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界螺旋聖・遠方見聞録

43彗斗:2013/03/29(金) 18:02:56 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
二十一乃呪印 タッグマッチ! 〜試される過去の絆〜
「私達はカマイタチよりも速く動く事が出来る……同じ能力者でもない限り、私達を捉える事は不可能に等しいわよ!!」
 鸞が高速で動きながら言っている為、その言葉があらゆる方向から同じタイミングで聞こえてくる……。その声に被せるようにして、鷯の声も聞こえてきた。
「この戦いはタッグマッチ。二人一組で戦い、どちらかのペアが倒れたら負けになるという仕組みだ! さて…俺達のコンビネーションを掻い潜って攻撃が当てられるかな!」
 肉眼で彼らの姿を追う事は、高速移動能力を持っていない桜にとって、不可能な事だ。その上相手は二人、桜の攻撃を当てられる可能性は、無いも同然だ。するとドームの外から響きの声がした。














































































































































































































































+


気を付けろ! 奴等は死にはしないが先頭不能にできる毒を仕込む技を持っている! それを体に仕込まれたら負けが確定するぞ!!」
「っ!」
 響の注意を聞いていて終わった直後、何かの直感が働き、桜は頭を後ろに引いた。と、その次の瞬間先程まで頭のあった場所になんと! 鷹の爪の様に鋭く、見るからに毒々しい紫色の爪が桜の急所を切り裂くように振り下ろさせていたのだ!
「余所見って言葉を知ってるよね? この勝負は違う所を見た瞬間、負けが確定するよ?」
「アンタに言われるほど馬鹿じゃないわよ!!」
 そう言った後に、札を鷯に投げつけようとしたが……投げようとした手を掴まれてしまった。
「二人ってこういう時に便利よね〜。一人が気を引いている時に……もう一人が隙を見て攻撃!」
 そう言っている鸞の掴んでいない片手には、燻った紫色の塊が握られていた。恐らくこれを零距離で当てるつもりなのだろう。
 明らかに桜は劣勢、前後に敵が居て、それぞれが攻撃できる態勢になっている――万事休すと言った所か……。と悟ったその時!!
――いきなり鸞が前に倒れこんだのだ!!
「らっ…鸞!? 大丈夫か!?」
 その場を慌てて離れる桜と、鸞の元に慌てて駆け寄る鷯。その瞬間――眩いばかりの蒼い光の柱が天から降り注いだ。
「二人組ってのは逆手に取れば合流させて一網打尽にしやすい……っていう短所もあるだろ?」
 空から降り注いだ光の柱は猛禽二人組を包み込み、そのまま地に深々と突き刺さった。消えてしまった後には、ボロボロになった二人だけが残っていた……そして事が起こってから全てを察した桜は、指示もしていない作戦を実行した人物の元へと飛んでいき、こう言った。
「アンタ……最初から私を囮に使ったでしょ!? どうなのよ!!」
 桜を囮に使った張本人――メテオは、彼女の突然の剣幕にたじろいだ。
「わ…悪かった! だから許してくれーっ!!」
「もう許さないんだから……覚悟しなさい!!」
 素直に謝っても許してもらえる訳も無く、桜は全身から炎を吹き上げさせる。そして逃げ出したメテオを、執拗に追い回し始めた……


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