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界螺旋聖・遠方見聞録
51
:
彗斗
:2013/07/05(金) 16:25:51 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
第二十五乃呪印 包囲網
静まり返った上空、しかしこの大空で戦いはすでに始まっていた。
「どこ狙ってんだよ。俺はこっちだってのに。」
そう呟いた直後にメテオの姿が消え、爆風がその辺りに沸き起こる。その反対方面に三人の少女が頬を膨らませ不満げに立っていた。そして、三人の頭上に黒い波の様な物が集中し始めた。そして……。
「幾ら神速を誇るその足でも……音の波は避けきれないわよね?」
「「「『壊音凱旋 デスチェロイド・メロディアーカ』!!」」」
死を具現化した黒い音波が辺りの空気、木々を砕きながら神速を捉えようとする。しかし……音はメテオに聞こえていない。何故ならメテオは光速を超える神速。一方音の速度は、文字通り音速である。その速さの格差は、火を見るより明らかだ。しかも音は光と違い、一定距離を過ぎると消えてしまう性質がある。
――だが、この青年は音が消えるまで待てなかった。
「そこまで遅いんじゃ俺の攻撃スピードには太刀打ちできないぜ! 『閃星砲 スターダスト・ミーティア』!!」
振り向き様に、黒い音の波に蒼い光線を打ち込んだメテオは、その直後耳を塞ぐ。そして当然の事だが、メテオの放った光線は、音の波とぶつかり爆音を轟かせた。しかし爆音を轟かせた後、黒い音の波は綺麗さっぱり消えてしまったのだ。
「……おっ? ラッキー!! 成功した!」
「「「えっ!?」」」
いきなり自分達のコンビネーション技が、たった一人の光線に打ち消されてしまったのだ。三人がまさかの事態に唖然としていた時、得意げにメテオは人差し指を立て、説明をした。
「簡単な話さ。光は音よりも運動エネルギーが桁違いに違う。その二つをぶつけりゃ……もう結果は知れたものさ。」
「……姉さん。流石にあの技を使う訳には……。」
「良いじゃないの! こんな力を持ってる神様なら何とか持ち応えてくれるわ。――何たって不死身なんだから。」
不気味を通り越して、狂気じみた妖精らしくない笑みを浮かべる妖精。そして妹達にある指示をした。
「あの力を今こそ見せる! そうすれば私達の限界が見えてくる! そうでしょう!?」
その姉の言葉にコクリと覚悟を決めて頷いた妹達は、姉を信じて最後の技を出す。その力は、両手に集中し、増幅され具現化した。
「『デストロイド・ロスト・メロディ』!」
「『サディクション・ロスト・メロディ』!」
そして……一番上の姉が最後にして最高の音を掛け合わせ、彼女達の最高にして最強の破壊高周波が生まれる。
「これで終わりよ……!! 『ダークネス・ロスト・メロディ』!!」
「「「合体心術!! 『奏寂呪印 ロストライ・ナイト・メロディ』!!」
その三体の妖精が繰り出した能力(ちから)の塊は……
――静かに忍び寄る、音無き音だった……!!
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