したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

トップ・オブ・お嬢様

2しおな:2012/11/04(日) 02:58:24 HOST:188.156.234.111.ap.yournet.ne.jp
「あたし・・・そんなこと言われても・・・困る・・・」

社長で多忙な親父から、突然真剣なまなざしで、あることを告げられた。

いつかはこんな話、されるだろうなって、思っていたけれど、
心の準備ができてなかったみたいだ。

あたしはどうすればいいかわからず、家を飛び出した。

仕方がないことだけど。
覚悟してなかったあたしが悪いのだけど。

自分が黄桜のご令嬢だということを、またもや思い知った感じだ。

日本屈指の大企業で、財力は日本一。
いろいろな会社と契約を交わし、力をばし続けている会社の

社長令嬢、黄桜刹、鈴蘭女学院2年生だ。

まぁ、社長令嬢っていうくらいだし、自分でもわかるほどお金持ちなんだ。
自慢じゃないよ?
別にお金あったって、あたし大して使わないし。

でもね、あたしだってあたしなりに努力はしてる。
学校行ったら成績はもちろんトップだし、運動は万能、手先も器用に頑張ってるよ。

ピアノも全国1位とってやったよ。
死ぬほど練習したし。

しかも、いまはこんな言葉づかいだけど、学校では他のお嬢様に負けないくらい
きれいなしゃべりかたにつとめてるんだよ。
言ってしまえばただの猫かぶりだけどね。

そんなあたしは小さいころから体が強くない。
子供のころは心臓が少し弱かった。
今はなんとかやってるけど。

あたしは家を飛び出し、高級住宅街のど真ん中にそびえたつ自分の家の
庭の噴水のふちに腰かけた。

「お嬢様、もう春でずが夜は冷えるので中に戻りましょう。」
「西山さん・・・。」

西山葵、21歳。
親父がひどく気に入ってる秘書だ。
高卒で入社試験を受けた西山さん。
そのときの面接で完璧すぎて、親父はすぐに採用、まさかの秘書にする展開。
しかも親父、西山さんのこと好きすぎて、秘書は西山さんしかつくってないし。

そしてこの西山さん・・・、わけわかんねーくらいイケメン。
知的にメガネなんかかけちゃって、背も高いしスーツにあうし。
そしてなにより、とても優しい。

「社長も、随分意を決してお嬢様に話されたようです。
 許していただけませんか。」
「わかってる・・・。でもちょっと、受け止めるのに
 時間がかかっただけww 西山さん、ほんとに優しいね。」
「お嬢様・・・。」
「もう覚悟はできてる。それにこんなことくらいで動揺するあたしが
 大人気なかったんさよ。」

そう言ってほほ笑むと、

「無理はなさらないでください」

あたしの頭を、大きくて温かい手でポンとした。

「戻りましょう、お嬢様は体がお強くありませんので。」
「こらーバカにしてんのかー、こんくらいじゃ倒れませんよー」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板