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―ヤサシイコト―
56
:
鳳凰
:2012/09/04(火) 20:12:03 HOST:i125-203-243-6.s41.a018.ap.plala.or.jp
――――
「紫呉クゥ〜〜ン!」
九神幸本部の自販機前。 赤い低めのソファーに座り片手に缶コーヒーを持った紫呉は何やら考え事をしている。
そんな紫呉の両目に栞理は手をかけた。
「………あぁ゛?」
「だぁ〜れダ!!」
子供の好例ゲーム「私は誰でしょう?」。 だが、はっきり言ってこんなもの、声の主で相場は誰か判断できる者だ。
「……栞理…さん…」
栞理は「ピンポ〜ン!!」と言いながら紫呉の目から手を離し、自分の顔を紫呉に向ける。
「ドッしたの?難しい顔しちゃって」
栞理は紫呉の前のソファーに腰を落とし、紫呉と顔を向き合わせる。
「いや、何か、ここの人たち面シレェなぁと思ってよ」
ゴクッとコーヒーを一飲みし、紫呉は呟く。
「面白い?」栞理はは咄嗟に聞きかえす。 その言葉に「あぁ…」と返す紫呉。
57
:
鳳凰
:2012/09/07(金) 20:12:02 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「俺、高校行ってねぇから、こう言うのどう言って良いのか分かんねぇけど…。何かおもしれぇなぁと思ってよ」
紫呉は少し虚空を見つめる。 そんな紫呉を見て、栞理はニコッと笑ってみせた。
『儂は、そうは思わんがな』
「自分の意見言う前に、俺の肩から降りろ」
全く、コイツは…。 そう言いながら自分の肩に座っている影楼を見上げる。
「フフ…。仲良いのね、二人とも」
『そうは思わねぇ」
栞理の発言に影楼と紫呉の反発発言が飛び交った。
(これを仲が良いと言わずなんて言うのかしら…)
また「フフッ…」と笑をこぼし、小さながらも口喧嘩を始める二人を優しく見つめた。
No.4 第2の人生
to be contiinued…
58
:
鳳凰
:2012/09/08(土) 08:39:26 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
No.5 自分の覚悟
59
:
鳳凰
:2012/09/09(日) 09:32:31 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
夜のビル裏に薄い月明かりが差し込む。
そこには、倒れている数人の男と黒い漆黒の長髪をした女が居た。
女は、倒れながらも四つん這いになり立ち上がろうとする男たちの腹を蹴っていく。
「……クク…」
女は不気味な笑だけを残し、倒れ込む男たちを置きどこかに去っていった。
60
:
鳳凰
:2012/09/09(日) 09:47:13 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
――――
竜泉子供施設所の施設員寮前のドア付近。 そこには紫呉と影楼の二人が暑そうに座っていた。
「暑いな…」
『あぁ、ものすごく暑いのぅ…』
もう9月に入っているというのに、ものすごく暑い。 残暑にしてはキツすぎだ。
「いつまでこうやってれば良いんだろうな…」
『お前の義父が来るまでだ…』
影楼が言い終えると沈黙が走った。 何故、この二人が紫呉の義父、基、玄次郎を待っているのかというと……。
61
:
鳳凰
:2012/09/09(日) 14:53:06 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
―数分ほど前―
「いいか、お前は九神幸の中で最も強いと言われる影楼と契約したんだぞ」
大広間の椅子に腰掛ける紫呉と影楼に、同じく椅子に腰掛ける玄次郎は改めてそう言った。 その言葉に対し「知ってるつーの…」と呆れながら返す紫呉。 同じことを今まで何十回も言われたからだ。
「…それによってお前はこれから悪霊を倒さなければならない。解かるな」
真面目な顔つきで言ってくる玄次郎を横目に「分かってるって言ってんだろ…」と紫呉は返す。
「……ハァ。影楼…」
ため息混じりに自分の名を呼ばれ、影楼はとっさにキョトンとする。 それは数秒だけで、すぐに真顔に戻り、『なんじゃ?』と聞き返す。
「力の説明してくれ…」
最後に「すぐに戻る」と付け加えて玄次郎は大広間を出て行ってしまった。
『…やはり貴様とあ奴は似ておる』
突然変なことを言われたせいか「あ゛?」と紫呉は無愛想に聞き返してしまった。
『まァ、良い。お前には我らの力の使い方を説明しなくてはな…』
長そうな説明開始。
62
:
鳳凰
:2012/09/09(日) 15:14:36 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
神の力は大きく分けて3つに分けられる。
一つは周りから自分の力を固め、武器化するもの。 水滸のように地面に染み込んだ水を使うのがそのお手本の様なものだ。
もう一つは神経や体に取り付き、攻撃したり、身動きを取れなくするもの。
そして最後が、元からなかったものを、そこに実在させるものだ。
――――
『お前、というか儂の力は二番目のヤツだな。相手や自分の影を武器化させたり、身動きを取れなくさせる』
霞處も同じ分類の能力だそうだ。
「へぇ〜。んじゃ、この前戦った時の、あの刃みたいなのが俺の影から取り出した武器なんだ」
紫呉は眠いと言わんばかりの顔になりながら右手の手のひらを見る。
『アレはお前なりの刃だがな……』
その言葉に、またも「あ゛?」と言い返してしまった紫呉。
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