っている人物に訊ねる。
「捕らえよ――殺しても構わない、なんとしても、だ」
「仰せの通りに、主【I do as your statement, My Master】」

14MP5K:2007/07/06(金) 18:36:46
「面白いものを見つけたようですね、Ω?」
背後から声をかけられる。振り向くと、金に染めた長髪をなびかせてΣが立っていた。
「やぁ、Σじゃないか。元気にしてたかな?」
Ωはおどけた感じでにこやかに語りかける。視線は真っ直ぐに、Σの金の瞳を射抜いている。
「毎日ここで会っていて何ですかそれは」
「いや、あまりにも暇だと一日が長くて長くて」
老人みたいですわね、とΣは嘆息しながら呟く。
「まあ暇なのはわたくしも同じですが……そうですね、お手合わせ願えますか?」
「お、久しぶりにやるかい?いい暇つぶしになりそうだね」
Ωはその銀の瞳を爛々と輝かせる。まるで狼のように。
「ではルールは『死なない程度に』。もっとも、わたくしたちは死にませんが」
言い終え、Σは微笑する。それは場違いなほどに綺麗で――。

銃声が鳴り響く。

15MP5K:2007/07/06(金) 19:44:22
廊下である。何かの研究所か、それに類するような施設によく見かける無機質な純白の廊下。
幅や高さははせいぜい3メートル。ところどころに箱などが積まれている以外はごく普通の通路だった。
「うおっ…と、いきなり撃ってくるか…君はいつも容赦ないね?」
「わたくしが敵に容赦するとお思いですか?」
無表情で言ってくるからさらに怖い。それを表に出すΩでもないが。
二人ともいつの間にか武器を握っていた。Σは無骨な二丁のハンドガン、Ωは右手に剣、左手に槍を。
Ωは華麗な動きで銃弾をかわし、時には剣や槍でいなしながら少しずつ距離を詰めようとする。
耳元で風切り音がする。それは銃弾が空気を切る音。
雨のような連射が続く。言葉通りに容赦なくΩの身体を抉るべく破壊力をもって向かってくる。
瞬間、動きが生まれた。
銃弾を放つ間、その刹那に床を蹴り、一瞬で間合いを詰める。
右手の剣で斬りかかり/躱される/左手の槍で貫き/防がれ、片方の銃が弾丸を吐き出し/剣でかろうじていなし/気を取られた隙に右足の蹴り/後方へ飛び退き/手をついて回転/反動でまた前に跳躍/弾丸の雨/避けきれず頬に傷が入り/構わず袈裟斬りを放ち/勢いに任せ空中で回転/剣と同様に左足で蹴り/当たった!
神速の応酬がひとまずの落ち着きを見せる。
まともに蹴りを喰らったΣは奥のほうに吹っ飛び、しかし平気そうな顔で語りかける。
「また負けてしまいましたわね…勝てると思いましたのに」
どうやら向こうにもう戦意はないようだ。その顔には表情が浮かんでいる。
「今回は僕も危なかったかもね…。まぁ僕らが本気で戦りあったらこの建物が壊れちゃうし」
廊下にはすでに無数の銃痕が刻まれている。壁や地面、天井などがズタズタである。
「またいつか頼むよ…僕を超えてみせて?」
Ωは歩き出し、廊下に座っているΣから遠ざかる。
背後からは笑い声のようなものが聞こえてきた。

16ココ・セコム:2007/07/07(土) 12:38:09
先ほどの戦闘から30分たった。港には人影・・・パペットの姿は見当たらなくなった。
「蹴りがおもいっきり入ってましたけど・・大丈夫ですか?」メイレンがフランツの腹部に手を当てて
回復術で治療していた。
「大丈夫。かなりきいたけど、それより君も気術士なの?」
「ええ・・。だけど意識を失ってたから・・・ひどい怪我だとおもって。」
メイレンが心配そうに呟く。フランツは元気そうに振舞ってメイレンを安心させた。
(とりあえずこの子を連れてリークに帰ろう。港にいてもしょうがない。)
フランツはメイレンにそのことを伝え説得させて明日の朝出発すると伝え、眠りについた。

17MP5K:2007/07/08(日) 23:30:01
夢を見ている。
否、夢の中にいる、という表現が正しいか。
メイレン・コメットの昔の記憶。
――――お父さん?
メイ…早く、逃げなさい…早く…!
――――え?どうして…嘘、嫌…そん、な――!

