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異世界の残像

41莉都:2012/06/30(土) 22:37:20 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
『ドォォォォォォォォォォン!!!!』
 異界に爆破音が鳴り響いた。
『緊急報告、緊急報告!北ブロックCエリアにて一体の上級悪霊と異界の者ではない魂反応が一つずつ出現!近辺にいる葬員達は至急向かってください!!』
 またも異界にあの放送が流れた。

42莉都:2012/06/30(土) 22:44:19 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「たく、一体何なんだよ。南だの北だの。俺らは放送事故処理班じゃねぇってんだよ」
 黒い建物の中で額にバンダナをつけた男がぼやいている。
「僕も同感。一応ここに集まった住民たちの守護っていうのが僕達の任務だから、そこらへんに手は回さなくていいんだけどね」
 バンダナ男に色白の男が話しかけた。


43莉都:2012/06/30(土) 22:48:46 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「…なんつーか、そうだな〜」
 バンダナ男は建物の窓から外を眺める。
「俺もドンパチしたかった…」
 キリっと真面目な口ぶりで決めたバンダナ男だったが特に何か返ってくるわけでもなく。
「はい、仕事戻るよ〜」
 色白男はそう言うと一人でどこかに去っていった。

44莉都:2012/07/01(日) 09:26:20 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
――「クソ!」
 そして、南ブロック、Bエリア。そこでは大多数の悪霊を相手に清明と数人の者たちが素手で戦っていた。
「なんだこの数!?報告にまったく出てなかったぞ!!」
 1体の悪霊を相手にしていた清明は他の者たちに問いかける。
「こちらも今本部に問い合わせてます!」
 一人の女性が清明の問いに答える。

45莉都:2012/07/01(日) 09:40:03 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
(いくら俺でもこの数相手にすんのは無理がある。かと言って一般葬員達に長くこいつらを相手にさせたら¨怨念(おんねん)¨が染み付くか分かんねぇ…)
 清明は一人汗をかきながら必死に今後のことを考える。だが全てを考え終える前に、
『ズドォォォォォォォォン!!!!』
 清明達の居る所に砂煙を立てて何かが飛んできた。
「っな!!?」
 清明は砂煙の方に顔を向ける。

46莉都:2012/07/01(日) 09:51:41 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「〜〜〜〜!!」
 清明たちの耳にくぐもった声が聞こえた。しかしそれが誰の声か何を言っているか、全く分からなかった。
「い〜〜〜……」
 そして今回は、かすかだったが声が聞こえた。
(無津姫(なつき)……)
 清明は咄嗟にそう思った。

47莉都:2012/07/01(日) 10:16:37 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「おい、無津姫か!」
 清明は煙が立っているところに叫んだ。
「…お…おぅ…」
 かすかに聞こえた藤乃の声。余裕を持っている声ではないが確かに聞こえた。
「ククク…」
 そして悪霊の苦心の不気味な笑い声が聞こえた。

48莉都:2012/07/01(日) 10:23:51 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「なんじゃ、まだこ奴等を食えんでいるのか…」
 砂煙から苦心がゆらりと出てきた。
『苦心様!!!!?』
 そこにいた悪霊たちは、苦心を見て同時のその名を呼んだ。

49莉都:2012/07/01(日) 10:34:32 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「うおぅ。スンゲー尊敬ぶり…」
 藤乃も苦心と同じようにゆらりと砂煙の中から出てきた。しかし出てきた藤乃は無傷というわけではなく片目の上から血を流し他の所にも小さな傷を造っていた。
「貴様もそろそろ儂に食われんか…」
 苦心は藤乃の方に顔を向けながら言った。
「絶対ヤダ。死んでもヤダ。死んだってヤダ」
 藤乃は右手で左肩を掴みながら言い返す。

50莉都:2012/07/01(日) 10:41:15 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「おい、無津姫!」
 そんな藤乃に清明は走りながら近づいてきた。
「ど、どうも〜…」
 藤乃は何かやばいと思いゆっくりと答えた。
「どうもじゃねぇ!ちゃんと逃げろっつったろうが!!」
 案の定怒られた。

51莉都:2012/07/01(日) 10:59:31 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「こっちだって、ちゃんと清明の言ったところに行ったよ!でも出入口がなくて探してる時にあの悪霊に襲われたんだ。こっちだってここまで必死に逃げてきたんだ!」
 藤乃は必死に自分は悪くないと主張する。
「そこに行くまでにここの住人に何回か会ったろうが!そいつらに聴きゃーよかったんだろうが!!」
 しかし清明に人の話を聞くという耳と考えはなかった。

52莉都:2012/07/01(日) 11:49:28 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「あぁもう分かったよ!私が悪かったよ!」
 藤乃は石頭の清明に折れたらしくもう話をするのは止めにした。
「…あの、沙田(さだ)葬長(そうちょう)お話は終わりましたか…?」
 一人の女性は清明に小さく聞いた。
「ん、あぁ。悪いがこいつを本部まで連れてってくれ」
 清明はポンと藤乃の背中を押し女性に言った。

53莉都:2012/07/01(日) 11:54:38 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「あ、はい…」
「待たぬか…!」
 女性が了解の返事をした時、苦心の声も同時に聞こえた。
「その小娘は儂が喰らう。貴様たちはほかのクズどもを相手にしておれ」
 ゆっくりと苦心は清明達に近付いて行く。

