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高崎家のオカシナ事情

33竜野翔太 ◆sz6.BeWto2:2012/07/27(金) 22:34:41 HOST:p4147-ipbfp1503osakakita.osaka.ocn.ne.jp

 朝早く起きた色葉と子湖乃の二人は食堂で、向かい合うように座りながら話していた。
 子湖乃はコーヒーカップを傾けながら、色葉との談笑に興じている。
「……しっかし、色葉姉も物好きだよね」
 子湖乃の言葉に色葉は意味が分からないのか、首を傾げた。
 そんな仕草をする色葉に、子湖乃は説明するような口調で言葉を続けた。
「だって、うちの兄妹なんて変態変人のオンパレードだよ? そんな奴らを自分から会いたいなんて……まあ、それも全貌を知らないから言えたことなんだろうけど」
 子湖乃は僅かに表情を緩ませながら言った。
 しかしながら、子湖乃の言ったとおり全貌を知らない色葉は、すぐさま反論に転じる。
「だ、だって失礼じゃん! 家族全員に挨拶もせず勝手にお邪魔しちゃったのと同じだし……やっぱり、そういうのは非常識だと思う!」
 
 変態変人オンパレードの中での『非常識』って何だろう、と子湖乃は思う。
 
 しかしながら、ぶっちゃけていうと彼女の急な入居を反対したのは、実質的には誰もいない。
 全員公認。そういう形で彼女の入居は認められている。そもそも、俊介が翠恋と話し終わった後に『残りの奴らは私が説得しとく』とか言っていたが、翠恋がちゃんとそれを実行したかは分からない。ちゃんとしたのなら問題ないだろう。そもそも彼女の説得を応じない人間は、このマンションの中には一人もいない。状況だけなら俊介しかいないと思う。通常にいたっては、彼も翠恋を前にしたら役立たずになってしまうのだが。
「まあ、常識を言うならそうだけど……本当に良いの? ここの住人変態とか変人がいっぱい……いや、かなり多い……じゃなくて、大半が……訂正しよう。全員そんなのだよ?」
 何度も訂正した挙句、結局は全員が変態変人にされてしまった。
 しかし、色葉が思うところそんなに変態や変人が多いという印象は薄い。
 それも色葉が会った事があるのはごく少数だ。
 俊介、藍、駆、幽美、子湖乃、晃、明架梨、翠恋の七人でマンション住人が変態変人と決めつけるのはどうだろうか。

「子湖乃ちゃんて変態かな? 私はすっごく普通の女の子だと思うんだけど……」
「僕? ははっ、冗談はよしてくれよ。僕のどこが変じゃないの? 男の子の格好してるじゃないか」
「……それだけじゃ変ってことにはならないよ!」

 色葉の言葉に子湖乃は困ったような表情をする。
「……変だよ、僕は。毎朝こんな早くに起きてるし……」
「でも、それは皆のご飯のために……」
 そう言い掛けた色葉の言葉が途切れる。
 瞬間、子湖乃の表情が明日や明後日よりさらに数日先を見てるような表情に変わる。
「え、どこが? 中学から始めた事が習慣になって、今ではこの時間に起きないと気が済まない女子のどこが変じゃないんだい?」

 子湖乃口調を変えてしまった。
 何故か色葉は、感じなくてもいい罪悪感を感じ始めているようだ。だが、気持ちは何となく分かる。
 そう言った子湖乃は思い出したように、色葉にある話を持ちかける。
「そうだ。今日は折角の休みだし、マンションの人に一人ずつ自己紹介していってもらおうよ」
「いいの?」
「だって、色葉姉もよく知りたがってるし。皆嫌がらないと思うよ? でも、それなりに面倒な人がいるけど……大丈夫?」
 こくり、と色葉は大きく頷いた。

「大丈夫!」
「……そっか。なら、いいんだけど……」
 色葉の意外なほどの食いつきに、子湖乃は僅かに眉を下げた。
 それから、彼女は視線を食堂の入り口に向ける。
「さて、と……最初に来るのは、藍姉かな?」


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