したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

恋の実が咲く頃に

5久留美 巴里:2012/06/03(日) 17:27:54 HOST:zaqb4dc9d7e.zaq.ne.jp


◇◆恋の実が咲く頃に◇◆ 一幕『秘密の隠れ家』side有希菜

『あんた、誰?』
執事服のような服を着た少年がこちらを見物するように横目で見ながら話しかけてくる。
その実態は絵本の王子様的存在と例えるなら言える。
黄色っぽい髪の毛は少しくせっ毛で瞳はライトグリーンのように透き通る色。肌は白く美白とも言える。
そんな瞳が私を訪ねる。






『私は恋歌に呼ばれてこの屋敷に連れて来られたんですけど…あなたこそ誰ですか?執事っぽいですけど』
『俺の格好見て、執事に見える?』
『正直服装だけ見ればそうですが、体勢を考えたら能天気な人にしか見えません』
『……ぷっ!』





少年の質問にはっきりと伝えたつもりなのだが、なぜそこで笑いが漏れるのだろう?
別に嘘を言っている訳でもない。
笑いを取るつもりで答えた訳でもないのに少年はなぜか笑いが止まらなく、しばらくの間私は呆然と立っているしかなかった。




その理由は執事ならこの屋敷を詳しく知っている。
案内でもしてもらって恋歌と合流しなくては行けないと思ったからである。





『……あの、いつまで笑っているんですか?』
『いや、初めてだからかな。俺の事をそういう奴は。お前、名前はなんて言うんだ?』
『綾瀬有希菜…ですけど』




少しこの人には不信感を抱いている私。
私より身長は高く、私より年上なのだろうか分からない。しかも無意識に敬語を使っている。
この人には底知れない威厳差があるとも言える。




『じゃあ、有希ちゃん。行こうか』
『え?なんで有希ちゃんなんですか。普通で良いですから』
『別に俺が何と呼ぼうとも勝手でしょ?だから気にしないで。それと速くしないと置いてくよ?』
『………』




どうにもこの人には掴みきれない所がある。
しかも人の名前を聞いておいて、自分の名前を言わないなんてまるで恋歌にそっくりだ。
この屋敷の人達は皆、こう言う人ばかりなのだろうか?




『…で、ここは何の部屋なんですか?!』
『えーと、なんだろう?』
『こんな部屋、何の意味があるんですか?!』
『さあ?適当に作ったからよく覚えてないな』
『なんですか、それ!』



思わず大きな声を出してしまった。だが、この部屋を見て誰も驚かない人など居ないはず。
それは辺り一面に飾られたバラ一色。奇麗だが、これをどこで使うというのだ。
しかも部屋に噴水まで設置されており、明らかにさっきのテラスとかぶっている。どれだけ、ここの主人は気まぐれな人なのだ。




『これを作った人の顔が見てみたいですよ……』
『それじゃあ、もう見れたんじゃない?』
『どういう事ですか、それ』




全く、この人の言っている言葉に意味が分からない。
もしかしてこの掴めない人はどこか遠い国から来た人なのか。日本人とは少し違う雰囲気を出しているし、それに瞳が透き通る色なんて有り得ない。
いや、もしかして宇宙人だったり……。駄目だ、何を考えているのだ、私は。




この屋敷に来てから調子が狂いっぱなしの私。
さっきも1人で考えて、1人で突っ込みして、馬鹿みたいだ。早く、恋歌と合流したい。

6久留美 巴里:2012/06/03(日) 17:28:48 HOST:zaqb4dc9d7e.zaq.ne.jp


◇◆恋の実が咲く頃に◇◆ 一幕『秘密の隠れ家』side有希菜 


『気分でも悪くなった?この部屋、明るすぎるからね。違う場所を案内するよ。着いておいで』
『もう良いですから、恋歌達の所へ合流する道教えて下さい』
『恋歌…様には多分次の場所へ行ったら会えるよ。向こうも向こうで探しているだろうし』
『……?』




私はその人の言われるがまま、後ろの大きな背中に着いて行きとぼとぼと歩いた。
執事だからか私の歩幅に合わせてくれたり、気遣い的なものをしてくれる。これは流石としかいいようが無い程。




そして着いた先とは、




『うわあ〜!奇麗な所』
『おきに召されたでしょうか。お嬢様』
『なんですか、急に執事っぽくなって。でも、素敵な所ですね。本当に』
『ここは時期社長の方のお気に入りの場所なんですよ。あまり知られていない秘密の隠れ家とでもいう所でしょうか。知ってい者は私だけです』
『なんで敬語なんですか?それにそんな大事な所をなぜ私に?』
『あなたも敬語ですし、移ったとでも思って下さい。まあ今の間だけですが。あなたにだけは見せたかったんです』
『どうして?』
『あなたの笑顔が見たかったからとでも言いましょうか。』
『なんですか、急に。だけど、この星空を見ていると笑顔しか浮かび上がってきませんね』




連れて来られた場所は大きな展望台と空中に広がるプラネタリュームの星たち。
今が昼間だとは思えないくらい美しい。




そして私の心も幸せの気持ちで埋め尽くされる。笑顔が止まらなかった。

7胡桃:2012/07/27(金) 22:37:04 HOST:zaqb4dc9d7e.zaq.ne.jp



■□長い間、小説更新が途絶えていました(゚´Д`゚)゚■□

お久しぶりな感じのこのスレッドです。
巴里は少しの間休息を貰い、今日まで過ごして来ました!
またこれからも小説更新をさせてもらいます+。

恋のみですが、まだまだ未熟な作者なので感想やアドバイスなど貰えると光栄です。
なお、中傷などは受け付けません。これからもよろしくお願いします*

8胡桃:2012/07/27(金) 22:40:08 HOST:zaqb4dc9d7e.zaq.ne.jp



名前の打ち間違えと途中までになってます…!

×胡桃ではありません。
正確には○久留美 巴里です。貴重なレスを無駄にして申し訳ありません。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板