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界螺旋聖・遠方見聞録

48彗斗:2013/06/22(土) 23:41:56 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
第二十三乃呪印 破壊低周波との闘い

「あ〜あ。どっかに逃げちゃったよ?」

「おかしいですね……迷わずこっちに突っ込んでくると思ったんですけど……」

「まぁ、良いじゃない。私達はまだ見失ったわけじゃないんだから!」

 此処は、メテオ達が逃げ出した場所を見下ろせる上空。その上空には三人の少女の姿があった。
 三人はそれぞれの考えを口にしていたように、てんでイマイチ統率力に欠ける三人組だという印象が強い。そのリーダー格の少女はある事を口にした。

「私は炎鳳神社にやって来たって言われてる氏神や鳳神の巫女達と闘いたいのよ。私達三人なら負ける確率は万に一つもないでしょう?」

「……まぁ、考えてみればそうですね。私達にはあれがありますし!」

「あれさえあれば絶対に負けないよね!」

 彼女達の言っている「あれ」とは一体何なのか……よく分からないが、メテオ達三人と敵対する事だけは明確である。だが、今の現状を見て顔をしかめたのは、リーダ格の少女の隣にいた丁寧に話す少女だった。

「でも、あの氏神の瞬時に消えてしまう能力は厄介な事この上ないです。まず周囲の者達も巻き込めるとなると……」

「後の二人も一緒に、どこかに逃げちゃうかもしれないよ!」

 丁寧な口調で話す少女の言葉を、明るい雰囲気を持っている少女が続けた。だが彼女等が口走った事はある人物に聞かれていた……。

「お前等か……今さっきの攻撃をしてきた奴は!!」

「「「えっ……?!」」」

 三人がほぼ同時に一点に振り向いた時、そこには蒼い炎を揺らめかせ、怒りを露わにした氏神が立っていたのだ……!
 そして彼はこう言った。

「陰湿な事をする性質の悪い奴もいるもんだ。お目当ての片方はここにいるが、生憎の事だが鳳炎の巫女は戦線離脱だ。覚悟しときな!!」


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