血溜まりに立っていた。
――――おや?君は誰だい?
たった一人、生きている存在があった。
右手に剣、左手に槍を持ち、口元には微笑を浮かべ、服や頬に何か紅いものが付着した――。
――――貴方は…誰、ですか…?
恐怖に震えながら、同じく震える声で問いかける。
――――僕?僕はねぇ…救世主、さ♪

18ココ・セコム:2007/07/09(月) 00:26:25
フランツは息を荒げて飛び起きた。うなされているメイレンを見て、彼女の夢だと分かった。
もう何百回と人の夢・過去・未来を見てきたが、あんな生々しく鮮明な光景は初めてだった。
フランツは、メイレンを見ながら唇を噛み締めてしばらく呆然とした。
ーーーー朝、二人は港を離れ、リーク村に向かって街道を歩き始めた。2時間後村が見えるまでの
距離までたどり着いたが、フランツは異変に気づいた。
(おかしい・・・いつもなら煙突の白いけむりが村上空にたちこめるのに・・・・黒い煙じゃないか。)
村に近づくにつれフランツの勘は的中した。フランツはメイレンに荷物を渡して、
「村がおかしい!心配だから先に行くね!!」その言葉からは余裕が感じられなかった。
フランツは全速力で村へ走っていった・・・・。

19MP5K:2007/07/14(土) 00:05:11
「アンタも落ちぶれたもんだねぇ、サミートさんよぉ?」
『青』を体現した存在。長身痩躯の青年が目の前に立っている。手には首から掛けたギターを持って。
「…まぁ、音より強ぇのは光くらいだしなぁ。じいさんにはキツいか」
「お前は…誰だ?」
腕や脚、顔や腹、体中から鮮血を滴らせ、しかし毅然とした態度で相対しているのはサミートだ。
「〜♪ 結構耐えるなぁ――その変な得物のせいかい」
サミートの右手には槍が握られている。紅い光を迸らせるそれはフランツの槍と同じものだ。
「真紅の解放【Liberate】。アンタの最高傑作…まさか二つあったなんてな? けど脆すぎるぜそれ。防御力がなっちゃいねぇ」
「甘く見るなよ…これは試作段階のものじゃ。完成品はもうここにはないわ」
「ほぉ…まぁいいや、じいさん、冥土の土産にいいモン見せてやるよ…ま、殺しはしないつもりだが」
言い終え、ギターに手を添える。それが攻撃の前兆であることは先程から知っている。
――不味い!
「防御膜形成【Formation Shield】――前方【Forward】、最大出力【Maximum Output】――――!」
「成る程、確かに不完全だな! 死なないようにせいぜい耐えろや…交響曲《symphonia》――!!」
ヴォン…と静かにギターをかき鳴らす。瞬間、“破壊力を持った音波”が放たれて。
床が壁が天井が軋みを上げる。罅(ひび)が入り裂け目が生じ青年が立つ地点から瓦礫となってゆく。
塵と瓦礫と狂乱に支配された空間で唯一保った紅い空間は、瓦礫に潰され無残にも弾けて割れる。

