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+不死鳥+
55
:
日陰
:2013/06/09(日) 16:44:22 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
透が影に気付いて顔を上げると、そこには数台の跳び箱が目に入った。
時間がスローモーションに見えてくる。ゆっくり跳び箱が落ちてくるように見えても、体が動かない。
目を見開いた時には、目と鼻の先に跳び箱が来ている。ここまでやるのか?
落ちてくる跳び箱の隙間から見える校舎屋上に、不気味に笑う綾本の顔が透には見えていた。
「――っあ……――」
小さなその言葉もかき消される。もう、終わりだ。
跳び箱が透の頭の上に落ちてくる。
(何でこんな事も出来るんだ……――?)
思った瞬間、また透の影に何かが重なった。
同時に、透の前に素早く立ちはだかる銀色の何か……――。
その何かは口元を緩めて「諦めんなって」と笑うのだ。
『ガジャシャン――!?』
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