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−神様立候補−

10ムツ:2012/12/30(日) 19:08:17 HOST:softbank220024115211.bbtec.net

 −神様立候補−  −第五ノ部−

 馬鹿みたいだ。そんな話を信じる者がこの世界の何処にいる。
 律は愕然とした。これ夢だよ。そっか、夢だ。良し頬つねろう。ギギギッ。……ヤベェ、めっちゃ痛い。っえ。ってことは何?これって…――
 「現…実……」
 嘘だろ…。律の頬が左上にひきつる。途端に頭がパニック状態に陥った。
 「冗談だろ、オイッ!!っえ?!嘘でしょ?こんなSFみたいな話、信じられるわけないじゃんっ!!?嘘でしょ?嘘って言ってよ、おじいちゃぁん…」
 「もう一度その頭叩いてやろうか?ん?」
 老人の肩に置かれた律の手が、力無さ気に落ちた。
 「…んな話信じられるか!俺をさっさと返せっ!!」
 「……不可能じゃ…。現代に戻る方法はこの場にはない…」
 この一言に律はとうとう老人に掴みかかった。っが
 「‘この場’には、っな……」
 老人のその言葉を聞いて、考えるのに数秒間を空けたがすぐに老人の言いたいことが理解できた。
 「此処にないってことは…。違う処にはあるんだな!?そこに行けば俺は普通の世界に戻れるんだな!!?」
 老人は必死に問いかけてくる律を見て、めんどくさそうに「あぁ…」と答えた。それを聞いて、この意味のわからない世界に来て初めて、律は心からの笑顔をその顔に浮かべた。
 「じゃぁ、早く俺をそこに連れて行ってくれ。ジィちゃん!」
 「…まぁ、それが儂の仕事ゆえ。断る理由はない。………これを持って行け…。律…」
 老人は棒状のものを律に差し出した。紫の布で巻かれている為、中身までは見えない。
 「これは?」不思議そうな顔で律がききかけた時、老人が行き成り立ち上がり「死ぬなよ…」と上から律を見下ろした。
 律がそれを聞いた瞬間、視界がまたも白一色になり、意識がどこかに飛んでいった。


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