盗撮師カロン　～カロンの日常～

1：パンナコッタ：2012/11/13(火) 14:05:19 HOST:125x101x62x8.ap125.ftth.ucom.ne.jp: プロローグ

近代、ますます拡大する盗撮被害。年間何十人も盗撮をして捕まる人間達が
「神」と崇める盗撮師がいた。その男は実に十年以上も女性の下着や裸、排泄行為などを
盗撮し続け、軽く見積もっても写真は数十万以上がネットに流出し、被害者女性は
百万以上とさえいわれている。警察は躍起になってその男を捕まえようと囮捜査などにも
力を入れるが、その捜査をあざ笑うかのように警察本署に女性のスカートの中や裸の写真を送り続けている。
物語りはそこから始まる・・・。
2：パンナコッタ：2012/11/13(火) 14:05:34 HOST:125x101x62x8.ap125.ftth.ucom.ne.jp: 注：この小説は盗撮を推奨するものではありません。
盗撮は犯罪です。絶対に行わないようにしましょう。
3：パンナコッタ：2012/11/13(火) 14:23:35 HOST:125x101x62x8.ap125.ftth.ucom.ne.jp: 第一話

「ひひひ。今日は良い女がたくさん撮れたな」
六畳一間、電球がうす暗く光る、ゴミに埋もれた一室で男が声を漏らす。
肥満体で顔にはニキビがぼつぼつとでき、歯並びは悪く、鼻が大きく目は細い。
お世辞にも整ってるとは言えないその男は、醜い口元から舌を出し涎をボタボタと零している。
その原因は先程から彼が凝視しているパソコンのモニターに映し出された写真にあった。
写真には２０代半ばであろう綺麗な顔立ちをした女性は恐らく電車の席に座っていているのだろう。
視線は持っている携帯電話に集中していて、やや脚はガードが甘かった。細身でミニスカートだった為に
スカートの中から白い下着が見えてしまっている。絶妙なアングルで女性の全身が撮れているのだが、
あくまで中心はスカートの中であった。
男は満足気に自らが盗撮してきたその写真を眺め、一言。
「また俺様のコレクションが増えたな。チョロイもんだ」

―――そう、この肥満体の彼こそが日本全国に多数存在する盗撮師達から「神」と崇められている男、
「カロン」であった。
4：パンナコッタ：2012/11/19(月) 17:22:49 HOST:125x101x62x8.ap125.ftth.ucom.ne.jp: 「カロン」という名は本名ではない。彼が経営する盗撮ホームページで使用されてるHNだ。
彼のホームページは表では「ヤラセ」になっているが、実際はそのほとんどがカロンが盗撮した本物である。
目には黒線が引いてありモザイクもかけられている。それでも回覧者が同じ盗撮師ならば本物か偽物か区別はつく。
１０年以上も毎日大量にUPされる盗撮画像や盗撮動画の数々によりアクセス数は非常に多く、「もしかしたら本物かもしれない」
そう思ってる人間は存在するが、わざわざ警察に知らせる人間は皆無であった。
5：パンナコッタ：2012/11/19(月) 17:31:32 HOST:125x101x62x8.ap125.ftth.ucom.ne.jp: 勿論盗撮は犯罪である。盗撮をしてる場面を見られ現行逮捕されれば罪からは逃れられない。
カロンは日常の大半の時間を盗撮に費やしているが、逮捕歴は１度もない。
それは彼の巧妙な手口と肥満体の外見からは想像できない逃げ足の速さにあった。
盗撮最中に見つかったことは何度もある、しかしその度に逃げ遂せて来たのだ。
盗撮の時は常に変装しているし、万全の状態で挑んでいる。少しでも体調が悪いならばすぐに身を引く。
カロンは慎重さと大胆さを兼ね揃えた盗撮のプロなのだ。

盗撮師カロン ～カロンの日常～