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永遠に変わらない心、変わらない誓い
11
:
上総
◆Dg4hSzxcdc
:2012/11/03(土) 21:04:31 HOST:zaqb4dc9d7e.zaq.ne.jp
side皐月/指定の場所
『おはよー…って海はどうしたの?』
『昨日からイースターのことに付いて調べている。ま、そのことで気になる点があったんだろう』
『感心するわ。海の勉学には』
『俺もだよ。少しは周りを頼れって昨日言ったら、頼っていると真顔で答えられた。そんとき拍子抜けするかと思ったぜ』
『海も鈍感だねー。相変わらず』
昨日からずーっと…か。
確か、イースターグループは今急激に企業の名を挙げているグループの一つでテレビや雑誌によく載っている。
海の企業にも乗り込んで来たってことは、バックに付いている私たちの企業にも何かしら影響を与えて来る。・・・そう思っているのか、海は。
全く、いつも周りを気にして私たちの企業まで支えてくれている。きっと、海のお父さんなら見捨てられていただろう。
『それ、海の朝食?』
『ああ。昨日の夜から何も食べてねぇからな。朝は意地でも食べてもらうつもり』
『・・・私が持って行っても良い?』
『はぁ?代わりにもお前を扱き使える訳無いだろ!俺の立場ってもんがあるんだよ』
『そのわりには私に対しての扱いや言葉遣いがなってないんじゃない?今だって普通に敬語ではなくタメじゃない』
この言葉に蒼生は何も言い返せない様子で私に朝食の用意を持たせてくれた。
ま、当たり前のこと。蒼生は始めの時期は海でさえ普通に敬語も無く話していたのだから。今は海に使える執事だから敬語だけど。
私と話すときくらいは、と思って今でも互いにタメで使ってるけど、こういう時くらいはそれを上手く利用して頭を使うのが私の悪知恵。
蒼生には申し訳ないけど、海の様子を気になってるのは蒼生だけじゃないからね。
私は蒼生の元を離れると、屋敷の赤いカーペットの上をゆっくりと歩き海の部屋へと足を運んだ。
…が、そこには居なくもう一つの隠れ家にも行ったが居る気配が無かった。可笑しい、と思った私は蒼生の元へ行く途中にいつものテラスへと足を向けた。
3人で食べる朝食。それはいつの間にか日課となっている恒例で。毎日遊びに来るのもそれが楽しみだった。テラスが見える窓の外には人影らしい姿が見えた。
『………海?』
声を掛けようとすると、海はテーブルに乗りかかりながらスヤスヤと眠っていた。
たぶん、昨日から徹夜で調べてその後にここに来たんだ。・・・もしかして蒼生は海がここへ来ること気付いていたのかも知れない。
最後に声を掛けられたけど、無視したから…。ちゃんと聞いておけば良かった。
たくさん歩いたのでテーブルに朝食を置くとイスに体重を乗せ、座ってしまった。
手は緊張の性か少し震えている。さっきまで慎重に運んでいたから安心して震え始めたのだ。もう、苦労掛けさせられたじゃん。
『んっ……』
起きたのかな?と海の顔を覗き込ませると、優しい微笑みを浮かばせ眠っていた。
きっと、幸せな夢を見ているんだろう。私はテラスで寝ている海の背中に薄い毛布を掛け、蒼生を呼びに行ったのだった。
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