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放課後デイズ

27かもめJP@:2013/07/03(水) 11:09:37 HOST:zaqb4dd091a.zaq.ne.jp

「ちょ……」
 あまりに予想外すぎた玲花は、足に力を入れてその場に踏みとどまる。そのため、彼女を腕を引っ張りながら歩いていた和乃の身体は、一瞬後ろへと思い切り仰け反った。
 歩みを妨害された和乃は、頬を膨らませて玲花を恨みがましく睨みつける。
「何すんのさー」
「何すんのさー、じゃないわよ。つーかそれこっちの台詞」
 玲花は和乃の見事に膨らんだ頬を、両手で押して空気を吐かせる。そのため和乃の口がタコみたいになっているが、これはこれで面白いからよしとする。
 額に手を当てながら深い溜息をつく玲花。
 てっきり彼女はこのクラスの女子か、または同学年の人と友達になり、その子のクラスに行くものかと思っていたが、どうやらどちらでもなかったようだ。
「……アンタ、もしかして友達になったのって……鹿野くん?」
「ッ!? な、ななな……なんで分かったの!? 玲花すごい、エスパー?」
 いや、アンタの視線と歩く方向見てたら大体予想つくんだけど、という言葉を胸の奥にしまっておく玲花。
 にしても、和乃は目を大きく見開いてお化けでも見たような顔をしている。いくらなんでもkろえは失礼だ。あとでチョップをお見舞いしてやろう、と玲花は心に決めた。
「なんで鹿野くんと友達になれたわけ? アンタ怖がってなかった?」
「それは玲花じゃーん!」
「アンタもだろ」
 和乃の頭頂部に軽くチョップを食らわせる玲花。和乃は『あうっ』という小さい悲鳴を漏らした。
 しかし、玲花としては全く想像しなかったわけではない。
 和乃なら、この脳天気お馬鹿なら、あんな怖い鹿野忠次でも友達にしてしまいそうだと、和乃が彼を怖がっていた時から思っていた。話す機会があればだが、星河結ともあるいは……。
 玲花は溜息をつきながら、
「……アンタすごいわ……」
「何か言った?」
 なんでもない、と玲花は適当に誤魔化した。
「まあいいわ。……ぶっちゃけ、今でも怖いけど……ちゃんと紹介してほしいし、そしてあたしも紹介して」
 了解、と和乃が敬礼すると、再び玲花の腕を引いて忠次の席へと向かっていく。
「たっだつっぐくーん!」
 和乃が相手の名前を呼ぶ。
 瞬間、教室が戦慄した。
 誰も彼と仲良くなった者などいないだろう、と思っていたのだろう。女子は教室の隅に固まってしまい、他の生徒たちもなるべく目をそちらに向けないようにしている。中には『鹿野が女の子をパシリにしたのか?』『小野塚さんと……もう一人誰だっけ?』『ちくしょう、俺金髪の子狙ってたのに……!』という男子の声が聞こえる。名前を覚えていてもらえていない和乃はしょんぼり、と肩を落としたが、忠次の席に到着する。
 事前に名前を呼ばれていたためか、鋭い目つきではなく割りと優しい表情で、忠次は和乃と玲花を迎えた。
「おはよう。名前を覚えてもらえてないのは、仕方ないことだと思うけど?」
「……うぅ、でも玲花と忠次くんは知ってもらえてるし……」
 未だ元気がない和乃。玲花はそんな和乃の頭を撫でていると、不意に忠次と目が合う。
 すると思い出したように急に慌てだし、
「えっと、小野塚玲花です。ど、どうも……」
 ぺこりと頭を下げる。
 すると忠次は小さく笑って、
「そんなにかしこまらなくても。知ってると思うけど、鹿野忠次だ。こっちこそよろしく」
 二人は軽く握手を交わす。
 話してみると案外怖くない。それに安心し、玲花はホッと安堵の息を吐く。
 と、和乃が元気を取り戻したように、ぱっと明るい表情を作りながら二人に言う。
「それでわたし、今日は二人に相談があるの! もちろん、部活のことで!」
「……相談?」

 和乃の言葉に、玲花と忠次は眉をひそめた。


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