54莉都:2012/07/01(日) 12:01:37 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「悪いがそれは出来ねぇ。異界の者でないとしても悪霊でない限り死なすことはしねぇ」
 清明は藤乃の前に出ながら言い捨てた。
「若造がいきがるな…!!」
 苦心はそう言うと藤乃を襲った同様首を長く伸ばし清明に襲い掛かった。

55莉都:2012/07/01(日) 12:15:39 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「ッチィ…!」
 清明は小さく舌打ちをした。そして拳を構える。
(…ダメ…)
 藤乃は心の中でそう呟いた。

56莉都:2012/07/01(日) 12:27:11 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
(未練に恨み。悲しみ恐怖。恋愛失恋。自殺に事故。食うか食われるか。弱肉強食。弱いからダメなんだ。強いから嫌われるんだ。お前なんか…)
 藤乃は思ってもいないことを頭の中で呟く。
`そんな気持ちが固体化して悪霊は生まれてしまう。なんとも嘆かわしいことだ`
 そして男か女かもわからい声が藤乃の頭に響く。

57莉都:2012/07/01(日) 12:35:56 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「ギリッ…!」
 藤乃は歯を食いしばる。
「ウッザ…」
 藤乃はそう呟くと右手を拳へと変えた。

58莉都:2012/07/01(日) 12:53:32 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「おいクソ悪霊のろくっろ首頭!!」
 藤乃はそう言いながら清明の前に出た。
「っな!おいお前…」
 清明は前に出た藤乃を後ろに戻そうとした。だがその前に苦心の顔が大きく口を開けてもう、すぐ手前まで来ていた。
(わざわざ食われに来たか。ッフ、面白い…!)
 苦心はそう思い先ほどより大きく口を開けた。

59竜野翔太 ◆sz6.BeWto2:2012/07/01(日) 13:22:20 HOST:p4147-ipbfp1503osakakita.osaka.ocn.ne.jp
初めてのコメントになります、竜野翔太です。

コメントというか、アドバイスになります。
まず1レスの物語が、かなり短すぎます。
どのレスも四〜十行で済んでしまっているので、もう少し伸ばしてみてはいかがでしょうか? 区切るべきではないところで区切るのはあまり良くないと思われます。
そして、最初の登場人物の紹介ですが、名前を出す他にもうちょっとキャラの詳細(容姿など)を書いてはいかがでしょう?
でないと、読者もキャラの姿を掴みにくくなってしまいます。キャラ作りはストーリーの中でも結構重要なことなので。
次に、世界観ですね。
話のキャラとキャラの会話中に戦闘が入るのは良いのですが、真世や異界などの説明が全く入らずに、というのは強引過ぎる気がします。
まず、普通の人なら最初に『真世とは何の事か?』という疑問が出るはずです。
それにさらっと『異界だ』と言われても、納得するのはかなり時間がかかるでしょう。それとは逆に、最初から異界に行こう、という名目だったのに、いざ異界に来て納得できていないのもおかしいなと思います。

長文になってしまい、申し訳ありませんでした。
僕のアドバイスを参考にしていいただければ幸いです。

60:2012/07/01(日) 13:53:04 HOST:ntfkok244208.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>59
才能無いヤツの八つ当たりwwwwwww

61莉都:2012/07/01(日) 13:55:25 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
『ドゴン!!!』
 ものすごく鈍い物音が響いた。
 その音の正体は何かというと、藤乃が苦心の頬を殴った音である。
「よし!!!」
 殴った藤乃は一人でそう言い張った。

62:2012/07/01(日) 13:56:41 HOST:ntfkok244208.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>1
どっちも信じねぇよw中二病患者w

63莉都:2012/07/01(日) 14:07:32 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
竜野 翔太さん
 アドバイス有難うございます。
 「異界」とか「真世」のことは今後書く予定です。あと小説を短くしてるのはそっちの方が良いかなって思ったし、省略されたらわざわざクリックして読むの面倒かなと思ったので短くしてました。でもアドバイスを聞いて長くしてみようと思います(-^〇^-)

計さん
 計さん。竜野さんのアドバイスはとても参考になったので逆に大満足です。計さんもなにか思ったことがあれば教えてください。

64莉都:2012/07/01(日) 14:29:18 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
「つか、てめぇかってーな。一殴りしただけなのに手の骨持ってかれちまったよ」
 殴り飛ばされた苦心に対して藤乃は苦笑いをしながら言った。
「…っぐ…き、貴様…」
 背中を付いて倒れ込んだ苦心は手を地面につきながら藤乃を見る。
「貴様言うな!私にはちゃんとした名前があんだ!」
 藤乃は全く上がらない右手を左手でかばいながら叫ぶ。
「おい、いい加減下がれ!」
 清明は藤乃の方をつかみ後ろに下がらせようとした。
「ウッセー黙ってろ人間の命!!」
 藤乃は清明が皆に呼ばれているという呼び方をした。

65蹴球:2012/07/01(日) 20:09:01 HOST:i219-167-175-101.s02.a018.ap.plala.or.jp
 タイトルが気になったので読んでみました。

 藤乃しか異界には行けないの?


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