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+不死鳥+

16日陰:2012/11/03(土) 22:28:22 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
 第02話  +其の02+

 「―――…どう、一夜くん。ここの料理おいしいでしょ?」
 デパート1階にあるパスタ屋さん。店の中は洋風系にアレンジしてあり、少し暗めな店内に客席の机の上に唯一ある電灯。流れている音楽はその店にピッタリだった。そこで、一夜は和泉にパスタをご馳走になっていた。特に理由はないのだが、何故か和泉が行き成り「おごらせて?」と言い出したのだ。
 「おう!めちゃくちゃ美味い!!あり得ないけど、頬落ちそう!!!」
 一夜は皿を持ち上げ、フォークを器用に使いながらドンドンパスタを口に頬張る。見ているととても上気分になる。しかも、先ほどの言葉を叫ぶように言った事もあって、お店の人も顔を和ませる。
 「…でも‥本当に、良いのか…?こんなに…美味いもん‥‥おごってもらって…」
 口をモゴモゴと言わせながら一夜はパスタを飲み込む。
 和泉は「別に良いのよ」と笑いながら自分のパスタのフォークに手を伸ばす。
 「そう言えば、一夜くんって学校はどうしたの?今日お休み?」
 パクっとパスタを一口、口に頬張ったあと、和泉は一夜の顔を眺めながら訪ねた。
 今日は平日。しかも今は真昼間だ。一夜は見るからに高校生なので、そう思うのは当然だ。
 そんな質問に対して一夜は、「仕事がイロイロ忙しくて、まともに学校通えてねーんだよ…」と答えた。
 (仕事…?バイトのことかな…?まだ若いのに偉いな〜…)
 内心そう思っていた和泉だったが口の中にパスタが入っているので言葉にはできなかった。
 サッサとパスタを飲み込み先ほどの台詞を言おうとした時、和泉と一夜の携帯が同時に鳴った。
 二人は驚きと同時に少し笑いながらも携帯に出た。和泉は席を立ち一夜から距離を取る。
 「…モーシモ?……っお、ヤッパ、五十嵐さん!」
 黒いスマホに耳を当て聞き覚えのある女性の声に対し一夜は笑った。電話の相手の女性、五十嵐・伊鈴(いがらし・いすず)は電話越しに『ギィィィィィィン!』と鉄を切断させるような音に負けないような大きな声で『今どこに居んの?!!』と聞いた。
 「今ですか?ウ〜ン、めちゃくちゃ美味いパスタ屋だけど?」
 『…あぁあ、brown(ブラウン)ネ……』
 そうこのパスタ屋の名前はbrown。どうやら伊鈴はこの店のことを知っているらしい。
 「なんスカ、五十嵐さんこの店知ってるんすか?」
 一夜はメニューに書かれている店の名前を見ながら聞いた。
 『ん、まぁね。っで、昼食中悪いんだけど、来てくれる?新しい防御用品作ったから』
 そう言われると、一夜は「ヘーイ」と言いながら電話を切った。


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