したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

邪気眼少女と桜の欠片

108ピーチ:2013/05/28(火) 04:49:15 HOST:EM114-51-12-254.pool.e-mobile.ne.jp
非日常的な出来事






 天神さんが叫んだ瞬間、ひゅっと一瞬だけ異常に強い風が吹く。
 間一髪で風を避けた天音さんと呼ばれた人が、苛立ちを隠す風もなく何かを振り上げた。
 その、何か、とは。
「………なぁ柚木園」
 隣に居た柚木園に声をかけ、俺が聞く。
「…何?」
「―――あの人、あんな扇いつ取り出した?」
 少なくとも、俺の目には移りませんでしたが。
 柚木園にさぁと返され、仕方なく俺たちは黙って成り行きを見守ることに専念することにした。
 俺が天神さんたちに視線を移した、直後。
「しつこいのよね……」
 ぞくり。
 ……な、何かなー、今の声。
 俺たちが顔を見合わせたとき、天神さんと一緒に居た男の人が苦笑気味に近付いてきた。
「天音だから大丈夫だとは思うけど、何かあったら柊一に任せるぞ」
「了解」
 そう言った男の人は、俺たちのすぐ前でぴたりと止まって。
「気を付けろよ。……火の粉を飛ばされないように、な」
「………は?」
 火の粉を飛ばされないように?
 いや、何かの表現だってことは分かるけど、何の例え?
 そう思って顔を上げると。
「…分かりました」
 鬼の形相で何もない空中を見据えている女の人を見て、俺たちが素直にうなずく。
「昇!」
 昇と呼ばれた人が顔を上げる。
「一応囲うつもりだけど、たぶん耐えられないと思う」
「…お前の力で耐えられないってどうなんだよ」
 呆れたような声に苦笑を返し、天神さんが言った。
「天音の力が強すぎるから。あおりちゃんの先読みさえできない」
「分かった気を付ける」
 一人ならず二人までもってなって初めて認めたらしい。






 柊一が叫んだ直後、天音の背後に影が現れた。
「あ……っ」
 言いかけた瞬間、天音の頬をそれが掠める。
「……鼬(いたち)?」
「さっきあおりを狙った奴よ」
 迷惑そうに整った眉を寄せ、胡乱げな表情を浮かべて。
「しつこいのよね……」
 そう呟いて、取り出した扇を振り上げた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板