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放課後デイズ

6かもめJP@:2013/05/26(日) 11:26:32 HOST:p4092-ipbfp3303osakakita.osaka.ocn.ne.jp

「着いたー!」
 謎の黒髪少女と出会い、さらに歩くこと数分。和乃は星河学園の正門に到着した。
 正門から校舎までは長い一本道になっており、左右は大きな気が一列に並んでいる。そして、その一本道には今たくさんの人がいた。
 チラシを持っている生徒や、ユニフォームを着た生徒、更にはコスプレまでしている生徒までいた。彼らの目的は恐らく部活勧誘だろう。部活動が多い、ということは始業式にこうやって勧誘する人物も多いということになる。
 真ん中を歩いていくしかないのだが、生徒がひしめき合っているせいで歩きにくい。しかもこんな勢いで部活を勧められたらきっとテンパってしまう。
 どうしよっかなー、と和乃が悩んでいるとふと後ろから声を掛けられた。
「今年もやってるねー! 皆目が怖いけど、頑張ってるね」
 和乃が振り返ると一人の少女が立っていた。
 同じ制服を着た少女だが、口ぶりからして新入生ではないようだ。黒ぶちの眼鏡をかけており、深い紫色の髪を後ろで一つにくくっている。にも関わらず、髪は腰まで伸びていた。
 彼女の声は聞き取りやすく、目の前で部活勧誘が盛り上がっているにも関わらず、彼女の声はすぅっと耳に入っていった。
 和乃がどう反応すればいいのか困っていると、ポニーテールの少女は和乃の手を取り一本道の中を歩いていく。
「え、ちょ……!?」
「一本道の前で立ち止まる生徒を見ると可愛くってねー! ついつい手助けしたくなっちゃうのさー!」
 ポニーテールの少女は左右から配られるチラシや勧誘の言葉に、和乃が反応するより早く通り過ぎていく。一本道の途中から部活の勧誘の列はなくなっていた。校舎まで約五十メートルといった距離だ。
 あのまま一人であの道をくぐっていたらどうなっていただろうか、と考えるときっと全てチラシを受け取って流されるがままになっていたかもしれない。押しに弱いのが和乃の欠点である。
「ここまで来ればあとはもう大丈夫だね! クラスは入学式の時に知ってるでしょ? 行き方分かる? 一年生の階は三階だよ?」
「はい、大丈夫です……」
 ポニーテールの少女は和乃が心配でしょうがないのか、やたらと世話を焼いてくれる。こういう先輩がいてくれたら心強いなぁ、と思いながら彼女と同じ部活に入ろうかな、とほのかに思っていた。
 すると少女はポケットから一枚のチラシを取り出す。もしかして部活の勧誘か、と思いどきっとする和乃だったが、相手が渡してきたのは部活勧誘のチラシではなかった。
 紙の一番上には『部活動一覧』と書かれており、運動部と文化部が左右で分けられている。
「私は新入生にこういうのを配っているのさ。良かったら使ってよ! あ、私ちょっと部活に用事あるから行くねー」
 彼女はチラシを和乃に渡すと、手をひらひら振りながら去っていってしまった。
 和乃は彼女の背中を見送りながら、ポツリと呟いた。
「……あんな人の同じ部活だったら楽しいだろうなぁ……。さっきの黒髪美人とポニーテールの先輩、同じ部活だったりしないだろうか?」
 やはり黒髪少女のことは諦められないのか、一人でぶつぶつ呟きながら和乃は自分の教室、一年七組へと向かっていく。


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