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邪気眼少女と桜の欠片
72
:
ピーチ
:2013/05/01(水) 04:55:17 HOST:em1-115-125-169.pool.e-mobile.ne.jp
非日常的な出来事
「な、何だったんだ……?」
先生に用があるってことは不審者じゃないと思う。普通に考えてわざわざ職員室に行く不審者なんて居ないだろうし。
首を捻っている俺の後ろで、美羽の声が聞こえた。
「ま、まさか今のは…」
「へ?」
……何か、ものすごーく嫌な予感が…
「魔女の類だったのか! ということはあの男たちは、」
「魔法使いじゃない! どっからどーみても普通の人だろ!?」
少なくとも見た目は!
「でもさー」
いつものようにふわふわと、姫宮が疑問を口に出した。
「あの女の人、何やってたの?」
「…………………………………………」
知らない。全く知らない。
まさか、美羽が言うみたいに魔女なんかじゃないだろうし。
…普通に考えて、魔女が着物着るか?
そんな疑問を宙に浮かべたまま、俺たちはとりあえず教室に戻った。
「すみません」
突然聞こえた声に驚いたらしい年配の男性教師(校長先生らしい)が、はっと辺りを見回した。
扉の外に俺たちが居ることに気付き、慌てたように招き入れる。
「あぁ、すみません。少し考え事をしていて……」
「いいですよ、既にこっちにも居ますから」
苦笑気味の飛湘の言葉に、彼が天音を見やった。
「あ、あの……?」
「え? あ、すみません」
柔らかく微笑んだ天音が軽く会釈をする。
「さて」
しばらくの間本題とは別の会話を交わしていた天音が、仕切りなおすように呟いた。
「では、率直にお聞きしますが」
今までの笑顔が瞬時に雲隠れ。そのまま凍り付くような光が、天音の瞳に宿った。
「どこから、私たちの情報を?」
確かに。
近場ならともかく、こんな遠くまで名前が知れているとは思い難い。
どこかで噂を耳にしたか、もしくは。
「裏情報、ですか?」
天音の言葉に、彼はいいえと首を振った。
「友人から聞いたんです。貴方がたのことを」
「ご友人、ですか?」
「えぇ。直接かかわったことはないそうですが、九州の方に住んでいるので」
なるほど、と天音が納得した風情になる。その天音の反応を待ちながら、彼が言った。
「まだ気付いた生徒は居ませんが、それもいつまでの話か…」
本気で生徒のことを考えているのだろうと思わせるような、焦りさえ感じられる語気を拾った天音が、小さく微苦笑を零す。
「私たちに頼んだからといって、必ず良好に向かうとは限りません。むしろ、私たちが関わったために悪化する、という恐れもあります」
それでも、私たちに依頼をしますか? 天音の言葉に、しばらく悩んだ後、決断を下した。
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