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パープルストリーム・ファンタジア 幸運の紫水晶と56人の聖闘士
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:
彗斗
:2013/01/14(月) 11:33:40 HOST:opt-115-30-133-28.client.pikara.ne.jp
第二十四乃策 恐怖の数遊び 〜countdown(カウントダウン)〜
何処の誰が考えたのかも分らない数字を数える事は安易な事、だが時としてその数えている数字がゼロになった時、世にも恐ろしい事が起こる事もある。
――現に今がその状態なのだから。
「……今、発射までの時間はどのくらいだ?」
イフリートは何となくそんな回想を頭の中に思い描いていたが、思い直したかのように赤黒い暗雲の立ち込める大空をみて近くにいた黒く鋭い爪のついた翼を持つ少年に背中越しに問いかけた。……が、この少年がまともにこたえる筈もなく、いい加減な言葉が返ってきた。
「さぁ? あと5、6時間位じゃね? 時間はいくらでもあるんだ、そう事を急かす様な必要はねぇと思うぜ?」
その少年の言葉を真に受けたのか受けなかったのかイフリートは考えこんでいた……そして暫くしてぽつりと呟いた。
「時間はいくらでもある……か。死神のお前達ならではの答えだと私は思うがな」
そう言いながら顔をその返答した少年の方に向けると……いつの間にか二人増えていた。一人は退屈そうに空中で寝そべった状態で浮遊していて、もう一人は暇潰しのつもりなのか、手の内にあるカードを床に並べていた。
少年たちの顔は暗がりに隠れてしまっていて見えないが、一人だけイフリートの質問の返答をした少年は壁に凭れて、イフリートの方をしっかりと見ていた。
「死神だから……か、死神は不死と言うしな。人間のアンタからしちゃ最も正解に近いんだろうが俺達から見れば、それが正解じゃない」
「? つまり……何が正解だと言うんだ?」
イフリートは興味深そうにその少年の話に聞き入った……ふりをしていた。その事ぐらいは相手もお見通しなのだろうが、あえてそんな事は口にもせずに、ある言葉を口にした。
「俺達はアンタの言う通り死神だから、色んな奴を見て来た。でも結局の所、奴等が持ってる答えは正解とは程遠かった」
両手を上げて肩を上げる仕草を見せながら、その少年はそんな事を呟いた。だがその直後ある事を付け足した。
「でもな、それが正解でもあり、疑問にもなってるんだ。正解の無い質問なら回答は無限大に広がる……そう思わないか?」
「フッ……お前達は本当に面白い連中だ。一緒に居て飽きないな」
「……そりゃどうも…」
あまり嬉しくないのか少年は薄いリアクションを取ってもといた場所に戻った。そしてその様子を見ていたイフリートはまたポツリと呟いた。
「正解では無いがどれも正解か……その理屈が通ればどんな事も正義になる……か」
そう言ったイフリートの双眸にはまた暗雲が立ち込める赤黒い大空が映っていた……。とその矢先、ある事を呟いた。
「お前の言葉を信じよう、今から再び王宮に圧力をかける。発射準備完了過程をLEVEL2に上昇させろとバーサーに伝えてくれ」
「……あいよっ…」
その少年はその言葉を聞いた時、悟った様な表情をした。だがその表情にはイフリートを含む、その場にいた全員が気にかけていなかった……
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