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+不死鳥+

158日陰:2012/12/07(金) 20:51:12 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
  +第10話+  +其の11+

 +――――――――――+
 目の前で繰り広げられる刃同士の勝負。「キィィィィィン!」と「カァァァァァン!」の音オンリーのその勝負。
 一夜は只々それを見ていることしかできなかった。怪我はすべて完治。普通ならもうこの喧嘩に加戦しているところだ。だが、今ここで加戦したら必ず後でお堅い拳に飛んでくるに違いない。しかし、そのうちそうも言ってられなくなるだろう。
 目の前では確かに物凄い勝負が繰り広げられている。だが、多数対一のはずなのにリズは全く押されていない。逆に押している。スピードが早く剣筋も鋭い。殺し屋たちもそれなりに頑張っている。だが、スピードも剣筋もリザより遙かに鈍い。なんとかリザについて行けているのは、奈津樹、功刀、雅日、アリミノの4名だけだ。
 (―――…ヤベェだろうがコレ!!やっぱ軍犬なんかに、生半可な奴等が敵う訳ねぇ!!!)
 一夜は今にも飛び出しそうな勢いで足を前に出すが、それからが続かない。これは恐怖か?
 (!!!―――……畜生っ!!)
 歯が砕けるほど食縛る。この感情は悔しみか?
 「―――…ハハハハッ!!そんな剣筋で私を倒せるとでも思ってんの?!それともっ」
 ックと苦しみの声を上げる奈津樹の背後にリズは回り込む。「しまッ…!!」奈津樹はそう呟くと、リズの片手に握られた大剣を奈津樹の顔面めがけて放った。「――女だからって舐めてるの?」
 『ガシャンッ!』だが、剣先が奈津樹の顔面に当たる直前、雅日の刀がそれを止める。即座に刀を持ち替え、反撃に出る雅日。リズを数歩下がらせ、間合いを取る。「…すまん。雅日」奈津樹が苦笑しながら言うと、
 「悪いと思ってんなら大股7歩下がりやがれ。俺のアピールが出来ない」
 とそっけなく返す。この返事にも苦笑しつつ、奈津樹は「随分な物言いだな。貴様ァ〜……」と言い放った。
 「他所見したいなら、他所でやってろ。居るだけ邪魔だ」
 ぶっきらぼうに功刀は言って身構えた。それに反応してアリミノも、伊鈴に作ってもらったあのナイフ付き鎖の武器を構える。すると、まるで雷のようにリザが飛んできた。


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