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永遠に変わらない心、変わらない誓い

12上総 ◆Dg4hSzxcdc:2012/11/07(水) 16:24:22 HOST:zaqb4dc9d7e.zaq.ne.jp



     sideミスト/前世が教えてくれること



また、あの頃の夢を私は見ているのだろうか。
辺りが優しい空気に包まれて、息を切らしながら大好きな人の場所へと走っている前世の私。幼い頃の性格も今となってはまるで対称な私。
緑の丘にある大きな一本の楓の木の下に見える、確証はないけど分かってしまう彼の姿。満面の笑みが零れてしまう。



『今日もそんなに走って来たの?ミストは鈍臭いから転けなかった?』
『そ、そんなこと無いもんっ。走ったって転ばなかったし、鈍臭くたって無いんだから!』
『そうかな。――ま、ミストが居れば僕だって退屈しないし隣に座ったら良いよ。だけど、静かに座っていてね』


クスリと笑った表情に赤い桜ん坊の頬をする私は、彼の隣に座る。それだけで世界が奇麗な鮮やかな色へと変わるんだ。
この世界は未だに戦争や集落を襲う者達がたくさん居る。だからこそ、私たち子供の見た世界は濁って見えた。だけど今は違う。優しいピンク色――…。
彼、ギルバードは特に誰からも興味を持たれることの無い人物でどちらかと言えば影が薄い。
毎日気がつけば、何処かで本を読んでいた。それもいつも違う本を持って外へ出ているらしい。初めて話しかけた話は『本いっぱい読んでいるんだね』だった。
それしかきっと、この人と会話をするのが無かったからだと思う。彼は始めは無口に『うん』や『そうなんだ』と一言しか話さなかったが、気がつけばこうやって他愛無い話をするようになっていた。
雨の日はいつもの指定席に行けない寂しさを知って――…。気がつけば私はギルのこと好きになっていた。




++



ある日。私の家に一通の手紙が送られて来た。
母はとても驚き直ぐに私を隠そうとした。だが、それはもう遅く何だか分からないまま私は母と一緒にこの街の王へと面会をしにこの土地を離れた。
一瞬の時間――この土地を離れたことが後に世界が崩れそうになった悲劇を私は忘れられない。あの日、あの時、どうして私はこの土地を離れてしまったんだと後悔してしまった。



『お連れしました。ジュステーム王』
『ご苦労、下がっても良い』



ジュテーム王が納める私の国――イートリームフェルリン街は納める者の権力の強さの性か、何不自由無い生活をする美しい街だった。
喉かな分、それほど犠牲を払ったこともあるだろう。私の住んでいる土地に比べて活気もあるし、人も居る。そんな田舎者の私に何のようなんだろうか。



『其方は…ミストという少女で間違いないな』
『…はい。』


質問に答えた。
すると、王は確認を取ったと認め誰かを奥の方から呼んだ。私と母はまだ膝ま付いている状況で顔は下にある。だから、誰が来たのかは王の合図が無ければ分からない。
そのときまで気付かなかったの。あのときはまだ幼い子供だったから――…。


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