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―ヤサシイコト―
42
:
鳳凰
:2012/09/01(土) 22:45:55 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「いいか、絶対暴言吐くんじゃねぇぞ」
一体何度この言葉を繰り返されただろうか。 紫呉は頭を痛くしながら「ヘイヘイ」と軽く返している。
『そこまで言わずとも、紫呉は分かっておると思うぞ?』
紫呉が頭を痛くしている本当の元凶、影楼が紫呉の肩で肩車の体制で話しかけた。
今から3日ほど前、紫呉と影楼は契約という名の鎖で繋がれてしまった。 それが夢ではない証拠に、紫呉と影楼の右手の甲には▽と△が重なり合い6角形の印を円で囲んでいる印が付いている。
添がいうにはこの印を「契約印印―ケイヤクインジルシ―というらしい。
「……なぁ、影楼。いい加減降りてくんねぇか?重い…」
『契約した以上、あまり位置をおいてはならん。印印が薄れ、契約がはき状態になってしまう』
だからといって、肩車はないだろう。 何て思ってはいるが、口には出さない紫呉。
まぁ、そうこう言っているうちに着いたのは大広間のドア前。 そこに着くと、玄次郎は携帯を取り出しどこかにかけ始めた。
そして数分ほど経つと、鍵の無いはずの大広間のドアが「ガチャッ」と音を上げた。 その音を聞いた玄次郎は大広間のドアを前に引き、大広間の中に入っていった。
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