気がつくと、すでに音波は止んでいた。
もはや青年の姿は無く、小屋があった場所には瓦礫と一人の老人の姿だけがあった。

20ココ・セコム:2007/07/15(日) 20:32:41
フランツは村の入り口まで来て、意を決して村に入った。人影が見え安心したが
どれも同じ警備隊の制服を着ていた。
フランツは工房の方へ向かう途中彼らに呼び止められたが気にもせず向かっていった。
(そんな・・・・。村は、みんなは、じいさんは、ディオは・・・!?)
工房に着いた。が、そこにはもう建物の瓦礫しかなかった。フランツはその場に立ち尽くした。手遅れだった・・・。
すると裏から警備隊の制服を着た茶髪の少女が歩み寄ってきた。
「ラスティか・・・。」「伝えないといけない事があるからついてきて・・・・。」
フランツはテントが張られた場所に連れてこられ、そこで無残に敗れた見知れた老人を見つけた。
「じいさん!!!!・・・・・どうしてこんなことに!?」「生きてます。しかし・・・私の回復術ではどうすることも・・。」
警備隊の応急班らしき男が呟く。
「ディオ君も残念ながら連れてかれたわ・・・・。」「そうか・・・・くそっ!!。」
しばらくしてメイレンも重い荷物を抱えて村に到着した。
「あれ?あんたの彼女?」「違うよ。・・・そうだメイレンにじいさんを診てもらえば!」

21MP5K:2007/07/19(木) 23:02:35
「…どうかしたんですか? それと、その人は…?」
メイレンは不思議そうな顔で訊ねてくる。フランツは手短に説明し、サミートの怪我を治してくれるよう頼んだ。
「そのじいさんはサミート。こっちはラスティ。俺の知り合いだよ」
「警備隊の人ですか…」
メイレンがサミートに手をかざしながら呟いている。みるみる怪我が治っていくのを見て、フランツは少し驚いた。
「早い…その回復術は?」
ラスティが興味深そうに訊く。閉じていた目を薄く開き、メイレンは答えた。
「父から教わりました。あとは我流ですが、たいていの気術ならできますよ。気弾や幻想術も」
「幻想術も!?」
心底吃驚したような表情を浮かべ、彼女はやや興奮気味に話す。
「気力を物質に変換する幻想術…まさか本当に使える人がいたなんて…あなた、警備隊に入らない?」
「え、わ、私が、ですか? いえ、そんな、結構、です…すいません」
焦っている。
「冗談よ…ま、入隊したくなったらいつでも来てね。…そろそろ目覚ます頃じゃない? 彼」
その言葉で皆サミートのほうに目をやると、いつの間にかサミートの意識が戻っていた。

22ココ・セコム:2007/08/03(金) 21:01:16
「こ、ここは・・・?」「じいさん!!生き返ったか!」
サミートは右手を頭に当てながら起き上がった。
その後サミートの意識が完全に回復し、数時間前の事について話し始めた。
「例のパペットとかいう奴らが村に現れてわしは村の若い衆を率いて戦いを挑んだが一人また一人と捕まってな。
まったく・・若い奴らには任しきれんわ!ハッハッハッハ!!!」と笑いながら言った。
「ん・・・・。村人達を殺さずに捕え去っていったわけか。」警備隊の隊長が呟く。
「じゃあ何故じいさんは殺されかけたんだよ?たった一人だけ。」
「そんなのわしが聞きたいぐらいだ。おかげで例の試作品も工房も・・・青いチャラけた奴にメチャクチャじゃ。」
「試作品が!?」「青いチャラけた奴?」フランツとラスティがそれぞれ違う事に喰いついた。

23MP5K:2007/08/03(金) 21:59:53
「詳しい話をお聞かせ願えますか?」
警備隊の隊長が真剣な表情で問う。何か新しい情報が入るかもしれないと思ってのことである。
「そうじゃのう…髪も瞳も服も青で統一されておった。背中にギターケースを背負ってな」
「ギターケース?」
全員が怪訝な顔をした。何故そんなものが、という感じで。
「ギターケースって何です?」
メイレンがキョトンとした顔で聞く。
「ギターという楽器のケースじゃ。知らんのも無理はない、この国には少ないからの」
「で、何でそんなものがあるんだ?」
「説明しにくいがのぉ…そいつは“ギターを武器にしていた”んじゃ」
「…は?」
全員の気持ちを代弁したかのようにラスティが呟きを漏らした。

「――なるほど、音系の能力者ね」
サミートの説明を聞き終え、納得した感じに彼女は頷く。
「普通の攻撃ではあんな壊れ方はしないでしょうし、音波――衝撃波なら説明もつきます」
「じゃ、次はそっちね」
ラスティはフランツに視線を向ける。
メイレンと一瞬だけ目を合わせ、フランツは話し出した。


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