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界螺旋聖・遠方見聞録
35
:
彗斗
:2013/03/12(火) 18:44:47 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
十五乃呪印 驚愕! 恐怖の目覚ましドッキリ!?
――夜が明けた
キラキラと煌めく宝石の様な日差しが、雲の隙間を通り抜けて炎鳳神社の境内に差し込んだ。半分寝ぼけた様子でメテオが障子を開けて一歩踏み出そうとしたが……
「イテッ!?」
踏み出す前に、何者かがメテオの後頭部を足で蹴り付けた。その為、前に大きく一回転した後、地面に顔面から豪快に着地した……
「……普通なら顔面が血塗れになってる筈なのに……やっぱりアンタ、人間じゃないわよね?」
「俺は元々人間じゃねー!! 炎鳳神社の氏神だって前も言っただろ!?」
後頭部を蹴り付けた張本人である桜の言葉を聞くなり、立ち上がって負けじと言い返すメテオ。
だが取り合う様子を欠片も見せずくるりと踵を返した桜は何処からか取り出した大鐘を手に取り……思いっきり打ち鳴らした!!
――ドォォォォォォン!!
その音にはメテオも思わず耳を塞ぐ。起きているメテオは耳を塞げたが眠っている爽達は……
「ギャァァッ!! 耳がぁぁぁっ!?」
「ヒィィィィ!! いきなり何をするんですかぁぁ!?」
打ち鳴らしたのとほぼ同時のタイミングで両耳を押さえ、その辺り一帯を二人が転げまわっている……。これはこれである意味、奇妙な画だ……。
大声で爽がこう問いかける。
「桜ぁぁぁ!? お前一体何をしたんだぁぁぁ!?」
両耳を押さえて未だにゴロゴロと縦横無尽に転げまわる爽と穹を半ば見下した様な眼で見ながら桜はこう返答した。
「アンタ達が中々起きないから叩き起こしてやったのよ」
「にしてもやり過ぎですよこれぇぇぇ!?」
「……なんだ、騒々しい……」
ドタバタ騒ぎの中一人呑気に寝入っていた(気絶していた)人物が目を覚ました。
「ふぇ? ひ…響ぃ!!」
「……穹? 一体何をこんな所で……!!」
縋る様に抱き着いて来た穹をほぼ無視する形で周りをよく見た時、響と呼ばれた少年は血相を変えて立ち上がった。
「お前…ここが何処か分って……!!」
「分ってる。私は慧様から逃げて来てここに落っこちちゃったの」
「……成る程な。それなら慧様を…コイツ等が止めてくれるのか?」
チラリと桜達に目配せしながら響は言う。だが桜には「仮に立ち向かったとしても実力では足元にも及ばないだろう」と暗示している様にも受け取れた。
「……分ってるわよ。そんな事ぐらい私達じゃ敵いっこない事だって」
桜は全てを悟った様に静かに呟いた。だが瞳に炎を灯す様な気迫で拳を握りしめてこう続けた。
「その慧とかいう奴の所為で鳥居を潰されたんだもの。きっちり落とし前付けて貰わなくちゃこっちが納得いかないわよ!!」
「よっ、桜! その意気だぜ!!」
囃し立てる爽を他所に桜は一人大声でこう宣言した。
「たとえ相手が神様だろうと何だろうと、こんな事をしたんなら容赦しないわよ!!」
「あの〜それだったら俺の立場は……」
気不味そうに自らの話題を切り出した氏神であるメテオに向ってとんでもない言葉を桜は浴びせかけた。
「勿論の事、アンタは立場ナシよ」
その言葉を聞いた途端、辺り一帯にチーン……と空しげな音が聞こえた気がした……
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