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邪気眼少女と桜の欠片

126ピーチ:2013/06/04(火) 04:12:09 HOST:em114-51-5-253.pool.e-mobile.ne.jp
非日常的な出来事






 一瞬。
 本当に一瞬で、何もかもが終わった。
 ……ような、気がする。
「あおり、昇」
 天音さんが二人の名前を呼んで、二人が振り向く。天音さんが苦笑気味に笑った。
「お疲れー。昇、天音。天神さんもお疲れ様です」
 いちいち律儀に言いかえてるところとか凄いと思うけど……っていやそうじゃなくて!
 そんな彼女に、天神さんが言った。
「ある意味、あおりちゃんが今回の一番の功労者なんじゃないかな?」
「あたしは場所を視てただけですよ?」
「……あの天音が居た状況で、よくやったよお前は」
 昇と呼ばれていた人に褒められた(?)彼女が苦笑を返す。
 そんな会話を余所に、天音さんはただ一人姫宮たちの傍まで行って。
「大丈夫? 怪我してない?」
 さっき集めてきた女子と美羽に柚木園、それから姫宮にまで聞く。
 そして、やがて苦笑しながら言った。
「……どうにも、妖でさえ間違うような子が居たみたいね」
「は?」
 もちろん姫宮を含めた全員の目を丸くなる。
「姫宮さん、って言ったかしら?」
「え? あ、はい」
 ……何だろう、何か彼女の視線が異常に優しい気がする。
「貴女、女の子よね?」
「僕は男ですよっ!?」
 彼女の言葉に、姫宮が叫んだ。
「…一つ、言わせてくれる?」
 そう前置きしながら、天音さんは姫宮に笑いかけて。
「―――あの妖ね、女の子しか狙わないのよ」
「僕は男だよッ!?」
 天音さんの言葉に、姫宮の大声が重なった。


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