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An side GENERATION 〜DARKNESS〜
6
:
彗斗
:2013/03/18(月) 22:29:17 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
第三乃鍵 守護ノ意味トハ……
――守護とは誰かを生かす為に己の体を犠牲にしてでも護り通す事……
この程度の事なら皆、誰でも勇気さえあればできる事だ。だが、巨大な力を有する者がある時突然、勇気を持つ意味を失ってしまったとしたら……
「……この力、俺には本当に必要なのか?」
永遠にも等しい時を超え、現代の世に蘇った守護神は今、存在する事自体の意味を見失いかけていた。己の持つ意味とは一体何なのか、どうして自分の頭の中にはこの世に送り込まれた様な記憶しか持っていないのか。
そして……
(この体に刻まれた七つの刻印は何なのか……)
胸の辺りの服をめくると七つの刻印が左胸に刻まれていた。それぞれ「炎」「水」「雷」「氷」「風」「光」「闇」と刻まれた文字が彼の左胸で輪を描いていた。
(七つの刻印……俺には一体の力が宿っているんだ……?)
自分に問いかけるが、自分で答える事が出来ない。何故なら遠い過去の果てに記憶も自分の記憶も何もかもを置いて来てしまったのだから……
(『ゼウス』ハ俺ニ何ヲ望ンデイタノカ……)
昔の事は何一つとして分りはしない。ただ一つ分る事は……
――昔の事について何かを知る必要があると言う事だ。
(だが……昔の事について知っている今の人間に接触する事が……)
とふと顔を上げた目の前に不思議そうに雷輝を見る前髪のみを赤っぽい桃色の髪にした少女がいた。ただし髪の大半がラベンダー色になっている為、赤っぽい桃色がアクセントになっていて、とても可愛い印象の少女である。
「うえぇぇえ!? う…動いた!?」
「何者だ? ここには普通の人間なら入ってこない筈だが……」
雷輝は厳しい表情を作り、少女を睨んだ。だが、雷輝の表情に臆する様子も無く彼女は平然と胸を張って答えた。
「私はこの周辺に点在する超古代文明の遺跡の調査をしている『嘉坂 夏希(よみさか なつき)』です! 貴方こそここで何をしてるんですか?」
「…………」
あまりにもスムーズに彼女が答えた為、今度は雷輝が返答に困った。
(……時として嘘も必要か)
そこで……咄嗟の嘘をつく事にした雷輝は、ゴホンと咳払いをした後、夏希の前に立ち彼女の足元に置いていた上着を拾い上げてからこう言った。
「俺は超古代文明の遺産とやらを求めて旅をして回ってる者なんだ。名は『緋神 雷輝』。トレジャーハンターとでも思っていてくれて構ない」
「えっ!? それじゃあなたも私と同じような事を……!」
その話しを嘘とは露知らず、異常なまでに興味を示す夏希。流石にその勢いには雷輝が尻込みするほどだった……。
「ま…まぁそう思ってくれても構わないさ。ところで……この周辺の遺跡には何があるんだ?」
「あぁ、その話しですか? ちょっと待っていて下さい……」
夏希はそう言った後、適当な大きさの岩の上に背負っていたリュックを下ろし、山の様に資料を積み重ね始めた……
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