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An side GENERATION 〜DARKNESS〜
2
:
彗斗
:2013/03/13(水) 16:01:54 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
序章 古に生きる負の遺産
――ある帝国でとんでもないモノが掘り出された……
瞬く間に民衆の間に不安が過る……何でもそのモノと言うのは古代人が残した最後の守護神(アルカディア)だと言うのだ……
――もし……それが動き出せば……
その様な話が民衆の間に巻き起こった……数年前、遠方にある国が掘り出した別の守護神によって、その国が壊滅したばかりだと言う理由があっての事だった……
―――――――――――――
――雷の守護神『緋神 雷輝』 保存状態 良好 少々の修理とプログラムを埋め込むだけで再起動可能……
依然としてその声しか繰り返さない機械を無視して男はコンピューターの画面を食い入るように見ていた。そしてこう呟く、
「素晴らしい保存状態の良さ……正にパーフェクトと呼ぶに相応しい代物だ!!」
『緋神 雷輝』……神秘的な色をした液体が詰まったカプセルの中にいる守護神に男が付けた名である。
「鳥嵜博士……これがもしや例の……」
遠慮しがちに尋ねて来た助手の質問に、鳥嵜は意気揚々と声を荒げて答えた。
「そう! これは一万…いや、一億年前に存在したとされる幻の文明の警備を任されていた「守護神」だ。そしてこの紋様……これが何か分るかい?」
鳥嵜は雷輝と呼ばれる守護神の腕を指して助手の答えを待った……だが助手は答えない。
「……これは嘗ての伝承に乗っていた特殊な構造を持った守護神なんだよ! しかもこんなに特殊な構造は他の守護神には見られない……これはある種の最終強化形態とも言うべき存在だ!!」
興奮のあまり息切れを起こした鳥嵜は、一度そこで空気を吸い込み、また言葉を続けた。
「だが生憎この守護神は目覚めない……守護神を目覚めさせるにはこの守護神にまつわる鍵が必要なんだ……」
「例えば呪文とかですか?」
「いやそう言うものじゃないんだ……そこが私にも解読不能でね……」
助手の提案を却下した後、鳥嵜はジッと雷輝を見つめていた時……
――微かに非常に微かにだが雷輝が動いた気がしたのだ……
「……? 気のせいだろうか……?」
「? どうかなされましたか?」
「いや、何でもない。それより持ち場に戻ろう、上からの指令が山積みになってるからね」
そう言って助手を連れその場を離れた鳥嵜は……
(ひょっとすると……?)
ある事を懸念しているかの様に思考を巡らせ始めた……
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