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青い春(完結してます)

10 茉惟 :2013/08/28(水) 14:36:44 HOST:s822208.xgsspn.imtp.tachikawa.spmode.ne.jp

そして翌日。
昨日の茉惟の心の中を表しているかのように、卒業式は雨の中厳かに行われた。

式を終え、教室に戻ってきた。

女子で泣いてるやつもいれば、
男子同士でふざけ合っているやつらもいる。

俺と茉惟はいつもどおり隣の席に座っていた。

お互いぎこちないながらも、少し会話はしていた。
写真どのくらい撮ったかとか、他愛もない話だけれど。
それだけでも嬉しくて、自然と頬が緩んでしまう。

茉惟にも笑顔が戻っている。

(よかった…)


担任が教室に入ってきて、席に着く。
話を皆静かに聞いていたが、俺は別のことを考えてしまう。


茉惟に、告白しようか。


ふと、昨日の泣き顔が脳裏によぎってしまう。
今まで散々いじめて、最後の最後に泣かせてしまった俺に、告白する資格なんてあるのか。


(昨日の今日で、いきなり「好きだ」なんて言われても、気持ちなんて伝わるわけねぇよな…)



窓の外の未だ降り止まない雨は、俺の心の中にも似ている気がした。



思考を巡らせている間に、解散のときがきた。

「茉惟、今までありがとう」

「こちらこそ。裕巳君と出会って、貴重な体験ができたよ」

「ああ、じゃあな。高校でも頑張れよ」

「お互いね!」


茉惟は、里佳と一緒に帰っていった。
俺も、里佳も、茉惟も、それぞれ違う高校に進学が決まっていた。

もう、会うことはないだろう。

あいつには、俺なんかよりもっといい男がいる
…これが俺の出した答えなんだ

そう自分に何度も言い聞かせる。


まだ硬い桜の蕾とともに暖かい春を待ち侘びながら、淡い恋心に終止符を打つのだった――


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